ヒカリ《ルレ美》vsカシマシ三人娘!
俺とラーフィアちゃんが向かい合っている所に、聞き覚えのある声がっ。
「加勢いたしますっ!ラーフィア様っ!」
なぬっ!?
どこからともなく突然現れましたよレイルさん!
「ラーフィア様ぁっ、リアちゃんも一緒に戦いまぁすぅ♪」
えっ!?フェイリアちゃんまでっ!?
なんでっ?一体ドコから現れたっ?
「レイルっ? フェイリアっまでっ!?」
突然の二人の乱入にラーフィアちゃんも驚いちゃってますよ!
バトルフィールド『闘技場ステージ』に、やかましカシマシ三人娘が揃い踏み!
元魔王とその側近二人と対決って不利すぎるぞっ!
ここはガツンと抗議しておかないとっ!
「さっ!3対1はズルいんじゃないでしょーかっ!」
なんつって精一杯の抗議の声をあげる俺っ!
ところがですよ!
「ラリラリルレ美に変身している時点で反則なので加勢を許可したまでです。どうせならラーフィア=リンデルに近しい者達の方が良いでしょう?何か問題でも?」
なんと二人の乱入を許可したのはダークエルフのお姉さん!
変身が反則ってお着替えガチャはスキルなんですけどー!
生身のポンコツ男の
「乱入アリなのかっ!?だったらあたしにも
「女神様の乱入は許可出来ません。悪しからずご了承下さいませ」
「えー?そうなのかー?しょーがねーなあ。じゃあ、頑張れよー、ヒカリぃー」
ダークエルフのお姉さんに止められてテンションダダ下がりで応援する気ゼロですよヤンキー女神っ。
そんなに暴れたかったのかっ。
「3対1かあ……確かにルレ美は強いからなあ。私としてはサシで殺りあいたかったんだけどなあ」
サシで殺りあうってマジですか。
物騒ですよラーフィアちゃんっ。
「水くさいですよラーフィア様っ!
私はどこまでもお供すると誓いました!
その証しとして、このちんちくりんを小さく折り畳んで粗大ゴミに出してみせますっ!」
ひゅひゅん!っと何処からともなく大鉈を出しましたよレイルさん!
「ちょっとレイルっ!ヒカリちゃんを粗大ゴミ扱いするのは止めなさいっ!」
「ルレ美のコスプレでラーフィア様の気を引こうとするとは不届き千万!私がブチのめす!」
ラーフィアちゃんの言うコト聞いてませんよレイルさん!猪突が猛進してますよっ。
ルレ美のコスプレって、まあ、端から見ればそうかも知れないけどっ。
「ヒカリ様ってぇ、なんだかバージョンアップしてませんかぁ?リアちゃんは
なんとっ!
ルレ美の姿なのに、フェイリアちゃんには男の
それもスキルの内なのかっ?
元魔王の側近なだけあって、二人とも油断ならない相手ですよー!
「この
フェイリアちゃんもスキル発動して、にょろろんと
ウフフって笑い方が、なーんか怖いんですけどっ!
俺のアレってなんの事なんデスカネっ!?
やっぱアレの事なんデスカネっ!?
て言うかちっちゃいって言わないでっ。
「宣言するよヒカリちゃん!私達三人で同時に攻撃します!
私は正面から、レイルは右、フェイリアは後ろ!いくよヒカリちゃんっ!」
なななんと!
作戦もなんもナシで三人同時攻撃っ!?
攻撃内容まで言っちゃうとは、よほど自信アリなのかっ!?
「了解ですラーフィア様っ!援護しろフェイリアっ。
いくぞちんちくりんっ!覚悟っ!」
ラーフィアちゃんは素手で真正面から。
レイルさんは右から回り込んで、大鉈を軽々と操りながら猪突猛進!
「それじゃあ援護しまぁすぅ♪ それぇっ!」
ひゅるるるんっ!と鞭の音!
長く伸びたフェイリアちゃんの尻尾鞭が背後からっ!?
さすがの連携プレーですよっ!
さあ、どうする男の
カタナが生えた重いアタマで瞬時に考えるのだ!
んっ? カタナっ?
白月と黒月が手元にあるというコトは、
鞘は無いけど、本体は俺のモノのハズ!
よしここはっ!
スキルを発動してみようじゃないですかっっ!
「
しゅぽぽんっ!てな間の抜けた音とともに、俺のアタマから離れる二振りの浮遊刀!
そのまま、ぎゅるるんっ!と大回転しながらレイルさんとフェイリアちゃんに襲いかかる!
