First Game - キャラクター設定(完全版)








◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆




これ以降は、本編に纏わる深刻なネタバレを含みます。

本編を読んでいない方は、絶対に開かないでください。

ミステリーの面白さをほぼほぼ潰すことになりかねません。

この警告を理解した上で、問題ないという方だけこの先にお進みください。




◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆禁忌FORBIDDEN◆◆◆








◇◆◇【キャラクター設定】◇◆◇


・ワンダー

ゲームマスターとして君臨する魔物。十二魔王の一人を名乗る。

犬型。一々癇に障る発言を繰り返す。

「みなみなさま」という呼び方がマイブーム。

実際は、十二魔王の配下。群体系の魔物であるため、一体や二体倒されたところで討伐されたりはしない。都市伝説『102匹わんちゃん』の名で知られているが、本当は空想級の魔物。

下手な縫製のぬいぐるみみたいな外見をしている。

ワンダーランドに魔物に命令するための宝石を持たされている。この宝石を手に持って魔物に命令すれば、魔王のように命令権を行使することができる。しかしながら当然、その宝石で魔王を操ったりすることはできない。操れるのは空想級の魔物まで。

その宝石は、普段は胴体の裂け目に隠している。魔法少女に奪われたら一大事のため、宝石を持っている個体が殺されてもすぐに回収できるように裏でスタンバイしていた。


・空鞠 彼方(からまり かなた)

主人公。15歳。

四方八方に優しさを振りまくけれど、悪を憎む心だけは人一倍。割と潔癖症手前なきらいがある。潔癖症というより、汚いものが苦手。(物理的、精神的問わず)

注意力は低いが、発想力に優れている。頭は割といい方。推理の傾向は、一点突破型。犯人の思考をトレースしてしまう癖があるため、狂気を取り込んでしまいやすい。

普段は割とふんわりした雰囲気。好きなタイプは、隣にいてくれる人。

夢来は同じ学校に通っている友達だが、互いに魔法少女というのはゲームが始まるまで全く知らなかった。(だって違うからね。当たり前だよね)

一人っ子。両親と一緒に暮らしている。

メンバーの中で唯一、魔法少女らしい衣装を持っている。

ピンク髪。右頭頂でお団子にされている。

固有魔法:[外傷治癒]

悪意を持つ者の行動で傷つけられた場合、一日以内ならその傷を癒すことができる。この魔法は他者にも使うことができる。


・色川 香狐(いろかわ かこ)

お嬢様っぽい人。不思議な色香を放っている。18歳。

黒幕。自らを魔法少女と偽ってゲームに参加。

物腰柔らかく、真意を悟られずに周囲をコントロールする才能を持つ。

黒い大胆なドレスを纏っている黒髪美人。

『真名』 ワンダーランド

魔王級の魔物、つまりは一つの小さな世界。及びその世界の主。

物語に憑りつかれた魔王。創作者であり、読者であり、編集者でもある。人の純粋な感情を尊び、物語に必要な要素は全て肯定する。正気も狂気も何もかもを知り尽くした精神のスペシャリスト。ワンダーランドにとってこのゲームは、熱を込めた新作の一つでもあり、次回作への布石でもあった。(元人間の魔物の入手が次回作に生かされる予定だった。その入手をルナティックランドに頼まなかったのは、ただ単純に取引で元人間の魔物を手に入れたのではそこに『物語』が生じず、価値を無くしてしまうと考えていたから。次回作に使うのならなおさら、キャラクター性とドラマのある存在が必要だった)

固有魔法:[魔物支配]

魔法少女の魔法ではない、魔に属する者の魔法。ほとんどの魔物を命令通りに支配することができる。一度支配を有効化すれば、遠隔で命令を通すことが可能。ただし、支配対象の知覚を乗っ取ったりはできないので、諜報がしたい場合はそれ用の魔物を支配しないといけない。

固有魔法:[物語再現]

魔王が想起する物語を、魔法の力を用いて再現することができる。その際、演出を過剰にしたり、あるいは控え目にしたりなど、自由に調節を行うことができる。物語の魔王らしい演出のためだけの魔法。

