異世界に転生して性転換したけどとりあえず生きてる

事の原因

　謎の正八面体を調査したが近づくだけで分解されてしまいなかなか調べる事ができずに時間がかかってしまい、太陽が傾いてしまった。

「とりあえず今日は泊まる事にするよ」

　調査する際に多くの魔力を消費してしまったため帰る気力がなくなり、泊まることを選んだ。

　ジャルの家は特に変わったとこなく普通の民家だった、ユウキ達は客間に案内され、そこで大して持ってきてない荷物を広げる。

「使えそうなのは無いかな…」

　広げた荷物と寮に置いてきた道具類を頭に思い浮かべるがどれも使えそうに無かった。

「もう寝よう、このまま考えても結論が出ないときは諦めてさっさと寝る」

「え、あもう寝てる」

　マキナは適当に散らかった荷物をまとめてから、布団を敷いて雑魚寝しているユウキを抱えて布団までいきしっかりつかんだままユウキを抱き枕にして眠った。

「……マキナ？」

「う？」

「なんで抱き枕にしているのはこの際いいとして、濃い魔力が近くで流れているの解る？」

「わかり辛いけどなんとか」

「え、そうなの、とりあえず近くで変な魔力が感じるから行ってみよう」

　マキナの拘束をなんとか振りほどき変な魔力がする所へ向かう。

「ここって……」

　たどり着いた場所は救出予定のノアっちの家から変の魔力が炎のように上っていた。

「流石にこれは私でも見えるね」

　まるで民家が炎上しているように錯覚してしまうほどに濃密な魔力が出ていた。

「中の人は大丈夫なんだろうか…」

　変な魔力のせいで迂闊に近づにいたが少しすると魔力が収まってきた。

「そうやって見られて興奮する趣味は残念ながらないんだけど？、あれあなた達は……」

　ぶかぶかなローブを着たノアっちの母親が出てきた。

「えーっと改めて、クラスメイトのジャル君の依頼であっちにある水晶について調査にきました」

「あらまぁ、それはわざわざご苦労さまです」

「それで、質問なんですがさっきから目に見えるほどの濃密な魔力はいったいなんなのですか？」

　ノアっちの母親が困ったように答える。

「うーん子供にちょっと刺激が強いかもねぇ…」

「一応確認しておかないといけませんので……」

　ギルドの証明書を見せるとノアっちの母親は観念したようだ。

「そうねぇ、耳打ちでいいかしら？」

「別にいいですけど…」

　ユウキがノアっちの母親に近ずき耳を向ける、ノアっちの母親も周りにユウキ達以外いない事を確認して囁く。

「えぇ……」

　すごく嫌そうに後ずさるユウキ。

「そんな反応したは初めてよぉ、もしかしてその姿は仮の姿だったりして、そんな事よりノアっちにかんしては問題ないわよ、多分明日の夕方に終わるんじゃないかな？」

「解るのですか？」

「解るっていうかアレの黒幕(笑)は私だし」

「カッコワライって…」

「それが通じるってことは日本人かな？」

「元、ですけどね」

「実は私も日本から転生してきた記憶をもってるのよー」

「それでアレは明日で解決するっていうのは？」

「そうねぇ…あの中心にいるのが私の娘っていうのは知ってるわよね？」

「それは依頼者のジャルから聞きましたし」

「アレはねこの村の魔除けの役割があるのよ」

　この世界の大きな町は都市には基本的に大きな魔石などが中心にあったりなかったりして結界に守られていたりする、どうやらこの村にはそれらが無く簡易的な柵で覆われているだけのようだ。

　そして今回ノアっちの母親が村に結界を置くことになったらしいがそこそこ広いこの村を完全にカバー出来なかったようで自分の娘を核にして魔石を作っている最中だそうだ、完成後は無事に解放されるらしい。