クソ共が襲ってきたのでやり返す!

むーが

第1話

 私は人間じゃない。半分以上がドラゴン。名前はプルールト。

 体のあちこちにクソ親父――親とも思いたくもない。なのでこれからはクソ野郎と呼ぶ事にする――の遺伝とも言えるものが。鱗は当たり前のようにあり、角や翼、トゲが小さいけど確かにある。目もオッドアイと呼ばれているやつで、左目は黒、右目はクソ野郎にそっくりであろう赤く瞳孔が縦に線を引かれた様な目。

 やたらとそれらが赤色だったのでクソ野郎もきっと赤色なのだろう。

 まだ子供だからなのか自分の力を調整できない。怒り等の感情が激しくなるともっとドラゴンに近く、いやドラゴンそのものになる。

 ドラゴンクソ野郎っぽい私を産んだ時、母さんはどう思ったのか。どうしても気になって聞いてみると、どんな姿をしていても私の娘には変わりない。とお母さんは断言した。心が軽くなった事を今でも覚えている。

 母さんは家に帰っている最中、クソ野郎に拉致られて、そのまま強姦され気が付くと帰り道に倒れてたらしい。それをある日突然母さんに軽く言われた。下手すればトラウマになりかねない物事を。割と何とも思ってないのにびっくりした。そして私はクソ野郎と呼ぶ事に決めた。後で殺したい。

 母さんは明るめの茶髪に黒目のカッコいい美人さんなのだ。この町でも1位2位を争う程の美人で外に行く度に鬱陶しい程の男が寄ってくる。なので毎回私が追い払う。

 そんな日々が続いたある日、買い物帰りにお母さんがいきなり犬っぽい獣人の子を連れてきたのだ。

 こういう時の母さんは行動が早い。あっという間に必要な手続きを終わらせて養子として引き取る事になる。そして私の妹になった。あまりの急展開に固まる。

 だけどグライス――妹の名前だそうだ――の体は瘦せて服もボロボロ、更には毛並みが荒れている状態を放っておく事ができない何日かずっと付きっきりで世話をしている。

 そのおかげか、毛並みは整って体も順調に健康に向かっている。服もグライス用に新しく買った。

 あと最初は怖かったのか、ふるえていたけど私に慣れてくれたみたい。事あるごとに私の後ろをついてくる。控えめに言って宝石のように見える青い目も可愛い。光の加減で銀色にもみえる灰色の毛をなでなでしたい。とにかく可愛い!

 でも獣人独自のルールがあって耳とか尻尾は繊細だから親しい関係の人以外触るのは駄目だって母さんが言っていた。いつか、なでたい。

 ある日、私はとんでもない失敗をしてしまった。グライスは犬獣人ではなく狼獣人だったのだ。そのせいでグライスが全く口を利いてくれない。

 いつもなら必ず出かけた後はお出迎えしてくれたり、すり寄って来たりしてくれるのに。今回はそれがなかったのだ。悲しい。

 なんとか機嫌を直してもらわないと、私が持たない。ちゃんと謝ったし、色々と対策を考えて試している。だが一向に状況は変わらずに一日が過ぎてしまった。

 駄目だ。妹という癒しがないだけで、私はかなり元気が出ない。やる気もどこかに行ったままで帰ってこない。今日は動きたくないから自分の部屋で引きこもろう。そうしよう。

 うん?どうやら寝てしまったようだ。チラッと窓を見ると外は夕方。明らかに寝すぎた。流石に何もやらないのは駄目だ。何か手伝いしよう。

 そんな風にやる気を帰ってくるようにしていると控えめにノックの音がする。返事をすると入ってきたのはグライス。


「お姉ちゃん、ごめんなさい!良い子にするから、嫌わないで!」


私がグライスを嫌う?そんな事はありえない。例え、天変地異が起きたとしても嫌いになれない。そう断言できるぞ。

 内心困惑しながらも一体何事かとグライスに聞いていく。

 簡単に言えば、幼い頃を思い出して怖くなって私の部屋に来た。え、私がグライスのトラウマをエグって塩をすり込んだ事?