固有魔法:他にも[幻想書架]や[伝承創造]など多彩な魔法を持ち合わせている。(ここでは割愛)

偽装固有魔法:[精霊使役]

精霊・スウィーツを味方として、共に苦難に立ち向かう友とする。スウィーツの力を強化するような効果はなく、戦闘にどれくらい役立てられるかはスウィーツの資質次第。(本編中で本人が語った通り、実際は何の効果もない)

『使役スウィーツ』 クリーム

白い毛並みを持つ狐型スウィーツ。――に扮した魔物、妖狐のアルビノ種。

無口な性格で、会話は鳴き声で行われる。一応言語は理解している。

小さい狐火を十数個同時に操ることができる。火はほとんど幻のようなもので、物に燃え移ったりはしない。温度は最大火力でホッカイロと同等。

作者は裏でチャッカマンと呼んでいたが、よく考えたら着火すらできなかった。


・桃井 夢来(ももい むく)

裏切り者。サキュバス。15歳。

割とオドオド系。「さ、殺人? む、無理ですぅ……」な魔物。

日常生活では、人間に扮して生活している。主人公と一緒の学校だったのは本当に偶然だし、友達になったのも本当に偶然。というより、主人公の過保護が発動した結果。

これから何が起こるのか一切知らされず、ワンダーランドによる命令で呼び出された。そして記憶と認識を改竄された。

露出の多い格好に加え、小さい羽と尻尾もついている。

紫紺の髪。発育のいい体つきをしている。

覚悟を決めてからは、書庫のミステリー小説で推理力を養っていた。推理の傾向は可能性列挙タイプ。

固有魔法:[活力吸収]

魔法少女の魔法ではない、魔に属する者の魔法。相手の生命力を奪うことができる。数時間で相手を死に至らしめることも可能。限界まで搾り取れば、ミイラ化して死体の身元が特定できないほどになる。ただしミイラ化するまで絞るには、一晩中吸収し続けるくらいでないと実現不可能。奪い取った生命力はそのまま廃棄することもできる。接触状態でなければ発動しない。

肌よりも粘膜を通じての方が吸収率がいい。(テンプレ設定)そっちならミイラ化までの時間が短くなる。でもそんな大胆なことできないので……。


・神園 接理(かみその せつり)

理系魔法少女。眼鏡。15歳。

忍とは幼馴染みであり、恋人同士。

白衣を纏い、そのポケットに常に手を突っ込んでいる。

熱狂的な運命論者。

翠髪ショート。

固有魔法:[確率操作]

一分間だけ、対象の事象(単一。口頭で指定)が起こる確率が100%になる。そもそも実現の可能性が0%の事象や、実現までに一分以上の時間がかかる事象は起こせない。この魔法は再使用までに半日の時間経過を要する。


・神子田 忍(みこだ しのぶ)

男の娘。魔法少女……?まあうん。存在としては同種です。13歳。

接理とは幼馴染みであり、恋人同士。

くノ一のような忍び装束で活動している。露出がやや多い(生足とかおへそとか見えてる)だけで、一応は一般的デザインの忍び装束。

栗色の髪を目が隠れるくらいまで伸ばしている。

固有魔法:[忍式之罠]

魔法による罠を設置できるようになる。罠は発光した魔法陣として視覚化されるので、発見は容易。罠の種類は三つ。

・石化罠 半径一メートル以内に近づいた相手の動きを十秒間完全に止める。

・隠れ罠 設置者がこの魔法陣に足を踏み入れた時、魔法陣ごと設置者の姿を隠す。持続時間は最長で三十秒。

・連動罠 半径一メートル以内にある魔法罠が発動したとき、その罠にかかった相手を対象に、魔法の斬撃を浴びせる。斬撃の威力はカッターナイフほど。


・雪村 佳奈(ゆきむら かな)

白髪の双子の姉。百合。12歳。

常に凛奈の傍にいる。他人とは絶対に目を合わせて睨みつける。自分の発言は堂々と行い、妹の伝言も担当する。

基本的にメンバーの誰も信用しないが、ただ一人、自分と凛奈を守った形になった狼花には――死んでしまった後ではあるけれど――感謝している。あくまでも『死者は何もしてこない』という前提の下での感情なので、まだ生きている彼方に対しては感謝こそすれ疑念は捨てなかった。

