思春期
紫鳥コウ
「メタ思春期」
私は自分のこころのなかに沸き起こる感情を正確に筆記できない。しかしこの感情を、不正確ながら正確に近い形で筆記しているだれかがいることは分かっている。だから私は安心してというか、心置きなくというか、まあ、考え続けられるわけだけれど、本当は考えたくなんてないのだ。頭をかきむしったり、ものを投げつけたりといった抑えきれない表象を抑えこんでしまいたいのだ。
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