ワールド:エンペラー

ルブブ

第2話

ルーラーがマシンガンの弾を撃ち尽くしたので自動リロードに入った。リロードの際は数秒の隙が生まれるが本来ならルーラーは複数で戦うのでリロードの際、他のルーラーが攻撃をするので余り意味はない。

 だがそれは[本来なら]の話だ。

 こっちが一人で武器を持ってないと判断したからか偵察型ルーラー援軍のルーラーを一体しか出さなかった。なのでこのリロードの時間数秒は最大の弱点だ。


 俺は立ち上がり「パンパンッパンッ」と3発をルーラーに向かって打ちしゃがんだ。6〜7メートルしか離れてないがそれでも初めて打っただけあって3発中2発しか当たらなかった。

 だが装甲は硬く拳銃の弾は貫通どころかちゃんとダメージさえ与えてない。

ルーラーのリロードが終わり再度地獄の時間がやってきた。

 マシンガンの弾が再び俺の横を飛ぶ。次に隙ができた時、俺が無事とも限らない。このままでは死ぬと思った俺は必死に考え一つの仮説へと行き着く。

「ルーラーは敵や地形を視界だけでなく音や温度で見つけ判断したのではないか」と。

 俺はルーラーの前にポケットから出したスマホにタイマーを1秒で設定しそのままルーラーの前に投げた。

俺の考察だとスマホに反応してターゲットを一時的にスマホに変えると思ったからだ。

空中でピピピピピとスマホがなった。

 予想通りルーラーはスマホに向かってマシンガンを撃ちターゲットは『スマホ』となった。

俺はその瞬間立ち上がりイスとテーブルを踏み台にしてルーラーの上にジャンプし銃を構えた。


「パンパンパンパンパン」


全ての弾を撃ちつくした俺はこの弾に全てをかけた。

 その内3発がカキーンと弾と装甲が当たる音がした。だがルーラーは床を踏んで俺の後ろ上空にジャンプし銃口を向けてきた。

俺が着地をした瞬間「ガガガガガ」と銃声が鳴り鉛の玉が飛んでくる。脇腹に1発肩に1発が当たり血が滲み出て服が赤く染まった。


「ツッッ。こ、っここまで、、、か」


俺は脇腹を押さえて血を止めようとするが手を血が赤くし一向に止まる気配がなかった。ルーラーはテーブルの上に着地をし再び照準を俺に合わせた。


「カハッ」


俺は膝を地面につけ血を吐いた。その時だった。


「陸上機兵型、装備はMP5二丁、被害者1名。早急に対処します」


と黒色の髪をした少女が窓ガラスを割って現れ、ルーラーの正面のカメラ部分に拳銃の弾を当てテーブルの上に着地をした。


「キューーーーーーン」


とルーラーの活動停止音が聞こえてルーラーはガチャンという音を立てて倒れた。


「大丈夫?」


  少女はテーブルの上から声をかけてきた。大丈夫に見えるか?これ、、、。俺は膝から崩れ落ちてしまった。

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