白セーラーっぽい魔法少女服。白髪。ワンサイドアップ(右側)。

固有魔法:[存在分離]

ある存在を分離させて、それぞれ別の存在として改変することができる。分離物は見てそれとわかるくらい分離元の面影を残すが、機能面では独立、あるいは低効率化される。


・雪村 凛奈(ゆきむら りんな)

白髪の双子の妹。百合。12歳。

常に佳奈の傍にいる。他人とは絶対に目を合わせない。何か発言するときも、絶対に姉に向けて話す。

実はお化けとか大好き。

佳奈と一緒に演劇クラブに所属しており、演技の時だけ本来の性格を忘れて役にのめり込むことができる。特に、四六時中一緒にいる姉の真似は得意。ただしクラブ活動でも姉以外との接し方は一貫している。

白セーラーっぽい魔法少女服。白髪。ワンサイドアップ(左側)。

固有魔法:[存在融合]

ある存在とある存在を融合させて、別の存在を作り出すことができる。合成物は見てそれとわかるくらい融合元の面影を残すが、機能面では両立、あるいは効率化される。


・雪村 佳凛(ゆきむら かりん)

たった一人の姉妹。愛し合う二人はもう離れない。

喋り方は凛奈の方に似ているけれど、語彙力は佳奈の分が追加されている。さらに、[存在融合]による効率化のおかげで、精神的なものに関しては一通りバージョンアップした。思考力もアップグレードされている。

しかし強制的な融合による一種の拒絶反応が働き、絶え間なく精神が攪拌される感覚を味わっている。

記憶や感情は二人の分がそのまま共存している。

もちろん魂も融合している。こちらは完全に混ざり合ってしまっているので、もはや[存在分離]ですら分かつことはできない。

佳奈の肉体は置き去りにしてしまったので肉体は凛奈のものだけれど、佳凛は姉妹なので、片側違いのワンサイドアップから、ツーサイドアップに髪の結び方を変えた。

固有魔法は、[存在分離]と[存在融合]の両方を扱える。

(もともとこの二人の魔法は、機械とかを融合・分離して作るトリックのためのものだったが、そのトリックが廃案になった結果こうして意味不明な強化と変貌を遂げました)


・古枝 初(ふるえだ うい)

姉御肌な狼花とは対照的に、優しいお姉さんのように振る舞う。17歳。

落ち着かない時には、自分を対象に強化魔法をかけて精神を安定させる癖がある。自分の魔力を自分に与えているだけなので、実際には何の意味もない。

彼女が用いる『約束の刻』という言葉は、彼女の中で『死』や『不吉』を表す。これは、両親の死によって、『人はいつか死ぬものである』という観念を他人よりも深く刻まれたことが原因。

シスター服を着用したプリースト系お姉さん。金髪ウェーブヘア。

梢という名前の妹を持っている。

固有魔法:[魔法増幅]

自分の保有する魔力を任意の量だけ対象者に与え、魔法の威力を増加させる。(その気になれば、自身の保有する魔力を全て分け与えることも可能。)与えた魔力は、強化を受けた魔法少女が次に使う魔法に全て乗せられる。(通常使用で扱う限界値を超える魔力を与えてしまう可能性があるので、注意が必要。)発動には詠唱が必要不可欠。詠唱の文言はなんでもよいが、『約束の刻』という言葉は含めなければならない。与えた魔力は、一時間以内に使用されなければ消失する。


・猪鹿倉 狼花(いがくら ろうか)

姉御肌な常夏系日焼け魔法少女。弱い者いじめは見過ごせない質。16歳。

年齢の割に魔法少女になってからまだ日が浅く、実力はあるものの、最前線ではなく後方で弱い魔物の相手をしている。

特攻服にサラシという、不良系ファッションを極めている。

実際はかなり優しい性格だし、面倒見がいい。それに不良でもなんでもない。ちょっと派手――というか硬派?なファッションが好きなだけ。

茶髪ポニーテール。

固有魔法:[爆炎花火]

