第183話 浴衣美少女が多い6

 俺達はみんなで王様ゲームの真っ最中。かなり盛り上がっている。やりだすと楽しいですね。今のところ変な命令も出ないので。


「じゃ次の王様は――誰?」

「おっ、私」


 現在も長宮さんが基本進行をしてくれている。すると蓮華寺さんにまた王様がまわったため。


「後輩君残念だね。終わりだ」


 はじめの命令が解除された。


「長かったですね。足痺れましたよ」

「えー、ひどいなー。って、椅子がなくなった」

「椅子って言われたよ」


 石見先輩が俺から降りた。するとやっぱりおふざけさんが現れた。


「えっとじゃあー、そろそろ2番が脱ぐとかいく?」


 蓮花寺さんが楽しそうにそんなことを言うと。


「澪!」

「うそうそ、って、ゆえ2番?」

「違うからー」

「ほんと?」

「違う」


 蓮華寺さんがふざけるとすぐに結崎が止めていた。ちなみに――2番は長宮さんだと思う。何故かって?いや、ちょうど長宮さん俺の斜め前に居てね。蓮華寺さんが言った瞬間顔が固まったのでね。ってか今はみんな浴衣なので、脱ぐもの限られているというね。だからやめなさい。である。


「まあ仕方ない。じゃ、2番がこの中で好きな異性をいう」

「はい!?」


 はい。進行さん悲鳴を上げる。


「……2番奈都だったんだ」


 結崎がつぶやく。


「おー、気になる気になるスクープスクープ」

「2番奈都?」

「……私だけど――って、待って。これもう決まってるじゃん」

「おっ、奈都の告白?どうぞどうぞ」


 蓮花寺さんが茶化すが――何かに気が付いたのか。長宮さんは普通の感じだった。


「違うから。だって澪。異性って言ったから松尾君しかいないじゃん。だから、松尾君。はい。終わり」


 さらっと長宮さんがそんなことを言ったのだった。特に恥ずかしがるとか言うこともなく。ってか長宮さん?である。俺は長宮さんの方を見ながら。


「あー……なんかどうも。って、長宮さん男子は――もう1人いるけど?」


 そうそうここに男子はもう1人居るのだが。六石がね。ということで俺が声をかけると。


「俺男子なんだけど!?」


 あまりに長宮さんがさらりと終わらせたため。話しに入ることすらできていなかった六石が声を出した。だが――。


「はっ?入ってないよ。何言ってるの?」

「おかしいからな!?男だよ。男」

「はい。澪。私は命令従ったよー。この部屋に男子は1人しかいないからね。松尾君が答え」


 長宮さん六石との会話を強制終了したのだった。ちなみにそれを聞いた王様は。


「だって、ゆえ」

「な、なに。澪。いきなり」

「動揺してるー?」

「してません」


 結崎に茶々を入れていた。ちなみに長宮さんより。関係なかった結崎が恥ずかしそうにしていたのだった。

 ということで、なぜか六石が抹消ってのがあったが。って、1人しかいない。みたいな状態で選ばれたからか、俺も動揺はすることなく。ラッキーか。ここで俺も動揺していたら――いじられていただろうからな。

 このターンは意外とあっさり終わり――ゲームは続く。


「はい!次私王様ー」


 次は石見先輩が王様を引いていた。って、マジで俺数字しか引かないんですけどーどうなってるの?