 自己嫌悪で覆いつくされる前に、グライスに分からせよう。私がどれだけ好きかを!

 語りまくった後のグライスは何故か顔が真っ赤になっている。とりあえず、可愛い。

 いつの間にか夕ご飯の時間になったようで、母さんの呼ぶ声が聞こえる。

 グライスに声を掛けようとした瞬間、グライスは高速で走っていってしまう。

 また、嫌われてしまったのかもしれない。それを考えるのは後にして、とにかくご飯を食べに行こう。

 ご飯を食べ終わってグライスに話しかけようとした時。激しく嫌な予感がする。咄嗟に隠れてと叫ぶ。グライスは、すぐに母さんを連れて行ってくれる。ああ、またグライスのトラウマ呼び起こす事はしたくなかった。くそ、許せない。

 家のドアを蹴り壊して入ってきたのは二人組の男。片方は剣を持ち、もう片方は手ぶらだけど薬臭い。ロクでもないクソ共は私を見て気持ち悪い笑みを浮かべる。

 そして手ぶらの方が言う。


「ここに狼のお嬢さんがいるって聞いたんだ。おとなしく渡してくれれば、手荒な事は一切しない。それは約束しよう。さあ、どうする?」


吐き気がする。こんなクソ共に大切な妹を渡す価値が無い。目を見れば分かる、明らかにグライスを人として見ていない。そのクソ共に一つ心当たりがある。

 それは人間至上主義とかいうクソ共。字のごとく人間は正義、人間以外はどう扱っても良いという考え。この町の領主が頑張ったおかげで、いないが他の所だと大勢いるらしい。

 私が家族を守る。そう覚悟した。ならば、容赦なく殺すだけ。かろうじて人の形を保っていた体がドラゴンと化す。咆哮を相手に思いっきりかます。するとわざとらしくため息をつかれた。


「それじゃあ、交渉決裂だね。強引にいかせてもらう。やれ!」


 剣を持った男が切りかかってくる。それを左手で受け止める。肉を切られたみたいで手から少し血が出てくる。

 お返しに剣をへし折ってやった。ついでに顔面を殴る。そいつは倒れて動かなくなった。

 もう片方を見ると、嫌な臭いがする瓶をこっちに投げてきた。割れないようにそっと受け止め、ふたを開けてみるとかなり酸っぱい臭いだ。

 適当にそいつの鼻に注いでやる。すぐに手で鼻を覆って悶絶し始める。うるさいので腹を蹴ると静かになった。

 こいつらを放置するのは危険だ。大元を殺さなきゃ私の気が済まない。

 逃げられないように、魔法で縛り付ける。良い情報持っているかな。下っ端みたい、だから期待しないでおこう。

 剣を持っていた奴をたたき起こす。周りを見渡したと思ったら、私に命乞いをし始める。

 ああ、うるさい。唸り声が口から漏れる。私の大切なものに手を出そうとしたくせに。許せない。もう情報は無くても良い、殺す。右手で奴の首を掴み徐々に力を込めていく。

 奴は始めもがいていたが、それも段々となくなっていく。あと少しで殺せそうな時にある声が聞こえてくる。その声の主は確かにさっきまでは隠れていたはずの妹の声。


「お姉ちゃん、駄目!殺しちゃうのはやめて!」


……。咄嗟に手の力を緩める。でも妹の言いたい事が理解できない。

 いつの間にか、後ろから妹に抱きしめられていた。


「お姉ちゃんの気持ちは嬉しい。でも、犯罪者になってほしくない。私はお姉ちゃんと一緒に暮らす日々が好きなの。だから、ずっと一緒にいて。置いていかないでよ、お姉ちゃん!」


