クラスメートのギャルは俺にベタ惚れの地味で脆い娘だった!

闇野ゆかい

第1話プロローグ

高校生活も二年目を迎え、なれてきて、クラスメートは緊張感がなくなり、授業態度が悪くなっていく。慣れとは、悪い方向へと向かいやすい。

誰もが痛感ではなく通感するだろう。経験し、感じるという意味で。

俺、屋那瀬結翔やなせゆいとは、授業中ギャルの心咲頼愛莉みさらいあいりを眺めていた。黒板ではなく。

彼女は、身長が160cmない。特徴はそれだけではないのだけれど、今のところはこれくらいにしておこう。

俺だけが知っている事実だ。いや、彼女と親しい人物なら知っているかもしれない。クラスメートから、同じ学年の生徒から、先輩後輩から、教師から実際の彼女は、

彼女を知っている者なら、学校以外で会ったところで見分けが付かない。

俺は、断言できる。


俺が、彼女──心咲頼愛莉の秘密を知ったのは、いや、秘密ではなく、隠したいことでもなかったのかもしれない。まあ、ともかく、知ったのは、今年のゴールデンウィーク明けの放課後だった。


あれは、衝撃的だった。二度見、いや、三度見してしまうほど衝撃を受けた。正直、三度見以上だったような。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る