「石見先輩が王様になると心配しかない」

「同じくだね」


 俺と結崎が隣同士なので話していると。


「ねえねえ、キスあり?」

「「なし!」」


 結崎と2人でツッコミことになったのだった。その様子に周りから茶々が入ったのは――触れなくていいだろう。蓮花寺さんや七和先輩が楽しそうにしていた。


「えー、じゃあー。ゲームが終わるまで1番が3番に頭撫でられるとかは?」

「はい!俺3番」


 石見先輩が言うと。六石がすぐに反応そして――。


「あっ、私1番」


 七和先輩が紙を見せていた。


「ま。マジですか。七和先輩。えっ、これいいの?」


 六石が周りに確認する。すると七和先輩が。


「助手に頭撫でられるのかー、まあいいけどね。どうぞどうぞ」

「……感動」


 本人の許可が出たのでね。ゲームは続行となり。七和先輩のところに六石が移動して――にやけていた。なので。


「キモっ」


 長宮さんさらっと。普通にそんなことを六石に言っていた。


「長宮、聞こえたからな?」

「長宮?様は?」

「なんでぶり返すんだよ」

「——」

「無視するのかよ」

「松尾君。犯罪者に絡まれてるから助けてよー」

「長宮!?」

「巻き込まないでくれ」


 まだやってるよ。って、長宮さん普通に俺を巻き込まないでだったが。

 このあと終始六石がにやけていたので、さすがに蓮花寺さんにも『キモいねー』と言われる六石だった。

 ちなみに七和先輩普通だった。撫でられてるのに普通。まあサングラスしているからね。ちょっとわかりにくいのもあるのかもだが。口元緩んでないし。顔が赤いとかも無くて。普通なんだよな。

 それからもゲームが進み。途中で再度飲み物を買いに行くやら。猫語になるとか。いろいろありまして、ちなみに、次買い物に行ったのは長宮さんで、またコーヒー牛乳が増えたのだった。長宮さん曰く。他が売り切れだったそうで。

 また猫語になったのは六石だ。だからカットである。流石に指名した蓮華寺さんも頭を抱えていた。そして即。終わらせていたのだった。七和先輩のツボには入ったのか。大笑いだったがね。撫でられながら、後ろから猫語が耐えれなかったらしい。とりあえず楽しそうなのでいいだろう。六石は――『おかしいだろ――にゃ』と。話すたびに七和先輩が爆笑していたのだった。


 六石のちょっとした黒歴史はおいといて。


「さあさあ、次の王様は――」

「あっ、私」


 爆笑していた七和先輩が王様となった。


「じゃあー、5番が6番を膝枕する。ゲームが終わるまでね」


 内容は――セーフだが。


「……5番。俺だ」

「あっ、私6番」


 俺が紙とにらめっこをしていると6番と言ったのは――長宮さんだった。


「って、えっ、ゲーム終わるまで私松尾君に膝枕されるの?」

「そう」

「お、おー、なかなか。私が松尾君を膝枕ならいじるとか出来たけど。される方かー」


 七和先輩に確認を取った長宮さんは――そんなことを言いつつも嫌そうな感じはなく。すぐ俺のところへとやって来た。


「じゃ、松尾君足痺れないようにね?」

「……確かに。そうだよ俺なかなかな厳しくない?動かせないんだよね?」

「まあ王様の命令がないとね」


 言われた時。長宮さんを膝枕か。まあそれくらいなら。とか俺は思っていたが、これ、する方がなかなか大変というね。寝転びぶだけの長宮さんとっとと寝ころんできた。ちなみに俺、胡坐だったのが正座になったからね。きついな。


「あっ、快適ー」


 長宮さんは寝ころびながらゲーム参加となったので楽そうだ。ちなみにそんな様子を見た蓮花寺さんが。


「うわー、奈都が妻の前でにやけてるよー」


 そんなことを言ったため。結崎が反応する。


「ちょ、澪。妻って」

「ゆえ?私ゆえの事とは言ってないけど?」

「なっ……」

「ゆえ。もう松尾君の妻だったんだー」

「ちょ、奈都も」

「ってか、ゆえ、これ最高だよ?」

「……」


 結崎から何故かぐぬぬ……という声が聞こえてきそうな感じだったが。どうなるこれ?

 ちなみにそのあともしばらくゲームは続き。


「スクワット50回」

「狙ってるだろ。蓮花寺」

「偶然でしょ?」


 蓮花寺さんの命令に六石が悲鳴。


「あっ。コーヒー牛乳もったいないから。3番と6番が一気飲み。出来なかったら尻文字で「まけました」とかどう?」

「なっ、俺か」

「あー、私6番――えー一気飲みか」


 石見先輩の命令にはまたまた六石が選ばれて――何故か2本あったため。長宮さんも被害を被っていた。あと、それ瓶だから200?かな?それくらいあると思いうから。一気飲みはつらくないかな?などと思っている俺――って。足痺れたーで。2人の様子を見る余裕はなかったが。


「ぷはぁー」

「……あー」


 この2人。普通に一気飲みしていた。長宮さんなんて、嫌そうに言いつつも六石より早く飲み干していた。むしろ六石の方がつらかったー。という感じだった。でも無駄にはなりませんでした。って、よくよく考えたら。買ってきた本人が飲んだのでは?まあいいか。


 それからもしばらく続いてから。お開きというのだろうか?まあとある理由により終わりとなったのだった。

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