魔王ラーフィアの『右の盾』レイル=フォレスター!
『我が有能な部下の一人、レイル=フォレスターが今からオマエ達に恐怖を与えに行く。モニターをよく観るがいい、性欲と淫欲しか無いゲスな男どもよっ!
行きなさい、レイルっ!』
『はっ!』
ラーフィアちゃんの言葉に、レイルと呼ばれたコがカメラ前に歩み寄り!
『今から男どもを『小指サイズ化』しに行く。ガリス=ヘディング。先ずはキサマからだ」
と、レイルさん!ホットパンツから伸びるむちむちの太ももがなんともえっちぃですよ!
「ビデオの中で何をほざいてやがる!やれるもんならやってみやがれっ!」
ガリスってヒトがモニターに向かってびしいっ!と指を差す!
一見カッコいいけど、相手はモニターの中だからガリスさんの声は届かないんですけどね!
と思いきやですよ!
レイルさんが画面の向こうからモニターに近寄って右手を前に差し出すと。
にゅるり。
ってなカンジでっ!
なんとっ!
右手がモニターから出てきたっ!?
続けて、窓から身体を乗り出すようにして上半身が完全にモニターの中から這い出て来たあっ!
これはっ!
俺の前世で超話題作となった『呪いのビデオ』にご出演の『あのお方』的なアレですよ!
全世界を恐怖のずんどこ、イヤ、どん底、イヤやっぱ、ずんどこに落としたアレですよー!
ただ違うのはっ!
レイルさんは生身ってコトです!
ピリピリパリパリっと青白い火花とともにっ!
生きたままモニターからにゅるーりと這い出てきましたよっ!
その手にはなんか凶悪なエモノがっ!
それは大きな
なんかめっちゃ凶悪な武器なんですけど!
「きゃああっ!?」
「にっ、逃げろっ!!」
モニターからにゅるっと出てきた魔王ラーフィアちゃんの部下レイルさんに店内は大パニック!
多くのお客さんが我先にと出口に向かって殺到ですよ!
だがしかしっ!
屈強な
5対1となってもレイルさんは眉一つ動かしませんよ!
「
レイルさんは無言のまま、大きな
ギる気まんまんみたいですよ!
黒髪のショートボブ、小顔に切れ長の黒い瞳はエキゾチック!
黒のビスチェからはみ出しそうなたわわな
サイハイブーツがそのエロさを倍増しちゃってます!
ラーフィアちゃん同様、女王様的な衣装ですよレイルさん!
「ガキのクセに色っぽいカッコしやがって。小指サイズ化なんてバカなコトは止めて俺達とイイコトしようぜえ?」
ガリスさんは怖いモノ知らずのようですよっ。ぺろーりと舌なめずりしちゃってます!
「ふん。ゲスなオスの典型だな。だがそれも今日までだ。この
「まあまあ落ち着きなって。オネーチャン呼ばわりは無いぜ、ガリスよ。名前を訊いてもいいかい、お嬢さん?」
「何を気取っているのか知らないがラーフィア様のお言葉を聞いていなかったのか、バカめが。
ラーフィア様の『右の盾』レイル=フォレスターだ。覚えておけ。
そして今から小指サイズ化される恐怖の体験を世に広めるがいい」
「ぬかせクソガキがあ!SSランクの俺達に勝てると思うなよ!」
ガリスさんの先制攻撃!見かけによらず動きが速いっ!
瞬時に迎撃体勢をとるレイルさん!
カン!
ガキン!
と乾いた鉄の音と続けざまに店内に鳴り響く剣撃音!
「5対1でどうする?お嬢さんっ!」
さすがはSSランクの
連携の取れた動きでレイルさんを追いつめてます!
がしかし!
レイルさんは
「SSクラスなんてこの程度か。つまんないな」
「っの、ガキがいい気になるなよっ!」
激しく続く戦闘の中、逃げ遅れた俺はファミレスとかによくあるでっかい観葉植物のでっかい葉っぱの陰に隠れます!
こんな時ちっちゃい身体は超便利!
ひっそりと息を殺して、でっかい葉っぱの陰に隠れる俺は虫っ!
誰にも見つからないザコ虫です!
葉っぱの陰から5対1の戦いを見届けますよ!
「そのエロい服を剥ぎ取ってやる!お楽しみはそれからだっ!」
ガリスさんの挑発!ナニかを揉むような手付きがイヤらしいっ!
「ラーフィア様の言う通りだな。男は皆ゲスでクズだ」
レイルさんがスッと腰を落として猫足立ちになり、次の瞬間、目にも止まらぬ猛ダッシュ!
ひゅひゅんっ!と大鉈が空を斬る音とドドドっと連続の打撃音!
するとっ!
一瞬の間をおいてバタバタと倒れていく
瞬殺!
なんて強さなんですかレイルさん!SSクラスの
ガチです!ガチで強いよレイルさん!
SSクラスの冒険者を瞬殺!
