第18話 アズルド幼年魔法学校
あの後俺は、マリーに治療をしてもらい目を覚ましたが、丸一日はほとんど体が動かなかった。
あのおっさん、強すぎるだろ。
決勝戦では負けてしまったが、結果は準優勝で賞金は金貨五枚であった。今のところはこれだけあれば十分だ。
それに、この大会に出て自分の実力を知ることができた。これから俺は、グリッドのおっさんに勝てるぐらい強くなりたい。
レインやマリーにもある程度良いところを見せることができて少し安心した。
「行ってきます!また後でね~」
今朝もレインは元気よく学校へ行った。
また後でというのは、今日が参観日だからだ。どこの世界でも参観日というのはあるんだな。
俺とマリーはルイスに休みをもら、二人で参観日に行くことにした。
「マリー、そろそろ出ようか!」
俺たちは、アズルド魔法幼年学校へと向かった。ーー
大きな時計台が特徴的な校舎が目に入り、沢山の子供たちの声が聞こえてきた。
子供たちの親御さんらしき人がぞくぞくと校舎とへ入る。
初めてのことで緊張するな…
俺が恐る恐ると歩いていく横で、この学校の卒業生であるマリーは平然と進んでいる。
「あのー、海斗さんですよね?」
見覚えのない女の人に声を変えられた。
「申し遅れました。私はレインちゃんの担任のアゼリアと言います」
この人が先生か!若い人だな。
「この前のファイティング・フェスティバルでファンになりました!」
先生まで見てたのかよ。俺は求められたので握手を返すと、マリーから鋭い視線を感じた。俺は先生に挨拶すると、スタスタの前の方を早足で歩くマリーを追いかけるようにレインの教室へ入っていった。
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