2-5. 改稿

 改稿は七月末に開始し、作者である私のすべての作業(校正も含め)が終了したのは二月初めでした。

 当初から余裕のあるスケジュールで考えて頂いており、助かりました。


 第六稿まで改稿しました(初稿は改稿せずに提出したもの。二稿目からが改稿したもの)。


 しかも、


「二稿目は大変だけれど、三稿目、四稿目とどんどん楽になる」


 と編集さんが言っていたにもかかわらず、四稿目まではまったく楽にならなかったのです。

 さすがに第五、六稿はごく簡単な改稿で済みましたが、本来であれば完成稿となっても良いはずの第四稿まで、かなり手を入れ続けました。


 編集さんも「これはまずい」と思った様子で、以下のお達しが。


 ―――――

「流れはおもしろくなっていると思うのですが、大きく文章を変えると、細かい部分での調整・修正が出続けてしまい、「粗削りだけどおもしろい」原稿が、「完成度の高い」原稿になっていかず、なかなか完成に近づかないかと思います。大がかりな改稿は、これでラストにしましょう!」

 ―――――


 でも第四稿までは必要な改稿だったので、仕方なかったのです(編集さんも同意見です)。


 こんな感じで、決してすべてが順調に進んだわけではないのですが、なんとかなりました。最初の頃に編集さんが私のことを、


「書ける人だと思うので」


 と言ってくれたのが良かったです。


 これまで何作も完結させてきたことも自信となっていました。無理矢理にでも完結させることは限界まで考えることにつながりますし、書く力を付ける良い方法だと思います。 


 さて実際の作業ですが、改稿→提出→編集さんがチェックして戻し→チェック内容について打ち合わせ→改稿……を何度か繰り返しました。


 編集さんは戻しのたびに原稿に詳細な書き込みをしてくれ、さらに打ち合わせで丁寧に説明、困ったときにメールすればすぐに意見をくれるという、素晴らしい仕事ぶりでした。


 基本的に一日以内にメールの返信をくれましたし、私も、何か連絡を頂けば、可能な限り当日中に返信するようにしていました。


 意思疎通が非常にスムーズだったのが、改稿作業においてストレスが少なかった大きな要因です。

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