リア充であれ!

フォワードスロープ

プロローグ

 教室の窓に指す日差しが暖かい昼下がり。こんな日は昼寝が一番だ。

 連日ゲームをし続けた身としては、睡眠時間が欲しかったし、寝ることにしよう。

 俺は体を机に預けようとしたが、それは鋭い痛みによって妨げられた。


「寝ている場合か!! ド陰キャが!!」


「なんだよ、さっきから人の尻を蹴りやがって!! 痛ぇーよ!! 寝かせろや!!」


 振り返ると、そこに居たのは俺の担任――石羽いしば藍更あいさだった。


 腰の辺りまで伸ばした黒髪、服装は上下スーツで決め込んでいる。


 彼女の特筆すべき点は、スーツ越しからでも分かるほどの豊満なボディである。

 そんな特徴もあってか、男子からの人気が高く、親衛隊がいるとか。


「石羽先生、大体今は休み時間ですよ? 生徒たちが各々自由に過ごすのが普通でしょうが」


 石羽先生は、ほうけた顔をした後、肩をすくめてため息をついた。


「普通...だったらな。君はまだ自分が置かれている状況を理解できていないみたいだな」


 理解してるさ。理解している上で言わせて欲しいことがある。


「佐藤《さとう》たか! 君は非リア削減計画によって、リア充にならなければいけないのだよ!」


この学校辞めたい...












 








 











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