俺の転校先の学校の隣の席は完璧美少女元カノだったー嫉妬さえ失くしてくれたら完璧美少女なのに〜

第42話約束の日の前日の始まり

　今日は土曜日だ。明日はお花見があるので、明日までには答えを出さないといけない。今の状況をまとめてみよう。初音は家事もできて俺には優しくてれに合わせてくれておまけに美少女と来た。

　これだけを聞くと何も迷うことなく初音と恋人になることができる。だけど、一番の問題は初音の嫉妬だ。っていうか嫉妬なんて言う言葉で押さえて良いのかすらもわからない。まあ、もしかしたら俺の恋愛経験が浅いから知らないだけで世の女性は初音みたいな感じなのか・・・？

「・・・・・・」

　想像するだけでまさに地獄絵図だ。もし世界がそんなことになっているならこれはまさしく世紀末というやつだろう。そして、俺はそんな状況になったら終末思想を掲げ始めるやばいカルト教に入るかもしれない。

　・・・仮に断ったら俺はどうなるんだろう。刺されたりするのか？いや、さすがにそんなわけないよな、いくら初音ほどの狂人でもそんなことはしないか。

「・・・・・・って！」

　これからもしかしたら彼女になるかもしれない人を狂人扱いはさすがにやばいな、取り消そう。でも、もし仮に刺されるんだとしたら、俺に選択肢なんて言うものがあるのか？俺だってまだ死にたくないわけだし、でも断ったら死ぬとなると・・・

「あれ？」

　これってもしかして最初から俺に選択肢無い・・・？だって、断ったら俺死ぬかもしれないわけだろ？

「・・・・・・」

　盛大にミスったかもしれない。だから初音もあんなに軽々と受け入れてくれたのか！俺にはどちみち選択肢がないことに最初から気づいてたんだ！！

「や、やばい・・・」

　ど、どうする・・・と、とにかく、し、師匠に相談ーーーー

「そーくん、じゃあ、行こっか！」

　と、初音が扉を開けて入って来た。そうだ、今日は初音と遊園地に行く約束をしている。なんでそんなことになったのかは前のあのアルバムが原因だ。もうどんなやりとりがあったのかは思い出したくない。

「あ、ああ、た、楽しみだなー、ち、因みに、師匠ーー彩音さんは？」

「彩音？何？彩音に興味あるの？私を差し置いて？ねえ、私家族だからって彩音のことでもーー」

「いや！そうじゃなくて、彩音さんいなくてよかったーって、ほ、ほら！初音と二人で出かけたかったし」

　と、本当は師匠に相談したかったことをぐっとこらえる。

「あー！そういうことね！当たり前でしょ？そーくんとの時間をなんで‘他の女‘に邪魔されないといけないの？」

　・・・妹まで他の女とかいう判定なのがやっぱりやばいな。でも残念ながら俺には秘策がある！

「で、でも、初音・・・悪い、俺今実は金欠なんだ！」

　本当は初音と住んでいると、ラノベも何もあんまり買えないので余ってるけど、これならなんとか遊園地に行かなくていいはず！

「大丈夫♪私が払うから♪」

「いや、それは俺のプライドがーー」

「だから最初にそういうのやめてって言ったよね？それでそーくんちゃんとわかったって言ってたよね？それなのにまたそんなこと言うの？もしかして私に嘘ついたの？ついたならなんでそんな嘘ついたの？もしかしてほかに女がいるから私にお金を払ってもらうなんて示しがつかないからそんなこと言ってーー」

「ゆ、遊園地楽しみだなあー」

「うん！そうだね♪」

　いや、凄まじい変わり身の早さだな・・・

「じゃあ、行こうねー」

「あ、ああ」

　そして、俺は初音に手を引っ張られながら遊園地へと向かった。・・・っていうか、今気づいたけど、初音の格好がだいぶえろーー可愛い。