思わぬ再会
「前方、構え!」
部隊が大きな盾を出現させて隙間なく構える、それからすぐに隊列が泥津波飲み込まれてしまった。
「マキナどうしたの?」
マキナが小さくし、苦虫を潰したような顔をする。
「耐えられた……」
「マジかアレ耐えたのか」
いつもなら流されて終わるところを耐えられたので全員が一気に警戒レベルを上げ、各々武器を構える。
「構え、放て!」
向こうから男性の掛け声と共に魔法の弾、色とりどりの魔弾が大量に飛んでくる。
「これヤバいやつやん、全員回避ィ!」
ユウキが声を上げ全員に回避を促す、発言後すぐに魔弾が降り注いできた、一発の威力はユウキにとってはダメージがないが普通の人ならば大けがは免れないであろう威力がある。
これは流石にこれはまずいと判断しユウキが前にでる、足に力を込めて一気に敵が固まっている所に突撃する、敵の盾を回避して懐に潜り込む。
敵が短剣を構えてくるあたりこのことは想定済みだったのだろう、ユウキも気にすることなく一気に空気を吸い込み咆哮を上げる、流石にそれは敵も予想していなかったのか兵士達が怯む、すぐさま周囲に放電させる、雷が落ちたような音と共に周囲が静まる。
「これは、疲れた……」
敵の兵士達が気絶して倒れるなかユウキだけがダルそうに立っていた、敵方向に注意を向けるが全員気絶しているようだ。
「終わったっぽいし洗い流しておいて」
いつものようにマキナに送り返すように指示を飛ばしてから敵の兵士達が倒れている所から離れる、マキナをそれ確認してから泥の津波を発生させて流していく。
「えぇ流石に2回はメンドクサイ……」
ユウキに続きマキナもやる気の無い様子のまま流していく。
「2人ともお疲れさん」
レティは2人のこのやる気の無い感じのポーズを取らなければ文句はないと思いながら2人を労う。
ユウキが帰ろうと歩き出したと後ろから何かが落ちた音がした。驚いて振り返るとついさっきまでユウキがいた箇所の地面が大きくえぐれていた、慌ててユウキが攻撃してきた方向を向く。
ゆっくりとした歩みで1人がこちらに向かってくる、こちら側の兵士の誰かが魔力弾を向かってくる人に放つと、命中することなく手前で消滅した。
「無効化したのか……」
兵士の呟く声が聞こえる。
魔法を無効化できるものはこの世界でいくつか方法があるのでそれに対抗する手段はある程度は用意してある。
「ちょっと貸して!」
「え、ちょ…」
近くの兵士から勝ってに剣を抜き取り向かってくる人物に投げる、向かってくる人はいつの間にか抜刀しており、投げた剣が砕けていた。
「これは危ないから全員退避、アレの狙いは私っぽいから私が相手をする」
「わかった、でもヤバいと思ったらすぐに声掛けてね、すぐに援護に行くから」
マキナが兵士達に指示を飛ばす、ユウキは兵士から刃渡り1メートルの直剣を奪い、被害が増えないように向かう。
「ユウキ、いや違うか……」
「え父さん…?!
「やはりユウキか、ずいぶん変わったな……」
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