第184話初音の非情

 結局なんで霧響が俺の部屋に来たのかわからなかったな。でもそういえば下着姿だったような・・・


「いやいや、`妹`に限ってそんなわけないよな・・・」


 俺は汚い考えを改め今から何をするかは考えた。そう、この部屋には霧響によって女の子が表紙のものは全て破られたためほとんど何もない。今時のラノベなんてほとんど表紙は女の子だし漫画はあるっちゃあるけど何回も読んだことのあるやつだ。


「うーん・・・」


 ゴールデンウィークの課題でもやるしかないのかあ・・・


「はあ・・・」


 面倒くさい。本当にこの一言に尽きる。大体なんでゴールデンウィークに課題なんて出されないといけないんだ。せっかくの休日を課題で潰してくるなんて・・・陰湿な体罰じゃないのか?


「仕方ない・・・初音に協力を申し出てみよう」


 そこまで頭が悪いわけじゃないけど初音の方が確実に頭がいいし、二人でやった方が早く終わりそうなのでリビングにいる初音のところに課題とともに向かった。


「初音、ゴールデンウィークの課題って──」


「ああ、終わったよ?」


「は!?全部!?」


「うん」


 冗談じゃない、先生でも「私がやっても最低2日はかかりますっ!」とか言ってたのに・・・七海先生ってもしかしてそんなに頭良くないのか?いや、そんなわけないか。一応先生なんだし・・・一応は余計か。


「じゃあ、よかったらなんだけど──」


「やだ」


「えっ・・・」


 この前は張り切って勉強会的なやつしてたと思うんだけど・・・まあ結局ふざけた感じになったけど。


「言っとくけど私今怒ってるんだよ?」


「お、怒る?」


「だって、浮気されてまだ半日しか経ってないんだよ?それで気が済むわけないじゃん」


「そ、それは、まあ・・・」


 俺だけど俺じゃない的な厨二病みたいなことを言いたいけどそんなことを言える空気感じゃないな。確かに一瞬とは言え浮気したのは事実だし・・・


「ご、ごめん・・・」


「あ、形式的な謝罪とかいいから、いつも言ってるよね、`行動`で示してって」


「こ、行動で示せって、何をすれば──」


「それ前も聞いた、ちょっとは自分で考えてみたら?」


「・・・・・・」


 本当に怒ってるな・・・行動でって言われてもなあ・・・俺が浮気する気がないっていうのを行動で示せばいいのか?実際に俺は浮気なんてするつもりはないわけだし、なら────


「初音・・・」


 そして俺はさらに初音に近づきとある行動をとった。そう、行動で示すと言ったらやっぱりもう俺の残された選択肢はこれしかない・・・

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