第7話
俺と
艶やかな肩まである艶のある黒髪、強い意思を感じさせるキリッとした目に俺の目が吸い寄せられる。
……印象的なこの2点を除いても、体型・しぐさ・雰囲気を見ても、高嶺の花という言葉が浮かぶものすごく綺麗な女性だ。
前世でも男性以上に有能な女性と話した事があるが、その人達に勝るとも劣らない有能さを感じる。
「あら、目が覚めたのね。どうしてあなたがここにいるかわかるかしら?」
「システィーゾとの戦いが終わった後に自分で歩いてきて……扉を目にしてからの記憶が無いです」
「そこまでわかってるなら意識ははっきりしてるわね。本当にいろんな意味であなたには驚いたわ。
「……僕は気が抜けて気絶したんでしょうか?」
丁寧な言い方は背中がかゆくなるが、早く
「私の見立てもそうね。さっきまで戦っていた
「……ご迷惑をおかけしました」
「どれも私の仕事だから気にしなくて良いわ。ああ、自己紹介がまだだったわね。私は上級治癒師で、この第2治療室担当の
治癒師……それも上級か。
「僕は
「そうね……、4時間くらいかしら」
「そんなに……」
「あの激戦とケガの具合から考えたら短い方だと思うわ。あなたも起きた事だしせっかくだから診察するわね」
「お願いします」
異能力だけでなく医学の知識と技術もしっかり身につけているようで、さすがに手際が良い。
「うん、ケガは問題なく治ってるし身体の方は大丈夫ね。ただ疲労や精神的な負担は私の能力じゃ無くせないから、1週間は激しい運動や戦闘は禁止。それと1週間後にもう1度ここに来る事」
「わかりました」
「素直でよろしい」
「あの、いつから日常生活に戻って良いですか?」
「今日はこのままここで身体を休めてもらって、明日からは普通に過ごして良いわ」
「かなり早いですね」
「ケガ自体は私の能力で治せてるからよ」
「なるほど」
「軽い消化に良い食事なら後で持ってくるから、それまでもう一度寝てなさい」
なんだかんだで疲労が溜まっていたようだ。
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◎後書き
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