第20話 もうプンプンよね!
ドンガさんが私達の以前居た王都へ招待された。
『 王の1人娘と勇者の結婚式が行われる 』
ドンガさんはドワンゴ国王として結婚式に招待されたんだってさ。
どうもあの勇者が王様になるらしい……
私を国外追放したあの勇者が王様……嫌な予感がする。
絶対にまともな国にならないよ!
ドンガさんに私の感じた事を伝えた。とても心配だよ。
「行きたくないが隣国の様子を見るのも大事だからな」
「救援には来ないのに結婚式には呼ぶなんておかしい!」
もうプンプンだよ!! あの馬鹿勇者!!
翌日、ドンガさんは王都へと旅に出た。
弟くんの美味しい晩ご飯を食べた後、ちょっと紙に計算をしてみた。
「お姉ちゃん、何の計算しているの?」
「大魔導のレベルを200に出来そうなの」
「そっか。やってみたら? 何か変わるかも」
大魔導のレベルを200に調整してみたら特殊スキルがまた増えた。どうも100毎に増えるみたい。
ハルカ 大魔導 レベル 200
採掘師 レベル 30
錬金術師 レベル 1
裁縫師 レベル 1
鍛治師 レベル 50
木工師 レベル 1
魔法 狐火 追加効果 燃焼継続
特殊魔法以外の全魔法
スキル 重量上げ 大 常時発動
鉱物探知 常時発動
特殊スキル 移点の尾 経験値を他ジョブに移す
1日1回使用可能
変化の尾 姿を変えれる
育成の尾 経験値増のマーカー設置
設置数 白尻尾の数
効果 白尻尾数の倍
「育成の尾ね……またヤバいのが増えた感じがするよ」
「変化の尾は使い道が無かったけど、今回のは使えそう」
「とりあえず自分にマーカー設置してみて」
どんな感じか試してみないとね。
「育成の尾!」
コン! コン! コン!
狐の鳴き声が聞こえて私の尻尾が4本になった!
真っ白な尻尾が3本増えた。1本は金色で本当の自分の尻尾で白いのはスキルで増えた尻尾だね。
「ハルカにマーカーを設置!」
コン!
また狐の鳴き声がした。
「う〜ん、僕にはマーカーが見えないよ。でもお姉ちゃんの尻尾が1本消えたね」
後ろを見て尻尾を確認した。
「ん? 私には4本のままに見えるよ?」
「なるほど……僕にマーカーを設置して。うんとお姉ちゃんのマーカーを僕に移動してみよう」
「了解! ハルカのマーカーをシュンへ移動!」
コン!
弟くんの尻尾が2本になった。
「僕は1本にしか見えないけど?」
「私には2本に見えるよ」
「マーカーはお姉ちゃんにしか分からないって事だね」
なるほど……もっと色々試したいな。
「マーカーを全てシュンに設置!」
コン! コン! 弟くんの尻尾が4本になった。
最初に育成の尾を発動した時の尻尾は他者にも見えるけど、マーカーとして設置したら見えなくなるみたいね。
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