色付きの爆発を操る。着色は自由にすることができ、普通の爆発に近づけることもできるし、普通ではあり得ない色彩の爆発を生み出すことも可能。爆発の形を変えることもできるが、こちらは割と集中力が必要なので、戦闘中には使えない。魔法の性質上、爆発させる目標を逐一観察している必要があり、視界内でなければ発動に失敗してしまう。(ただし視界内というのは直接・間接を問わないので、鏡越しに操るとかは可能。)


・棺無月 空澄(かんなづき くすみ)

トリックスターとしてこのゲームをかき乱す。本作の裏主人公。15歳。

常に軽い調子でゲームに参加する。頭の回転が速いのか、その指摘はたまにものすごく的確だったりする。推理のタイプは夢来と同じく可能性列挙タイプだが、スペックの違いからこちらが完全な上位互換。

ただし、わざと頓珍漢なことを言ったり、大事な議論で嘘をついたりと、そういった振る舞いで周りを振り回す。

超映像記憶の持ち主で、一度見たものはかなり長い間覚えていられる。この能力のせいで、あるいはおかげで、感情の持続性が他の人よりもだいぶ長い。それこそ、二年前の出来事をずっと昨日のことのように引きずっていられるほどに。

魔王には個人的に強い憎しみを抱いており、うまいこと出し抜いて殺す機会をこのゲームの中で窺っている。

魔法少女歴は四年ほど。実はこれでも二つ名持ちの最前線級魔法少女。二つ名は【蒼穹の水鏡】。

アシンメトリーな錯誤系ファッションに身を包んでいる。

水色とピンクのストライプという奇抜な髪色をしている。これは変身時に髪色が変色しているのであり、本来の髪色は水色一色。ピンクの髪は『彼女』に憧れたが故のもの。(『彼女』は完全なピンク髪だった)

喋りには、顔文字や記号を多用する。

これらの喋り方や格好は、空澄が余裕を生み出すために作り足したペルソナ。

空澄が死者の剣として握る『彼女』は大変な平和主義者で、些細な傷にすら心を痛めるような子だった。本来の空澄としてもあまり合わないタイプに見えていたけれど、どういうわけかどんどん付き合いを深くしていく。

もはや親友とも呼べるような間柄になったころ。今から二年前、突然彼女がいなくなる。必死に探した空澄は、半分魔物となった彼女を見つける。魔王に捕まり、改造され、こんな中途半端な化け物にされてしまったらしい。

葛藤の末に、魔物に堕ちた彼女を討つ空澄。

彼女が最後に残した言葉は、「平和な世界、創りたかったなぁ……」だった。

その遺志を継いで、空澄は『平和な世界』を作るため、強い魔物の殲滅を志す。とはいえ手段を選ばないわけではなく、このゲームにおける行動はほとんど苦肉の策と言っていいもの。本来は一人の犠牲すら出さないことが理想だった。

今となっては、きちんと本名を呼ぶ相手は『彼女』、ユズリハただ一人。

固有魔法:[被害模倣]

自分が受けた魔法をコピーする。ただし、使えるのは自分が一番最後に受けた魔法だけ。新しい魔法を受け次第、古い魔法は使えないようになる。ゲーム参加時点では、[拷問中毒]という魔法がコピーされている。

コピー魔法:[拷問中毒]

相手の体内に流し込んだ毒の強弱を自由に操ることができる。ただし変更幅が大きいほどに魔力を消費し、更には自身にも相手に与えられる毒の半分の苦しみが与えられる。この反動による苦しみに関しては実害はない。


・釜瀬 米子(かませ まいこ)

食べるの大好き魔法少女。割と太っちょ。15歳。

食べることの他に、映画鑑賞も趣味の一つ。

優しく手ほどきしてくれた魔法少女の先輩を慕っている。

魔法少女衣装は何故か割烹着。

オレンジ髪のウェーブヘア。

固有魔法:[暗号捕食]

