恋歌

群青 塩湖

桜花

冬景色に映る桜はわびしさを持つ

ただ、何となくアニョイな雰囲気で枯れ木は佇む

春の謳歌を待たずしてのこの美麗さ

脈々と続いてきた木肌は私を虜にさせる

着実に確実に桃色はその木目に染み渡っているのか


こんな木にもたれ掛って待つ半月ばかり

損な木もした顔を上げてみた回数は幾回ばかし

それも中々、板につく、挫くのはこの肌寒さ

凍えた分だけ、体を縮こまされる


春の景色が来る頃には寂しさを終える

君がそれを終えた頃には安らぎを覚える

短絡に待ち合わせ、目印より約束の印

私にくれたのは地肌のコート腰の暖かさ

端的に記述で君がこの晴れ姿であるといいな


こんなにも木に触れあって隔月のメールばかり

酷な知らせは待って欲しくて、来る日をぼかす

それも中々、構えられる、嘆くのは君の気変わり

支えた分だけ、哀歌は私に馴染む


散る頃には私も散っていて

それは新しい始まりを告げる、四月となるでしょう

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恋歌 群青 塩湖 @enco-gunjo

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