第5話同棲成立
「な、なんでそんな映像を初音が・・・」
「私これ見てショックだったんだよ?一年前たまたまそーくんの家のそーくんの部屋覗いたらこんなことしてるんだもん、まあ、すぐに顔赤くなって五分でやめてたから何も言わなかったけどさー」
いや、それたまたまじゃにだろ、合鍵でも作ってたのか!?いや、今はそんなことどうでもいい、どうでもいいことないはずだけど、今はそれがどうでもいいようことのようにに感じてしまう。
「で?これ多分だけど、18禁っていうやつだよね?高校一年生がやっていいの?」
・・・対象年齢が18歳以上のゲームで、まあばれても捕まったりはしないと思うけど、これから俺は新しい高校で変態のレッテルを張られたり、先生の生活指導対象になることだろう。
「それは・・・15歳以上の人がやっていいやつだからだ、大丈夫・・・」
初音は俺とは違い、あまり二次元には興味がないので騙せるはず。
「ふーん、まあいいや、とりあえずこれじゃあばらすね?で、ばらされて居場所がなくなったそーくんは私の所に来るしかなくなってー、それで晴れて!二人の生活が始まるんだよ!!」
・・・く、狂ってる。でもこれはもう・・・
「ご、ごめんなさい・・・あれ実は18禁のゲームなのでばらさないでほしいです・・・」
「ん?私が求めてるのはそんな言葉じゃないよ?」
「・・・お、俺と、ど、同棲・・・しよう」
「うんっ!」
と、満面の笑みになった初音に比べ、俺はどん底の気分になった。終わった・・・
「私だって、こんな脅すようなことしたくないんだよ?でもそーくんが全然言うこと聞いてくれないんだもん、仕方ないよね?でも、これで二人で住めるね!!」
「・・・な、なあ?初音?一応俺から同棲しようって言ったんだし、監禁は・・・」
「ああ、うん、そうだね、どんな形であれそーくんから同棲を誘ってくれたから監禁は無しだよ!」
「よ、よかっ─────」
「でも、もし他の女がそーくんに色目使っても監禁するし、逆にそーくんが他の女に心を奪われたりしたら監禁なんかでとどまらないから・・・その時は覚悟しててねっ!まあ、そんなことないと思うけど!!」
「・・・は、はい」
俺は渋々納得した。はあ、結局は初音の思い通りになってしまった。同棲、同棲かあ・・・あ、でも今住んでる家どうしよう、家賃払ってからまだちょっとしか経ってないのに、もったいない・・・
「な、なあ初音、同棲っていつからーーーー」
「今日からだよ!!」
やっぱりかあ、なんとなく予想してたけど、最悪のシチュエーションだ、でも・・・
「お、俺もそうしたいのはやまやまなんだけどさ、今の家に住み始めてからまだ少ししか経ってなくて家賃も一ヶ月10万円ぐらいかかってるから同棲は来月からでもーーーー」
「だーめ、今日からー、そんなはした金のために私とそーくんの夢の時間を割くなんて絶対にだめー」
は、はした金って・・・まあ確かに初音からしたらそうなのかもしれないけど・・・
「いや、初音からしたらはした金かもしれないけど、俺にとってはそれでも大金だから」
「えー、それだけでそーくんのことを一ヶ月も買えるなら私だって買うよ?」
「いや、そういう問題じゃなくて・・・とにかく家賃払ってるから、ね?」
これで説得できるはず!!
「・・・わかったよ、じゃあ家まで案内して?」
「え?なんでーー」
「いいから」
「・・・はい」
大人になって結婚すると嫁さんの方が権力を持つっていうけど、まだ結婚も何もしてないうちから負けてる俺はどうなんだろうか・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます