第160話 七和なぎさは見た
暑い校内。でも普段よりは生徒がいないからまだマシだと思う。これで生徒がうじゃうじゃしていたら――地獄。あっ今生徒が校内に居ないのは、夏休み中だから。
私は新聞部の活動のため今日も一人で取材中。朝から暑い中頑張って運動部の部活めぐりをしてきた。
ちなみに外も中も地獄。灼熱地獄の中各部活頑張っていた。って、私も頑張ってるけどねー。取材のあとは校内のポスター変えて、って、これも一人だから大変。でも楽しいからOK。問題無し。
夏休み中はさすがにポスターを見てくれる人は少ないけど、でも続けることが大切。それに先生たちは本当に評価してくれてるからね。
ポスターを張り替えたあとは、新聞部に籠って次のポスター。新聞作り……って、部屋暑すぎ。まあ一人だし脱いでも問題はないだろうが。さすがにそれはしていない。もしもがあるから。だから私はこっそりサーキュレーターを部室に持ち込んでいる。小型のものなら問題なく持ち込めた『ちょっと電気いただきます』である。って、本当空気動かさないと危険だからね。よし。次の特集は暑さでいこう。
◆
それからしばらく。
「ダメだ。飲み物なくなった」
水分不足になった私は作業を一時中断し自動販売機に向かった。そういえばその途中。書道部かな?なんか書道室内が珍しく騒がしかった気がするけど……ザワザワしていた気がする。でもドアが閉まっていたからスクープゲットにはならず。あの騒ぎ?なんだったんだろう?普通静かな場所なのにね。アイドルでも来た?って、書道部にそれはないか。
その時私は数日前のことをふと思い出した。
「あっ。そういえば、美術室とこでの写真まだちゃんと見てなかったな」
歩きながらふと思い出したことを忘れないように、私はパパっと自動販売機で飲み物を買ったあと、新聞部に戻り写真の確認した。
「あ、あったあった。これこれ、なんかスクープの感じして撮ったんだよね」
写真は美術室前。男女3人。なんか話している感じだったんだけど、なんか事件の匂いがしたんだよね。新聞には書けないようなことでも、面白そうなのは押さえておかないと何だよね。
確かこの時は――1人の男子と、あとからやってきた感じの2人の男女。そうそうこの2人はこの前の日にも私見てて、買い物してたのかな?町で見かけて、うちの学生みたいだったし。あっカップル?とか思って、ちょっと記憶にあったんだよね。そしたら翌日も発見。私の直感が働いたんだよ。いや、大人しそうな男子と明るめ。派手な女子の組み合わせだったから。何かありそうじゃん。
だから私がちょっとコソコソ見ていたら、いや、普通なら話してるかもだけど、なんかあった感じがしてね。女子の方がなんか言ってる感じだったし。とかとか思ったら確か私の同級生?の女子生徒が3人のところに混じって……そのまま美術室内に入って行って――しばらくしたら4人で出てきたんだよね。
カップル2組?ではない感じ?なんだろう。どういう組み合わせ?で、ちょっと気になって後つけたら。いや、夏休み中の校内でイチャイチャの可能性もあったからね。気になるじゃん。それにそういう情報は持っていて損にはならない――はず。何か使えるかもだから。
って、私がいろいろ妄想していたけど。結果はそのあと4人は普通にお昼ご飯だったんだけどね。ってか、自動販売機に新しいのが追加されていたからメモをしておいた私だった。ほらやっぱり私の直感。新聞のニュースになりそうなことにたどり着いたじゃん。
とか私が思っていたら。そのあと男1人と残り男女3人って別れていき――って、あの大人しめの1人の男子ハーレムだったか!だったんだよね。それまで一緒に居た男子生徒も大人しいというか。普通の感じの子だったんだけど。今女子生徒2人とともに歩いて行った大人しめの子何かあるで再度追跡。
するとそのあとは3人で図書室に入っていったんだよね。あれは室内でよからぬことが……だったけど。図書室周辺。その時に人が少なすぎてね。用もないのに通ったりすると私が目立つだったから。覗くに覗けなくて。って、そこで。そうだそうだ私も新聞部の作業残っていたんだ。と思い出したのと、私もお腹すいたー、ってことで、先ほど知った新しいパンの自動販売機に取材がてら向かったから、あとは詳しく知らないんだけどね。人手不足でスクープ取り損ねてるんだよ。部員募集だよ。部室のドアに貼ってあるから。誰か!だよ。
そういえば過去を思い出しつつ。図書室に取材を――って考えていたことを思い出した私だった。図書の先生に連絡しようである。って、私あの時覗いてよかったんじゃん。取材する予定だったからいいわけあったじゃん。などと思いながら。私は次の取材のために先ほど買ってきた冷たい飲み物を少し飲んでから今度は職員室へと向かったのだった。
って、私効率の悪いことしてる。さっきほとんど職員室の近く居たじゃん。などと思いつつ部室を出たのだった。
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