幕間 女魔王ラーフィアの勘違い〖フェイリア視点〗

 私はフェイリア。

 フェイリア=シュペラ。

 性別は女の子♡ぴちぴちでぷりんぷりんの17歳♪

 クロガネ女子高等学校、魔王育成コースサキュバス科出身の魔王軍1年生。

 ペーペーの新人でぇす。ラーフィア様と同じく、飛び級で卒業したのでぇす。


 自分のコトを『リアちゃん』って呼んで、あざとく可愛いコぶってまぁす♪

 ラーフィア=リンデル様の性奴隷、もとい秘書兼『左の盾』としてお仕えさせて頂いている者でぇすぅ。

 ちなみに『右の盾』はレイルちゃん。この娘も同じく17歳でぇす♪

 覚えておいてね♡


 ここは魔王城。

 リアちゃんとラーフィア様の愛の巣、兼、魔王軍の拠点でぇす。

 世界征服を目指してまぁす♪



「お疲れ様です、ラーフィア様ぁ♡今日も快進撃でしたねっ♪」


 快進撃って言うのはですねえ。オトコ達の『アレ』をチュンチュン、って、ね?


「お疲れ様、フェイリア。アナタは今日、何人チュンしたのかしら?」


「10人ですぅ……」


 ちょっとしょぼーんってしながら言うのがポイントなのでぇす♪あざといでしょぉ?


「たった10人?いつもなら20人はいくのにあなたらしくも無い。どうしたの?」


「すごーく相性のいいオジサマがいらしてぇ。ついつい夢中になっちゃってぇ」


「夢中に?何に?」


「アハー♡秘密ですう♪」


「魔王の私に向かってよく堂々と『秘密だ』なんて言えるわね……」


「お言葉ですが、あのぉ、ラーフィア様とリアちゃんとでは意味がちょみっと違いますのでぇ」


「意味が違う?何の意味がどう違うのかしら?」


「モチロン、チュンもしましたよぉ?でもぉその前に『らせて』頂いてますのでぇ」


「……何を言ってるのか解らないけど、まあいいわ。これからもじゃんじゃんチュンしちゃいなさいっ」


「はーい♡」


 ラーフィア様は処女なんですぅ。

 何故知ってるかって?リアちゃんがそういうのが解っちゃうスキルを持ってるからなのですぅ。

 同じように男が童貞か『済み』かもわかっちゃうのですぅ!

 ウフフフフぅ♡

 

 ラーフィア様が魔王になってから、その快進撃はとどまる事を知らないのですぅ!


 従順な下僕を増やしつつ、あっという間にクロガネ区を領地にしちゃったんですからぁ!

 でも領地にしたからと言って、そこに住む人達の生活が大きく変わるってコトは無いんですぅ。

 でも夜の生活が変わっちゃった人達はいるんですけどねぇ♪


 特に男達の、ね♪


 かつて、これほどまでに世の男達を震え上がらせた魔王っていたでしょうか、イエ、いません!

 

 あの人もチュンっ!

 この人もチュンっ!

 次から次へとチュチュンのチュンっ。


 チュンって言うのはぁ、小指サイズ化する時の音なんですよぉ♪

 チュンした証拠に幻視系スキルで別のモノに見せるんだけどぉ、アタマにチュンしたアレが乗っかってると思うとっ!


 アハー♡楽しいナー。


 でもでもぉ、サキュバス科出身のリアちゃんとしてはぁ、無下ムゲにチュンするのはさすがにカワイソウなのでぇ。

 ご子息サマをチュンする前にキモチ良くしてあげてまぁす♪

 もちろん、好みのタイプだけですけど♡

 


「でもでもぉ、このまま進撃を続けるとですねぇ、ラーフィア様はもしかするとぉ、男性だけじゃなくて女性も敵に回しちゃうかもしれないんですよぉ?」


 実はスデに女性からの反感をいくらか買ってるんですけどねぇ♪

 抗議文書まで届いちゃってるしぃ。

 見せてませんけど♪


「えっ?……なんでっ?私は女の子を男のアレから守りたいだけなんだよ?その為の小指サイズ化なんだよ?なんで女性が敵に回るのっ?」


「ラーフィア様が小さい頃に受けた御心の傷はお気の毒だと思いますけどぉ……」


「けど、何?」


「オトコの『アレ』が大好きな女の子もいるってコトをご存知ですかぁ?」


「ええっ!?ウソっ、でしょっ!?