 ハッとした。若干震えて、泣きそうな声で話すグライスに、私はただ謝りたい気持ちでいっぱいで、でもそれを伝える事ができない。

 だってドラゴンこれじゃ言葉は話せない。出せたとしてもせいぜい鳴き声が限界で、声で謝る事が出来ない自分が嫌になる。

 だから、せめて尻尾で傷つけないようにグライスの足にそっと巻き付く。ごめんね、もう大丈夫だからと心の中で呟く。

 男から手を離す。だが、ピクリとも動かない。死んだかなと思ったけど、気絶しているだけだった。もう片方の男も起きそうな気配がないので、どうするか悩んだ。

 不意にグライスが気絶した方をビンタする。それで起きた男にグライスは問い詰める。男はその剣幕に怖気付いたのか情報を言ったので、ある程度聞き出せた。

 情報についてはありがたいけど、グライスって私の後ろに居たはずだよね?どうやったのか気になる。けれどそれ以上に気になる情報が一つ。

 それはグライスの両親を殺す指示を出したのが、この国の上層部だという事。そして他の獣人たちも被害にあっている。ついでに人間至上主義クソな思考

 よし、殺さないように徹底的に痛めつけて、そんな事を出来なくさせてやる。るならられる覚悟も出来ているはずだよな。とても楽しみだ。

 クソ共を抱えて外に出かける時に後ろから声をかけられる。


「お姉ちゃん、絶対に帰ってきてね。約束だから!」


振り返ってそれに答えるように大きく頷く。尻尾でグライスの頭をなでて、行ってくるという意味を込めて軽く鳴いて外に出た。

 真っ先に向かうのは、役場。クソ共を処理するためだ。

 本当は翼で飛びたいのだ。だが、残念ながら飛ぶ練習などする必要がないとしなかった。なので一人でも上手く飛べないのに物がある状態では無謀過ぎる。

 幸いな事に役場は夜でも開いているので、多少遅い時間でも対応してくれる。

 ……急いだほうが良い。私はあまり我慢強くないから、下手すると殺しかねない。

 全力で走ってようやく着いた役場に邪魔物を置く。グライスが書いてくれた紙を出して引き取ってもらえた事を確認する。

 これでやっと行ける。早くクソ共の所に行きたいのは山々だが、走っていくには時間が掛かり過ぎる。飛ぶ練習をした方が良い気がするので、早速やろう。

 どれ位の時間が経ったのか分からない。でも、空中でその場に止まる事が出来るようになった。空を見てもまだ暗い。

 夜が明ける前にあっちに到着して、奇襲をかけてやる。向こうからやってきたんだ、こっちもやり返してやる。

 途中で何も起こる事なく、無事に到着する。さてどうするか、一匹ずつか一気にやるか。一気にやる方がもったいないな。じわじわと追い詰める方が良い。

 それにしても、無駄に豪華だ、この城。無性にイラつく。適当な窓を突き破って建物の中に入る。ドラゴンの体だと普通に無傷だ。防御面だけ見ると、楽だな。

 こんな時間だと、流石に誰も寝ていると思っていたあんなにも聞こえやすい声で、話しているとは馬鹿なのか?ここに居るとばかりに分かりやすいぞ。それじゃあこっちも乗っかってやろう。

 そこの部屋の所まできてドアをノックする。


「今は大切な話し合いの最中だ!用事があろうと、明日に回せと散々言ったであろうが!」


へぇ、なんて都合が良いのだろう。もしかするとクソ共を一網打尽に出来るのか。自然と口角が上がるのが分かる。ついでに尻尾がトグロを巻く。

 どうせなら、派手にやりたいな。よし、ドアをブチ破って入ろう。どんな反応するかな。

 少し勢いをつけてドアを蹴り飛ばして入る。うん、上手く決まった。クソ共を見ると時間が止まっているかのように、身動き一つすらしない。思わず、ため息をつく。


「ば、馬鹿な!何故、ここにトカゲモドキがいるのだ!お前ら、さっさと騎士団を呼んで来い!」


やっと動いたと思ったら、助けを求めるように指示を出した。

 まあ、これ以上クソ共が増えても嬉しくないので、魔法でガッツリと拘束する。

 さて、クソ共をどうしてやろうか。肉体的にやり過ぎると、死んでしまう。かと言って、精神的にやり過ぎれば、廃人になる悩みどころだ。

 考え込んでいる内にクソ共がなにかしたようで、さっきまで居なかった人がいる。澄んだ黒目に長い黒髪。それに藍色のシンプルだけど堅い印象を受ける服装が似合っている。綺麗な人だ。でもクソ共がやったのだ。ロクでもない事に違いない。私は気を引き締め直した。

