裏話 第三話の裏側

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不幸ないぬ:

……なぁ、やばいもん見たんだが。


不幸なねこ:

知ってるわよ。みんな見てるわよ。


不幸なわに:

驚きましたねぇ……まさかあそこまでステータスを鍛えてくるとは。少々侮っていましたね。


不幸なねこ:

それだけじゃないわ、何あのスキルの数。あれで20万は残してるんでしょ? って事は自力でほとんど上限まで鍛え上げてるって事じゃない?


不幸ないぬ:

……女の、子。なんだよな?


不幸なねこ:

格から言えばまず間違いなく私たちより年下の筈よ。若い程格が高くなる傾向だから。ヒトデは確か一桁の時になったのよね?


不幸なわに:

はい。ヒトデはこれまでと比べても一番年少でした。


不幸ないぬ:

……STRが84。


不幸なねこ:

ちょっと、ゴリゴリなの想像してるでしょ。


不幸なわに:

いぬは今STRいくつでした?


不幸ないぬ:

81。負けた。


不幸なわに:

暁の将軍越えですか……

まぁそれはともかく、いぬは体格はいい方ですがえび程じゃないでしょう?


不幸ないぬ:

まぁ。


不幸なわに:

体格は体質的なものが影響しますから、想像されている筋肉質な方とはまた違うと思いますよ。


不幸ないぬ:

そうかなぁ……


不幸なねこ:

どうせあんた行くつもりなんでしょ?


不幸ないぬ:

そりゃあだって、新入りのお披露目なんだろ? 何か手助けしてやりたいじゃん。


不幸なねこ:

だからと言ってあんたがいきなり国から出たら騒ぎになるの自覚しているわよね?


不幸ないぬ:

わかってるよ、そのぐらい。だからどうやってバレないように行こうかと。


不幸なねこ:

逆! 努力する方向が逆! ああもう! あんたは何もしないで! 私が外遊許可を取ってくるから! いいわね!


不幸なねこ:

うっ……わ、わかったよ……


不幸なわに:

あ、ちょっと待ってください、ねこ。


不幸なねこ:

? わにさん、どうしたの?


不幸なわに:

たこから通信ありまして、ねこに新入りさんの確保をお願いしたいと。


不幸なねこ:

直接言えばいいのに……何かあったの?


不幸なわに:

いえ、ここに入ると入り浸りそうになるので自粛しているそうです。ヒトデが乗り込むための時間を捻出するために、えびまでフル稼働しているそうですよ。


不幸なねこ:

あ、やっぱりヒトデ行くんだ。


不幸なわに:

それはもう、意気込んでいるようですよ。

それで、エスコートはヒトデがやるそうですから、そこまでねこに保護しておいてもらいたいそうです。新入りさんはおそらく移動に転移を使うでしょうから、それを感知すればわかるだろうと。


不幸なねこ:

……それ、わにさんの方が感知得意じゃない?


不幸なわに:

野郎は駄目だそうです。


不幸なねこ:

やろう……って。まさか、ヒトデ、その気?


不幸ないぬ:

……なんだ? どういうことだ?


不幸なわに:

どうもそのようで。


不幸なねこ:

いやでも、本人に会ってないじゃない。


不幸なわに:

ヒトデにとって外見は皮でしかないですからねぇ。きっと性格と努力する根性が気に入ったのでしょう。


不幸ないぬ:

……うん? 気に入った?


不幸なねこ:

……なんというか、新入りは苦労しそうね……いろいろな意味で。


不幸なわに:

でしょうねぇ。まぁ愚痴ぐらいは付き合いましょう。


不幸なねこ:

そうね……


不幸ないぬ:

……?

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