第7話 日本ではないとこかの港で

※この話は、津波の表現があります。読まれる方の中には、不快感や恐怖を覚えるかもしれない内容となっています。読まれる際は、十分に注意してください。











前回の釣り繋がりで、もうひとつ。

 今回も釣りを楽しむ私。今日は日本ではない、赤土の道が続く中東らしき国の海沿いに居ました。周りの人は当然日本人じゃありません。カレーが好きそうなおじさんは私に「今日は何を狙うんだい?」と日本語で(もしくは私がその国の言葉を理解していたか)尋ねました。

 私は「釣れりゃなんでも。」と答えると、赤土のブロックに乗りバランスを取りながら歩いて行きました。


 ちょうど良さげな港に着いたので早速釣りを始めようとするのですが、目に着いた海面がみるみる上昇してきたのです。

(あれ、これやばいんじゃないの…?)

 そう思った私は出しかけた釣り道具を再びしまい、高台を探すため足早あしばやにその場を離れました。

 焦る私とは裏腹に、周りのおじさんたちはのんびりと構えていて、むしろ「なんだあいつ」という目で見ていました。

 暫くすると、私の読み通り海面が防波堤を乗り越えじわじわと陸を侵食し始めました。

(やばい、やばい…!!)

 焦る私は、近くのスクーターを拝借して逃げる速度を上げました。おじさん達は腰まで浸かっているのに焦る様子はなく、「沈んだら沈んだだ。」というような表情で本を読んだりナッツを食べたりしていました。

 そんな異様な光景に、津波以上に恐怖を感じた夢でした。あとおじさん多すぎない?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る