暗号化された文字列を呑み込む、あるいは舐めることで、その内容を理解することができる。暗号が複雑なほどに消費魔力は多くなる。


・萌 摩由美(もえ まゆみ)

霊媒師。霊の威を借る猫的な意味で傲慢。本来はかなり弱気。14歳。

何故かいつも猫耳を着用している。たまに何もない天井見上げてたりもする。

母親と死に別れている。摩由美が霊媒師を名乗り、霊的なものに傾倒したのはそのため。現在の家族は、父と姉と弟。

赤毛。サイドテールが肩の辺りまで来ている。そばかすが目立つ。赤ずきんのような恰好をしている。

固有魔法:[呪怨之縛]

悪霊の力で相手の身動きを封じる。この魔法に魔力は消費しない。この魔法の発動可能回数は、人間の死を目撃するたびに一増加する。この魔法は、最大で十五分効果を発揮する。効果中に発動者が解除の意思を示すことで解除可能。ゲーム参加時点でのこの魔法の発動可能回数はゼロ。


・唯宵 藍(ただよい あい)

中二病魔法少女。15歳。

呪いのアクセサリーっぽいものがジャラジャラついた黒い改造制服を纏っている。なお、このアクセサリーには特に魔法的効果はない。

魔法少女状態では左右の目がオッドアイになる。右目は空色、左目は金色。非変身状態には何の変哲もない目の色をしている。

口元を隠すように、赤いマフラーを巻いている。

かなりの実力を伴う最前線級魔法少女。二つ名は【無限回帰の黒き盾】。[刹那回帰]を自らに施すことで、無限に戦い続けることができる。ただし、即死や状態異常は防ぐことができないため、それらの対策を怠らないように用心している。

異端の才を持つ魔法少女であるため、ある種の特権が認められている。それは、(人間の)罪人に対して、その罪を絶つために力を振るってもよいというもの。もちろん過剰な暴力行為は認められておらず、罪人を無力化した後は速やかに警察に引き渡すということを繰り返している。

これは、過去に友人が残虐な殺人鬼の手にかけられたことに由来している。そのため藍の内側には、罪人を憎む消えない炎が根付いている。しかし一方で、殺人というものを極端に忌避しているが故に、また魔王への拭えぬトラウマを抱いているが故に、このデスゲームでは専ら傍観者に回ることになる。

[刹那回帰]という時間逆転の魔法は、彼女の中にある強烈な後悔や回帰願望の象徴。魔法名の元ネタはもちろんニーチェの永劫回帰。ニーチェの唱える超人が齎す永劫回帰に対し、只人である藍が齎すのは刹那回帰という皮肉なネーミング。

【蒼穹の水鏡】のことは二つ名だけ聞いていたが、知り合いではないため容貌は知らなかった。

『自己の正義』と『法の正義』の間で惑ってもいる。また、戦うことによる恐怖をや過去のトラウマを正義によって隠していた節があるため、信じていた正義が崩壊する様を見せつけられた殺し合い後半ではヒステリックになる様子を垣間見せる。

固有魔法:[刹那回帰]

対象を十秒前の状態に戻す。対象の大きさにより、指数関数的に消費魔力が増大する。この魔法は再使用までに十秒の時間経過を要する。生物を対象とした場合、記憶は巻き戻されない。






【各キャラの名前の由来】


・空鞠 彼方

苗字の由来は、空鞠=絡まりの連想。空っぽの鞠ってただの役立たずでは?という悪質な皮肉も混ぜていました。あと『空回り』という単語を連想させる音でもありますね。名前は、遥か彼方の結末に辿り着くまで幾度も心を折られることになる――あるいは、幾多の悲劇を超えて、遥か彼方の結末に辿り着くというイメージで付けました。


・色川 香狐

苗字の由来は、魔性の色香から連想して色川。名前の由来は、過去が転じて香狐。狐の字は、クリームのイメージも混ぜて入れました。実のところクリームは、狐というよりはイタチっぽい見た目ですけど。この名前はSecond Gameの方で意味を持ってほしいと願って付けました。


