私が私にかける魔法の記述書

一粒

第1話 今すぐ幸せの楽園にワープする呪文

この章を閲覧している私へ。


この章を閲覧していると言う事は、

あなたはまた腐りかけている様ね。

また、水に付けたドライアイスの様に、

闇の煙をじわじわ広げていらっしゃるのでしょうか?


あなたがすぐにでも、変わりたいと言うならば、私があなたに簡単な魔法を教えてあげるから、さっさとやってみて♪


あなたは、考えて、しばらく様子を見て、

じっくりのんびり時間を置いてから、

気分が乗らないとやらないのだから。


何も考えず、すぐに試しなさい。

そして、試してからのんびりしなさい♪



【用意するもの】

・ペン

・紙

・あなた


魔法の手引き


1.

―――――――――――――――

あなたの好きな事を思い出して

出来るだけ事細かに

そして、紙に書いて

―――――――――――――――


私は【手引き1】に沿い、好きな事を書き始めた。


温泉。硫黄泉。白く濁った熱湯43℃。

髪を洗う為に、湯をすくい頭に掛けると、

ゆで卵の様な硫黄の香りが洗い場に広がり

シャンプーの香りが漂う。

頭を洗い、身体を洗い、硯石で造られた円形の湯船に身体を浸かる。

露天の解放感と山の中の新緑の深い澄みきった空気を存分に味わい。

紙に、思いつく限り大好きな温泉の記憶を書き綴った。



すると紙に文字が浮き上がった。



―――――――――――――――

「どう?幸せな気分になったかしら?」

「あなたの好きな事をイメージして、体感するのよ。」

―――――――――――――――



2.

―――――――――――――――

あなたの大好きな食べ物を思い出して

出来るだけ事細かに

そして、紙に書いて

―――――――――――――――


私は【手引き2】に沿い、好きな食べ物を書き始めた。


父親と祖父の病院の見舞いの帰りに行った

レストランのかつ丼を思い出していた。


どんぶりの上にご飯が盛られ、

千切りキャベツの上にポテトサラダ、トマト、パセリ

どんぶりの真ん中に揚げたてのとんかつ

どんぶりのふたを開けると

濃厚なブルドックソースをとんかつに掛け

千切りキャベツととんかつを同時に口の中にほおばる。

慌てて、キャベツの下のソースが少し染みた白飯を口に突っ込む。


口の中をとんかつとキャベツと米でパンパンな状態で噛みしめる。


「美味い!」


するとまた紙に文字が浮き上がった。



―――――――――――――――

「どう?幸せな気分になったかしら?」

「あなたの好きな食べ物をイメージして、体感するのよ。」


幸せとは、感じる事。

感じる事は、想像する事も出来るの。

想像する事は、お金も時間も場所も

必要が無い。


何もなくても、今すぐ幸せの国にワープする

誰でも簡単に掛けれる魔法なの♪


今のあなたに調度良い。

「Yes!」

「Simple!」

「Easy!」


あなたが好きなものが多ければ多いほど。

どんな状況、味、香り、感触、見た目、

事細かに、どうして好きなのか?

瞬時にイメージ出来て、同時に答えられる。

もしくは、ずっと頭の中に存在し続けられると。。。


どうなると思う?

この章の魔法の手引きはここまでよ。

私はあなたがもっともっとを

私に要求して来る様に

ここで終わる事にするわ。

ではね。。。

―――――――――――――――

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