 オトコのアレをっ!大好きっ!?だ、なんてっ!?」


 あれえ?めっちゃショック受けてるぅ?

 ……ホントに知らないみたいだナー。

 カワイー♡さすが処女魔王ラーフィア様♡


「あのね、ラーフィア様ぁ。男女間のえっちってぇ、子孫を残す以外に他に何があると思いますかあ?」


「そんなのっ。淫欲と性欲を満たす為だけのモノでしょっ!?」


「アハー♡ミもフタもナーイ♪」

 

 愛、って発想は無いのかなあ?

 淫欲と性欲、って。

 まあ、間違ってはナイのかナー。


 もし。もしも、だけどぉ。


 男女の愛あるえっちの『キモチ良さ』を知っちゃったら……ラーフィア様、どうなっちゃうのかナー?

 今までの反動でトンデモナイ淫欲性欲大魔王になっちゃったりするのかナー?

 ちょっと見てみたいなナー、みたいなぁ?


 ラーフィア様の真似をして首を左右に傾けてみるとぉ。


「ナニをかわいこぶってるの?フェイリア」


 アハー♪ 冷たーい♡

 でもそういうトコロも大好きですよラーフィア様ぁ♪


「オトコのアレなんてでしょ?グロくて臭くてキモいだけでしょ?好きになる理由がわからないわよ?

 小指サイズの方がカワイイし、女性の身体に優しいでしょ?」


「んー、ラーフィア様はぁ、叔父様以外の男性のアレをご覧になったコトはありますかぁ?」


「そんなの無いに決まってるでしょ!

 見たくもないわよ、あんなおぞましいモノっ!」


 あらら、ぶるぶるって身震いしちゃった。よっぽどトラウマみたいだナ。

 ラーフィア様の叔父様のアレはそんなにご立派サマだったのかナー?

 ちょっと見てみたいナー、みたいな?


「じゃあじゃあ、お父様のとかは……?」


「ちっちゃい頃は一緒にお風呂に入ったりもしたけど。よく覚えてない」


「そうですかー。ナルホドですう」


「……何よ。何か言いたいコトがあるなら言ってごらんなさいよ」


「あ、いえ……んーとぉ……えーとぉ……女性の胸の大きさって個人差ありますよねえ?」


「『……そうね。フェイリアは大きいよね。私はぺったんこですけどねっ!それがどうかしたっ?』」


「ラーフィア様ぁ、イケボになっちゃってますよぉ?女性の胸に個人差があるようにぃ、男性のアレにも個人差があるんですよぉ?」


「……そうなの?」


「そうなんですよお?」


「ちっちゃい男の子と大人の男とでは何か違いがあるってコト?」


「当然ですよう。カタチも違ったり違わなかったりしますよぉ?ムケてたりムケてなかったりぃ」


「カタチ……?ムケ……?何でそんなに詳しいの?」


「だってえ、サキュバス科出身ですからあ。純血のサキュバスには敵いませんけどぉ、オトコとオンナに関する色んな知識を学んだのでぇ。イロイロな経験もしましたしぃ♡」


「イロイロ……?何を言ってるのかわからないけど。まあ、よくわかったわ」


「ホントにわかってますぅ?」


「グロくて臭くてキモい『アレ』に年齢差は関係ないってコトでしょっ?」


「アハー♡わかってナーイ♪」


 ラーフィア様はちょっとおバカさんです。

 でもソコがかわいいんですけどねえ♡

 一途でワガママで可愛くて美少女でおっぱいぺったんこだけど可愛くてっ♡


 ラーフィア様のオーシャンブルーの瞳に見つめられると、私の大きなおっぱいはドキドキするんですう♡


 愛していますっ!ラーフィア様ぁ♡


 でもでもぉ、快楽至高主義のサキュバス科出身の私としては『オトコを知らない』ラーフィア様にオトコの良さを教えて差し上げたいなー、みたいなぁ。

 もちろん、私と同伴で♡


 ラーフィア様の勘違いを正して差し上げるのは!

 ラーフィア様の『左の盾』こと。


 フェイリア=シュペラしかいないのですぅ♡

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