・桃井 夢来

苗字の由来は、サキュパスのイメージから転じてピンクの入っている苗字を選びました。名前の由来は、魔物なのに誰よりも無垢というイメージです。また解放編でもサブタイトルで使いましたが、英語の言い回しに「dreams come true」という言葉があり、これは「夢は叶う」「願いは叶う」という意味です。この作品の最終章にふさわしい言葉と思ったので、その言葉も織り交ぜての「夢来」です。この子が「dreams come」まで進めた盤面に、最後に彼方が「true」と書き入れて、この殺し合いは終幕を迎えました。


・神園 接理

苗字の由来は、作中で書いたように運命を書き換える神の如き能力からの連想で、神の字を入れました。名前の由来は、摂理から転じて接理です。これも運命を書き換える能力から、理に触れる(接触する)、で接理となりました。


・神子田 忍

苗字の由来は、どうせなら接理と同じ字を入れようと思って、神の字を揃えて選びました。名前の由来は、彼のシンボル的要素をそのまま入れた形です。……作中だと男の娘要素も忍娘要素もキャラクター要素として活かせなかったのが本当に残念です。


・雪村 佳奈、凛奈

苗字の由来は、この双子のシンボルカラーが白だったので、そこからの連想です。名前の由来は、Chapter3の展開のために二人合わせて一つの名前になるような、それでいて双子らしい統一感のある名前をと必死になって探して、「佳凛」の字を一つずつ分けて、そこに姉妹共通の「奈」の字を付けました。


・古枝 初

苗字の由来は、殺人と処刑の恐怖から来る「震え」からの連想で古枝です。名前の由来は、最初の犯人だからそのまま初です。


・猪鹿倉 狼花

苗字も名前も、力強さをイメージしてつけました。ただし名前の方は、本人の性格を反映して、ささやかな優しさや繊細さをイメージさせる花の字を混ぜ込みました。


・棺無月 空澄

苗字の由来は、神無月から転じて棺無月です。神無月というのは「神のいない月」という意味と一般的に言われていますが、「神の月」が転じた言葉であるという解釈もあり、棺無月は前者と後者両方の解釈に沿って付けました。名前の由来は、ユズリハに託された願いを込めて、澄んだ空、つまりは平和を望む少女という意味で付けました。音では黒ずんだという意味の『くすみ』という言葉も表現しています。不吉をイメージする要素と、明るさや純粋さをイメージする要素、どちらも彼女のイメージに合ったものだと思っています。


・釜瀬 米子

苗字の由来は、とても性格が悪いですが、Chapter1でワンダーが言っていた通りに初回犠牲者→噛ませ犬→釜瀬です。とあるデスゲーム小説で釜瀬という苗字の登場人物がいて、「こいつ絶対最初に死ぬな」と思ってたのに違ったという経験も、この苗字に決めた理由の一つです。それに加えて、これは名前とも共通ですが、彼女のくいしんぼうというキャラクターイメージも漢字に込めました。


・萌 摩由美

この中で唯一の由来なし。なんとなくで決めました。というよりこの子は、周りから雑に扱われるタイプの性格(妙に言動が小物っぽく、そのくせして周囲に強く出ようとする)なので、こちらも雑に扱ってました。それが由来といえば由来です。執筆直前までキャラクターイメージがふわふわしていたのも、たぶんこの扱いに関係しています。(現在は赤ずきんの猫少女という形で定着しましたが、最初の構想ではガチの降霊系呪術師になる予定でした。沢山の霊を憑依させることで性格がコロコロ入れ替わる的な感じで。ですがそれだとキャラが安定しなくなりそうなので、このような形にしました。猫要素を持ち出したのは、フェレンゲルシュターデン現象(俗称)からの連想です)


・唯宵 藍

名前の由来は、漂いから転じて唯宵です。またこれは名前とも共通する由来ですが、中二病的なシンボルイメージかつ、彼女の本質をなす壮絶な過去との共通イメージで黒さをアピールして宵や藍の文字を入れました。ただし宵の刻は残照の時間でもあり、この残照は藍の壊れかけの正義の暗喩でもあります。(藍の正義は彼女の心のよすが――いわば最終防衛線でもあり、それが沈んでしまえば彼女の心は壊れます)

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