「……っの!くそったれ……があっ!」
憎まれ口を叩くガリスさん。
倒れた他の4人からも呻き声が聞こえる。
どうやら息はあるみたいですよ!他人事だけど、ほっと一安心です!
戦争じゃないんだから、魔王サイドとはいえ滅多やたらと大量殺人とかはやっちゃいけないというルールがあるらしいのですよ!
だがしかし!
「殺しはしない。それはラーフィア様のお望みでは無いからな」
ゆっくりとガリスさんに近づくレイルさん!
えっちな太ももが強調されるサイハイブーツでガリスさんを踏みつけたっ!
「ぐあはっ!……あんっ!」
あれっ?ガリスさんが何か嬉しそうなんですけどっ?
「殺しはしないが『小指サイズ化』させてもらう」
ニヤリと冷たい氷の微笑みを浮かべるレイルさん!
マジかっ!!
「やっ!やめてくれっ!」
一瞬でガリスさんの表情が凍りつく!
「さっきの威勢はどうした?口だけ達者ってカッコ悪いよね」
ちょっとだけ年相応の喋り方に戻るレイルさん。だがしかしその後ですよ!
店内に響く
同時にチュンチュンっ!と謎の音!
もしかして、これって小指サイズ化の音!?
「うぐわああああああっ!?」
「ぬああああっ!!」
「いやああはあああんっ♡」
ちょっ!三人目っ!?
なんか叫び声が違くナイですかねっ!?
叫び声はイイとしてっ!
なななんとっ!
なんで?
「5本小指サイズ化完了、っと。やりましたよラーフィア様っ♡」
楽しそうだなレイルさん!
一体どんなやり方なのかわからないけど、服は破けてないし、血も出て無い。
だがしかし!
乗っけられちゃってますアタマの上に!
ぐったりしたバナナを!
そう!バナナです!5人全員バナナをアタマに乗せられちゃってます!
アレってどう見てもバナナだよな……
なんで?
と思ったその時ですよ!
「そこに隠れている者。おとなしく出て来なさい」
なぬっ!?俺!?俺かっ!?
股間の
と思いきや!
「こっ!殺さないでっ!」
テーブルの下から出てきたのは女のコっ!この
よっぽど怖かったのか座りこんじゃってますよ。
ともかく俺じゃないっ!たっ!助かったっ!
「魔王軍は全ての女性の味方だ。怖がらなくていいよ。おいで」
おいで。って!
うおおイケメンですよ女のコだけどっ!
そんなの言ったコト無いし、男の
一生に一度はカワイイ女の子に『おいで』って言ってみたいものですよー!
女の子はおそるおそるテーブルの下から出て立ち上がり。
「お姉さまっ……♡」
いきなりかっ!
目がハートマークになっちゃってますよ!
女のコはレイルさんの元に駆け寄って、白目をむいて倒れてる
「……バナナ?あのっ、どうしてバナナが乗っかってるんですか?」
「あれはね、小指サイズ化した証拠なんだよ。アレがナマのままだとあまりにもグロ過ぎるでしょう?だから幻視系のスキルでバナナにエフェクトしてるんだよ。小指サイズ化したアレをナマで見たいかい?」
女の子はぶるるいっと身震いして「イエけっこうです!」とただ一言。
そんなの誰だって見たく無いですよっ!
「キミ、カワイイね。名前は?」
「えっ?マリナって言います♡」
「マリナか。怖がらせてすまなかったね。お詫びに家まで送らせてくれないか?」
「あっ♡……ハイ、お願いしますっ♡あのっレイルさまっ!応援していますっ!頑張ってくださいねっ♡」
「ああ、ありがとう。マリナ」
なんなんですかね、そのやり取りはっ!
危機的状況からお姫様を助けた勇者みたいなカンジになっちゃってますがっ!
え、なに?魔王側を支持する女の子もいるってコトかっ!?
ラーフィアちゃんの『女性を守る為の小指サイズ化』をっ!
『全ての女性に安全と安心を!』のスローガンをっ!容認する女性も少なからずいるってコトですかあっ!
『お疲れ様、レイル。今日も鮮やかな戦いっぷりだったわね』
と、モニターからラーフィアちゃんの声!
何でだっ!?ビデオレターじゃ無かったてコトかっ!
「ありがとうございます、ラーフィア様」
モニターの向こうのラーフィアちゃんは今の一部始終を見ていたようですよ!
一体ドコで見てたんだっ?
ラーフィアちゃんともう一人の部下さんはモニターから出るスキルを持って無いのか、画面のこちら側には出て来なかった。
イヤ、もし出て来てたらと思うとっ!
コヒカリ君と永遠のお別れをしてたかもしれないっ!?
クロジョを追放されてから、今の今まで魔王ラーフィアちゃんの影なんてチラリとも見えなかったのに!
あっという間の快進撃!
ラーフィアちゃんの『野望』は!
着実に前に進んでいるようですよー!
うごおおおおおっ!
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