 例の綺麗な人が手を挙げて言う。


「私をここに連れてきたのは誰ですか?あなたですか」


その威圧感のある声に、私は少し動けなかった。

 ……咄嗟に首を横に振り、クソ共の方を指差す。どうやら口の拘束が足りなかったようだ。クソ共のリーダーと思わしき人が叫ぶ。


「そうだ!私が貴様を呼んだのだ!早く、あのトカゲモドキを殺せ!成功したら勇者として、祀り上げてやってもいいぞ!」


 例の人がため息をつき額を二回程突いた後、ステキな笑顔で言う。


『黙れ』


先程よりも強い威圧感がこの場を包み込んだ。周りのクソ共もリーダーも私も時が止まった様に固まって動けない。

 いや、下手に動けば殺される、そんな雰囲気。でもここで負けたら、私の家族はまた狙われる。それは二度と許せない。

 そう覚悟したせいか、かろうじて人間らしい二足歩行から、四足歩行へと体が変化し巨大化していく。

 翼が大きく丈夫に、頭の角やトゲが大きくなり、手足の爪はなんでも切り裂けそうな鉤爪に、尻尾は伸びて先にはいくつもののトゲが集まってできた剣山みたいなものになる。

 これで完璧なドラゴンになった。ドラゴンに人間の法律など、適応されない。何故なら生きている災害の様なもの。対策はあるかもしれないが、そんなものなどほぼ無意味なのだ。

 もう、家に帰る事はできなくなった。自分で家を潰す羽目になる。それは駄目だ。どこかに居場所を、作らなければいけないな。

 そんな事を思っているせいか、どこか変な咆哮。次いで、威嚇する。

 例の人は私の顔を優しくなでる。不思議と涙が出る。よく分からないけど、安心して意識が遠のいていく……。

 目が覚めると、クソ共は何故か疲れた顔をしている。

 クソ共は私が起きた事に気付いたらしく、悲鳴を上げる。余りにもうるさいので、軽く尻尾で床を叩く。すると、ピクリとも動かなくなる。前との差があり過ぎて逆に、私がびっくりする。

 そんな様子を見ていたのか、例の人が笑っている。笑っている所も綺麗だな、と思ったら急に、ため息をつき額を二回程突く。

 どうしたんだろう?と気になって、顔色をうかがおうとする。けれどもスッと顔を隠された。でも耳が真っ赤に染まっている。もしかして照れている?と考えると首を横に振っている。

 ……なんかおかしい気がする。私が話しても鳴き声ぐらいにしか、聞こえないはずなのにあたかも私の声が、いや心の声が聞こえている様に反応してくれている。

 そうだとしたら、嬉しい。会話ができる相手がいるというだけで、私は生きていけそう。

 例の人が私に触れる。すると、声が聞こえてくる。


『貴女の言うクソ共は私が躾けておいたから、心配しないで』


そっか。もう、ここにいる意味がない。さっさと邪魔なやつは居場所探しに出かけよう。


『私も居場所がないから一緒に行かない?それに、例の人ではなくて桜と呼んでね』


分かった。私もプルールトって呼んで。サクラと一緒だから、少し楽しみだな。居場所探し。尻尾がトグロを巻くのがわかる。

 まずは、家に行って事情を母さんに話をする事からだ。居場所はその後しよう。


『了解よ、プルールト。じゃあ、背中に乗せてもらえない?』


 横になっている状態でも、大分高さがある。なので尻尾でトグロを巻いて、サクラが乗った事を確認する。そのまま、背中の高さ位に上げる。サクラが丁度いい場所を見つけたらしい。