いける!いけちゃいますよ
ポンコツな俺が唯一誇れるスーパースキルで迎撃です!
ガギィンっ!
「くうっ!?」
ばちいんっ!
「あふううんっ♡」
レイルさんは大鉈でガード、フェイリアちゃんも
フェイリアちゃんの悲鳴がなんか嬉しそうなのはなんでかなっ?
なにはともあれ!
元魔王の側近二人をステージアウト!
ラーフィアちゃんは攻撃を中断して素早く俺との間合いを取った。
その辺はさすがですよ!
「戻れっ!白月!黒月!」
二振りの浮遊刀はぎゅるるん!ばちんっ!と戻ってきましたよっ。
俺のアタマに。
いくら鞘が無いからって、俺のアタマに戻るな重いだろっ!
浮遊刀なんだからせめて肩辺りに浮いてて欲しかったっ。
これで1対1で闘える、そう思ったのだがしかし!
ダークエルフのお姉さんから驚きの一言!
「場外負けは無しですので、お二人に戦闘意欲が残っているのなら続行可能です」
「このまま終わる訳にはいかない!
私は!ラーフィア様の盾なのだからっ!」
「アツいなあ、レイルちゃんはぁ。じゃあ、リアちゃんももうちょっとだけ頑張ろっかなあ♪」
場外負けはナシってマジですか。
二人とも這い上がってきてやる気満々なんですけどっ!
ラーフィアちゃん達が俺と向かい合う。
美少女三人が横並びって絵的にはめっちゃカワイイのに、なんかコワイんですけどっ!
「ヒカリちゃん……やっぱりスゴいよ。二人同時に弾きとばすなんて……もう、SSクラスの勇者って言っても良いと思うよ」
「えっ?そうなのっ?」
でもねラーフィアちゃんっ。
それって俺がルレ美に変身してるからであって、生身の男の
ここはちょっと説得をしなければっ!
「じゃあ、ラーフィアちゃんっ!これでわかったでしょっ?ボク達が戦う意味なんてないんだよっ?」
「貴様に無くても私にはあるぞ、ちんちくりんっ!
にっくき
貴様もそう思うだろう、ちんちくりんっ!」
イヤ、思いませんよレイルさんっ!
て言うか
「私はぁ、ヒカリ様のアレをツンツンしたいのでぇ♡ 戦闘続行したいでぇす♪」
「ちょっとフェイリアっ!ヒカリちゃんをツンツン突っついていいのは私だけなんだからねっ!」
「えー?独り占めはズルいですよぉ。レイルちゃんも一緒にヒカリ様のをツンツンしたいでしょお?」
「誰がするかっ!三枚に卸してその辺のモンスターのエサにでもしてしまえっ」
「ちょっと二人ともっ!ヒカリちゃんをツンツンしていいのは私だけだって言ってるでしょーがっ!」
また始まりましたよ、カシマシ三人娘ですよー。
ほっといたらいつまでもカシマシトークが止まらないヤツですよー。
三枚卸しになんてされてたまるものですかっ。
ラーフィアちゃんはナニを突っつくかわかって言ってるのかなっ?
「ウダウダやってんなよヒカリぃ。ルレ美の
ニヤニヤしながら場外からヤジを飛ばすないヤンキー女神っ!
俺だってかなり必死に頑張ってるんだからなっ!
「わかったよラーフィアちゃんっ!それじゃあルレ美の必殺技『ルレ美バスター』でっ、三人まとめて吹っ飛んじゃって下さいっ!」
「えっ!?」
「なにっ!ルレ美バスターだとっ!?」
「えー?」
ククク、驚いてますねカシマシ三人娘達っ!
ええ、そうでしょう、そうでしょうともっ!
何せ『ルレ美バスター』は辺り一帯を焼け野原の更地にしちゃうくらいの破壊力を持ってますからねっっ。
名付けて『ビビらせて退かせる作戦』です!
「でもぉ、それって確か自爆ですよねぇ?」
そうなんです!
さすが世代ですよフェイリアちゃん、よくご存知でっ!
「ラーフィアちゃんっ!負けを認めるなら今の内だよっ!じゃないと、ボクっ自爆しちゃうよっ!」
「そんなっ!自爆だなんてっ!」
自爆という強烈なワード!
これはかなり効いてますよっ。
長々と戦うよりはここで決着を着けた方が良しですよ!
「見たいっ!ルレ美の自爆を生で見られるなんて激アツだよヒカリちゃんっ!」
なぬっ!?
降参するどころか、目の輝きが増しちゃいましたよラーフィアちゃんっ!
マジかっっ!
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