フィアの鱗の価値
「そういえばレティさん」
「どうした改まって?」
「フィアの鱗とかってさ、どれくらいで売れるかな?」
「どうだろう、龍の鱗はかなり昔ならかなり高く取引されていたけど今ではもう使い切ってしまったらしいし、そもそも値段が付けられない物になっているかもしれない、場合によっては国に提出させられる可能性もあるな、もはや歴史的な物でもあるし」
「結構丈夫だから武器とか防具に使えれば良いのが作れそうなんだけどなぁ」
(我から剥ぎ取りを行うでないわ!、気になるけども……)
「でもとりあえず武器とかでも作ってみたいなぁって」
「それならナイフだけはやめておけよ」
「なんで?」
「めんどうな集団の共通アイテムだな、大昔は本物だったらしいが今では黒いナイフが目印になっているからせめて長物にしておけよ」
「はーい」
「あーユウキ、お前の責任もあるような仕事だ」
レティがとても面倒くさそうに依頼書を取り出してきた。
「え、何?」
「じゃあ後は自分でなんとかしろよ」
もう関わりたくないようで分厚い依頼書を押し付けて仕事に戻っていった。
「うわぁ」
依頼書を見てみると一番大きく(邪龍教)の文字がみえた、それから読み進めていくとどうやら邪龍が復活したとかで各地で迷惑行為が横行しているようで、いい加減始末しろとの命令書のような物で、しかもいくつかの国の連名依頼となっている。
邪龍教が言っているのはユウキとくっついた黒龍のフィアの事だ、そのフィアがまだ生きて活動しているのを知っているのはユウキ本人とマキナとレティ、それから隣の国の姫様だけである、ちなみに今はもう生きてないといのが通説らしい。
複数の国からの依頼なので依頼を受けないところか失敗さえも許されない状態だ。
「あー……行ってきます」
依頼書を見ながらギルドを出て目的の指定された場所に向かう。
「というかフィアと最初に会った所じゃん」
(我の寝床が占領されたのかそれは遺憾だな)
「なんかやる気が出てきたわ」
フィアがやる気を出したおかげで重くなった足取りが軽くなった。
「前はかなり遠く感じたけど意外と近かった」
マキナと初めて会った湖で休憩をとる、前にマキナの攻撃を凌いだ時に使った炎魔法の後が未だに残っており懐かしさを感じる。
「休憩終わり、さあいこう」
怒りのまま突き進むと思わぬ失敗がおこる可能性があるので一旦休憩を挿む、以前怒りのままに討伐を行うと周囲の環境を破壊してしまったのでその反省もあって感情的になったらまずは休憩することにしている。
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