『しっかりとつかまったから、大丈夫よ。さあ、飛んで!』


その声をきっかけにして、私は魔法で作った水の玉を壁に向かって勢いよく飛ばす。そして外に出てから、家に向かって羽ばたいていく。綺麗な朝焼けを眺めながら。

 家に着いたのは、太陽が真上になったあたりだ。

着地する場所を探すのに、中々手間取って、やっと開けた場所を見つけた。そっと降りようとしたのだが、上手くいかずに割と大きな音が鳴り響く。

誰かが走ってくる音がする。


『お姉ちゃん!って言っている声があるよ。凄く心配しているみたい。ちゃんと怒られろよ、プルールト』


分かっているよ。その為にここに来たんのだから。

 少し経って妹が猛スピードで走って突進する。あまりの勢いに体がグラつく。妹のパワーが恐ろしい。と思ったら、何故か妹が大きなオオカミになっている。まあ、大きいと言っても私の半分位。でも、かなり大きい方だと思う。

 それよりもなんで、オオカミになっているのかが気になる。妹が急に人の姿にもどっていく。


「お姉ちゃん、ちゃんと戻ってきたんだね。お姉ちゃんの背中に、乗っている人も気になる。それに色々と話が聞きたいから、人型になって早く」


人になる事が出来たら、こんな苦労もしてないのだけどな。さて、どうしたもんか。万が一、人型になれた時の為に、サクラには、降りてもらった方がいいかな。


『やれるだけ、やればいいでしょう。頑張ってね』


言うだけ言ってサクラはジャンプして降りる。

 とりあえず、魔法使う時みたいにイメージしてみるか。目を閉じて、体が縮んで人になる感じ……。こんなもんか?

 目を開けてみると、視点が大分低くなっている。足元を見ても、ちゃんと人間の足で、二足歩行で、立っている。やった。私は人間になる事が出来たんだ。尻尾がトグロを巻くと思ったら、尻尾自体が無い。背中にも手を当てる。翼も無い。完璧な人間になれたのか。

 その事を噛みしめていると、妹に急かされる。いつの間にか、もう家についてしまう。家はこんなに近かったのか?


「ただいま、お母さん。ほら、お姉ちゃんも言って」


私に、ただいまを言える資格があるかなどと、考えていたが、ここは私の家でもある事を思い出す。そういう風に見い出せるのなら、大丈夫だ。


「うん。ただいま、母さん」

「おかえり、グライス。それと、随分とスベスベになったわね、プルールト」


そっと頭をなでられる。心地いい。尻尾があったら、絶対にトグロを巻いていたに違いない。


「それでプルールト、そちらの女性は誰なのかしら?」


サクラがこっちを見ていたので、頷く。きっと自分で話した方が良いと判断したんだと思う。


「申し遅れました。初めまして、私は桜と申します。プルールトのお母様、これからよろしくお願いします」


大分深いお辞儀だなと見ていると、母さんが何を思ったのか、急に。


「まぁ!娘がお嫁さんを連れてくるなんて!今日のお昼は豪華にしなきゃ!」


えっ?どういう風に考えたら、そうなるの? ……はっ、大変だ。このまま放置すると本当にそうなってしまう。急いで、母さんを止めないといけない。


「母さん「はい。私もお手伝いします。なので、プルールトは黙っていて下さい」はい」


私にはいつの間にか嫁が出来ていた?全く、展開が速くてついていけない。

 そうだ、グライスに聞こう。


「ねえ、グライス。サクラって私のお嫁さんなんだっけ?」

「えっお姉ちゃん、サクラさん……この場合だと、サクラお姉ちゃんになるのかな?サクラお姉ちゃんが言ってたよ。なんで、お姉ちゃんが知らないの?」


知らないうちに、私はお嫁さんが出来ていたようです。


「プルールト、貴女も手伝って!買い物に行くから!」

「わかったよ……」


 そんなこんなで、私はこの家で楽しく(?)過ごす事になりました。

 それでも、落ち着いたら旅に出たいとおもいます。以上です。

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