第246話初音と霧響のお風呂舌戦
「そーくんのことを苦しめるなんて・・・ウイルスなんてこの世から消えればいいのに」
でもウイルスがいなかったらそーくんのあの咥え顔も見れなかったんだよね、まあ、それはそれで・・・
「いやいや!だめだめ!」
よくよく考えたら今はだいぶ落ち着いたけどそーくんはだいぶ苦しんでたんだし・・・そこは彼女として苦しみを共有すべきだよね・・・!
「そーくんは───」
お風呂・・・そーくんに風邪を引かせちゃったのは私の責任もあるし、ここはそーくんを彼女として癒してあげないとっ!なんていう言い訳だけつけて実際はそーくんと一緒にお風呂に入りたいだけの私はバスタオル2枚と替えの下着だけ持って脱衣所に向かった。
「ふんふんふふ〜ん♪」
私は鼻歌混じりで服を着々と脱いでいった。そしてあとは下着を脱げばお風呂に入れる、と言ったところで脱衣所の扉が開いた。
「し、白雪さん!?ど、どうしてここに!?」
「どうしてって、彼女としてそーくんを癒すためだよ?」
「・・・それは妹である`私の役目`なので白雪さんは大人しく部屋で待っていてください!」
「高校生にもなって兄弟でお風呂に入るの?」
「家によっては高校生になっても一緒にお風呂に入っている兄弟はいると聞き及んでいます、つまり、家の方針とか規律がどうかと言う問題だけです」
相変わらずどこからそんなことを調べてるんだろ・・・
「でも、妹とお風呂に入るっていうのより`彼女`とお風呂に入るっていう方が響きが良くない?」
「いいえ、そんなことはないです、むしろまだ高校生なのに一緒にお風呂に入る方が不謹慎です」
「恋人という関係になった時点で恋人じゃなかったら不謹慎なものでも恋人になってしまいさえすれば不謹慎じゃなくなるんだよ?」
「そ、そんなの言葉遊びです!」
案外崩れるのが早かったね・・・ここから一気に崩して早く中に───
「お兄様だって白雪さんのそのお粗末な`胸`を見るよりも私の`胸`を見た方が病気にも効くと思います!」
「なっ・・・そんなの病気とはなんの関係も───」
「いいえ、病気と精神の癒しとはかなり密接な関係があると、すでに統計が出ています、実際生きる意思があるかないかで生死を彷徨っている人だっているんです」
「うっ・・・」
ここぞとばかりに胸の話なんて・・・大体なんでまだ中学生の霧響ちゃんの胸が私の2倍以上も大きいの?
「・・・・・・」
パッと見た感じだからもしかしたら2倍もないかもしれない・・・そう、もしかしたら何か中に入っていて私の精神を揺するために嘘をついてるのかもしれない。
「ふ、ふんっ!そーくんが人のことを胸だけで判断するような器の小さい男性だと思ってるの?」
「誰も胸だけなんて言ってないですよ?ただ胸は大きい方がいいと思っただけです」
「いやいや、そんなことないと思うよ?」
「そうでしょうか?この前お兄様に一糸纏わない私の胸を`生`で触っていただきましたが、喜んでおられましたよ?」
「────え?」
私が霧響ちゃんからその衝撃的なことを聞いた直後にお風呂の中のそーくんから声がかかった。
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