第2話 お互いが勘違いしている件



 僕は余り女子と話しをしない。


 苦手という訳ではない。特に話す事も無ければ必要性も感じないので自分から話に行かないだけで、女子から話し掛けられればちゃんと話しをする。


 でも告白の断り方は分からない。


 滝川さんへの断り方はあれで良かったのか気になる所だけど、告白にオッケーしたら隠れて見ている滝川さんの友達が出てきて僕の事を笑い者にする『告白罰ゲーム』のターゲットに選んだんだから多少不快に思っていても自業自得だと思う。


 (それにしてもすぐに告白罰ゲームだと気がついて良かった……)


 嫌な思いをして笑い者にならずにすんだのは僕のファインプレーだろう。

 今までに読んだり見たりした小説やアニメの知識が役にたって良かったと思う。


 「オタクで良かった」

 

 呟いた僕は家に帰ったらアニメでも見ようと思った。


◇◇◇

 

 家に着いた私はすぐに自分の部屋のベッドに飛び込んだ。


 「なんなのアイツ!」


 枕に顔を埋めて叫んだ私はイライラがおさまらずに足をバタバタとさせた。


 どうやってあの状況で#私の計画__偽装の彼氏__#の事を知ったのかは知らないけど、私に付き合わされるのが嫌なのはわかる。


 でも最後まで話を聞かず勝手に帰ったアイツも悪い。


 それに、計画のは周りに内緒でやるのだからバレないようにある程度は恋人同士のような事はしようと思っていた。

 多少デメリットがあると思うけど、私と恋人同士のような関係になれるのだからメリットの方が大きいと思う。

 

 周りには羨ましいがられ、鼻高々で学園生活を送れるなら少しぐらい我慢できないの?


 (あぁ……考えれば考えるほどイライラしてきた……)


 「明日もう一度呼び出して文句言ってやろう、私をフッた事を後悔させてやるから!」


 明日への思いを口に出し、悪い笑みを浮かべながら私は眠りについた。

 

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