第162話 新聞部登場2
校舎内やっぱり暑いな。何とかならないのかよ。などと思いながら歩き廊下の角を曲がったら――突然衝撃とともに飛ばされた俺だった。
いやいや何で?夏休みの誰も居ないであろう廊下で音なくいきなり人が走ってくるとか思ってなかったよ。マジで足音してなかったし。忍者かよ。えっ?もしかして暑すぎて俺がぼーっとしていて気が付かなかった?後者の可能性ありだな。って、忍者ならぶつからないか。そもそも目立たないだろうし。っていつまでも天井を見ているのは悲しいので……廊下で伸びっぱなしって、なんか無様だからね。ちなみに床もなんかぬるい。この学校ホントエアコンがないところは煮えてるな。
「痛たたた……」
とりあえず俺が身体を起こすと。
「やっちゃったー、君大丈……あっ?」
「うん?」
俺が身体を起こすと、ショートカットで、何故かサングラスをしている女子生徒がこちらを見ていた?多分。いや多分というのは、サングラスしてるからどこを見ているかわからないが。もしかして目が悪いのか?などと思いつつ俺はとりあえず立ち上がり。
「すみません。俺も前をちゃんと見てなくて」
「あ、いやいや、こっちちょっと急いで走ってたから、って、大丈夫?」
「あ、はい」
「ごめんね……って、君図書室にいる子だよね?」
「えっ?あー……はい」
なんかサングラスをした人が引っかかる感じで話してるな。とは思ったが。まさかの俺有名人?ちなみに俺はサングラスをした人は知らない。多分学年は違うな。先輩だろう。同級生で居たら――気が付くだろうし。か、今だけサングラスだと――わからんな。
「おおー、じゃまたあとでよろしく。私新聞部なんだ」
「……えっ?」
新聞部?ってか俺がいろいろ考えている間に話が進んで行く。の前に新聞部がなんで俺に?ってホントなんで俺を知ってりうのだろうか。
「あれ?聞いてない今日取材予定なんだけど……って、さっき言ったばかりだからそりゃ無理か」
「——えっと――すみません。全く知らないです」
「まあ、いいか、じゃ後で、あっ、ほんとごめんね。どこか身体痛めていたらあとで会った時に言って」
それだけ言うとサングラスをかけた人。女子生徒は職員室の方に向かって走っていった。わからんが忙しそうだ。
ちなみに。足音がほとんどない。というか。なかった。えっ?あんな静かに走れるの?って、なるほど。靴下だからか。
いや、サングラスをした女子生徒の足元を見て理解した俺だった。って、なんで俺だけ突き飛ばされたんだろうな。向こうは……立っていたもんな。まあ――いいか。向こうに怪我無くて良かっただな。
とりあえず嵐のようにサングラスをした女子生徒は俺の前からこの時は消えていったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます