第203話初音の計画と悩み

 こんな昼前の時点で今日はもう最悪の日だ。起きたら頭に頭痛がし手錠で拘束されていて嫌いな飲み物を無理やり飲まされて彼女に赤ちゃん扱いされて挙げ句の果てには思春期には特に彼女には言われたくないようなことを言われまくった。


「・・・はあ」


 今日これから例え何があってもいい日に変わることはないだろう・・・


ー初音Partー


「よしっ♪」


 `そーくんに自らをダメ人間と思わせる計画`もだいぶいい感じに進行してきてる感じがするなあ。本当はそーくんはダメ人間なんかじゃないんだけど浮気防止のためにはまずはそーくん自身に自分のことをダメ人間だと思わせて私しかいないって言うことに気づかせてあげないと!


「それにしても・・・」


 さっきのそーくんの顔はちょっと興奮したなあ。嫌がるそーくんに無理やり青汁を・・・はあ。やっぱり咄嗟の思いつきとはいえそーくんの手首にとベッドに手錠をかけておいたのは正解だったね♪


「でもまだまだこれだけじゃそーくんは浮気をやめないだろうし・・・」


「・・・・・・」


 私はポケットからスマホを出してとあることを検索した。


『女子高生 バストアップ』


「・・・・・・」


 虚しくなるのはわかってるけどそーくんの浮気の大半はおそらくこれが理由だからそーくんのためにも私が頑張らないといけない。


「うーん、全部嘘っぽいなあ・・・」


 私は自分の胸を見下ろして試しに揉んでみる。


「・・・・・・」


「はあ、こんなので大きくなるわけないか・・・」


 私はリビングでリンゴを切ってそーくんに渡そうと思いリビングに向かった。


「あっ」


 霧響ちゃんが先にリビングでテレビを見ていた。映画かな?かなり集中してるみたい。


「・・・・・・っ!」


 私はそこで驚愕した。驚愕しすぎて倒れそう、貧血気味になっている。何故なら霧響ちゃんの胸囲が明らかに私よりも大きかったから。


「いいなあ・・・」


 なんで私よりも2つも年齢が下の女の子の方が私よりも胸が大きいんだろう。何か入れてるのかな?


「・・・はあ」


 そんな虚しい考えはやめないとね。私は虚しい考えを捨ててリンゴを切ってそーくんのところに持っていった。


`コンコン`


「入るよー、そーくん」


 私が部屋の扉を開けて部屋の中に入ると相変わらず何もできないそーくんがベッドの上にいた。


「はい、そーくん、りんご持ってきたよー」


「だから俺は病人だからベッドの上にいるわけじゃない」


「え?病人でしょ?」


「は、は?俺がベッドから離れられないのはこの手錠の──」


「浮気病でしょ?」


「だから、俺は浮気なんてしてない」


「・・・・・・」


 そーくんはまだ自己分析ができていないみたいだった。

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