茶飯

三鷹真紅

第1話

 それは、とある朝の風景。


「おはよう」


 特に誰に向けたわけでもない挨拶をして、僕は教室の扉を潜る。

 するとすぐに、クラスメイトの声が僕の耳を叩いた。


「正直な、俺達はしょうもないことに時間を使いすぎた。だから今日は心機一転、生産的な話をしようと思う」


 そのクラスメイトは名前を石原裕二といった。

 裕二はクラスでは中心に位置する人物で、たぶんクラスメイト全員とすでに話している。

 コミュ力お化けって奴だ。

 もちろん僕とも話したことがある。

 まあもっとも、僕の場合、話した回数は一度や二度ではないが。

 まあ、そんなことより、いま裕二はなんと言った?

 生産的な話をしよう?

 いつもの裕二は面白おかしい雑談で会話を進める奴だったが、そうか。

 裕二も時間の大切さに気が付いたようだ。

 友人のひとりとして、僕も嬉しい。

 僕は生産的な話が聞きたくて、自然と裕二の元に足を向けた。

 裕二が真剣な顔付きで口を開く。


「ぶっちゃけ、おまえら……巨乳と貧乳どっち派だ?」


 一瞬、僕の聞き違いだと思った。

 しかし、そのわずかな希望も、すぐに砕け散った。


「はいはぁい! 巨乳! デカ乳!」

「貧乳だね。異論は認めない」

「昔から貧乳はステータスと言ってだな」

「垂れ乳は個人的に好みじゃない」


 答えた生徒は順番に、丸岡悟、川上康介、藤堂照彦、吉田哲平だ。

 どうやら、聞き違いってことはなさそうだ。

 それにしても貧乳派が多数を占めている。

 悟が可哀想ではないか。

 最初に答えているのに……。

 最も勢いがあったのに……。

 まあ、それはとりあえず置いといて、裕二よ。

 いまのが生産的な話……だと?


「はは……」


 つい僕は苦笑いを洩らした。

 そして、


「裕二達は朝っぱらから、なんて話してんだよぉおおお!?」


 僕は爆発した。


「なぁにが生産的な話だ!? いまの過去一でくだらない話だったよ!?」


 まだ雑談の方が生産的な話に入りそうなものだ。


「おう伊織、来てたのか」


 裕二は僕のツッコミを完全無視して、手を上げて挨拶をしてくる。


「いまな、ちと真剣な話し合いをしてたんだ」

「なぁにが真剣な話し合いだ!?」

「ちょうどいいから伊織も答えてくれ。巨乳と貧乳、どっちが好きだ?」

「それは貧乳だけど」


 ごめんな悟。


「やっぱり貧乳派が多いか。ここ限りの話し合いだから、正確な結果とは言い難いが……そうか。日本人は貧乳率が高いっていうし、その方が幸せに生きられる、か」

「おい何いい雰囲気を出してんだ?」

「悟……強く生きろよ」


 裕二が悟の肩に優しく手を置いた。


「……? よくわかんないけど、わかった」


 どっちだよ?


「生きていれば、おっきいおっぱいに会えるもんね」

「そういうこった」


 どういうこった?


「っていうか裕二。きみはどっち派なんだ?」


 康介が裕二の回答を求めて尋ねる。

 そういえば、裕二がどっち派か、まだ聞いていない。


「まあ、ここまでの会話の流れから察するに、答えはわかっているけど」


 康介が当然といった様子で、そう付け足す。


「ふっ……愚問だな」


 裕二が涼しい顔で言葉を返す。

 康介、照彦、哲平が口端を釣り上げた。


「やはり貴殿も我らと同類か」


 照彦が一足先に頷く。

 裕二がおもむろに立ち上がった。

 そして……


「俺は巨乳派だ!」


 全力で駆け出した。

 すぐに教室の扉を乱暴に開け放ち、僕達の視界から消える。


「おい裏切り者が逃げたぞ!」

「サーチ・アンド・デストロイ!」

「損な生き方するな、あいつも」


 康介、照彦、哲平が立ち上がる。


「「「追えぇえええッ!!」」」


 こうして、地獄の鬼ごっこが始まる。

 もちろん僕は不参加。

 裕二……死ぬなよ。

 Eクラスの片隅にて、僕は静かに祈った。


     ◇ ◇ ◇


 望月学園。それは、最近できたばかりの私立高校である。

 望月学園は普通の高校とは異なるシステムを取り入れている。

 それが、クラス間の差別化である。

 普通の高校は、全部のクラスに平等に教育を施すが、それでは効率よく優秀な人材を生み出せない。

 そんな考えの元、望月学園は作られた。

 望月学園は、クラスをアルファベットで分けている。

 Aクラスが最優秀クラスであり、そこから下に向かうに連れて、落ちこぼれの集団に変わって行く。

 また、上のクラスほど、望月学園からの恩恵がたくさん得られる。

 学食はタダ同然の価格で食べることができるし、Aクラスは教室の後方にドリンクバーが設置してある。

 教室は非常に綺麗で、超一流の教師が授業を受け持っている。

 確かに効率的な考え方である。

 明確な下を作ることで、生徒達には「落ちこぼれになりたくない」という意志が生まれる。

 明確な飴を与えることで、生徒達に頑張る意欲を芽生えさせる。

 結果、確実に一定数の優秀な人材が生まれる。

 嫌なほど合理的なシステムである。

 もちろん話はそれで終わらない。

 クラス替えのシステムが望月学園には存在する。

 BクラスがAクラスになることもできるし、EクラスがAクラスに成り上がることもできる。

 そこで行われるのが決闘……いわゆる下剋上である。

 決闘の分野は自由。

 勉学関係でも、そうでなくてもよい。

 当然だ。

 望月学園の目的は優秀な人材の輩出。

 オールジャンルで活躍できることが望ましい。

 ただ、決闘は両者合意の上でのみ行われる。

 この決闘のシステムは一見すると下位クラスにしかメリットがないように思えるが、実は上位のクラスにもメリットがある。

 内申の向上である。

 内申の向上は微々たるものではあるが、それでもあった方がよいことは明白。

 故に、決闘は基本的には開催される。

 そして、下位クラスが上位クラスに勝てば、晴れて順位は変動する。

 文字通り成り上がれるわけである。


 ここでひとつ、とある男の話をしよう。

 男の名前は小林伊織。

 伊織は望月学園の存在を知った時、目を輝かせた。

 この成り上がりのシステムに魅かれたのである。

 それからは早かった。

 伊織は望月学園を受験し、見事に入学を果たした。

 ただし、最下位クラスであるEクラスとして。

 それが決まった時、伊織は喜んだ。

 が、すぐに自分の考えの甘さに気が付くことになった。

 この望月学園、優秀な人材の輩出を目的にしておきながら、真逆のことをしていた。

 要するに、バカもアホも愚者も拒まず入学させたのである。

 考えてみれば当然のことである。

 明確な下を作るには、明白なバカはいた方がいい。

 そのことが大きく手伝って、そもそも決闘で、Aクラスはもちろん、Dクラスにも勝てないのである。

 気が付けば、伊織の野心はとっくに消えていた。

 Eクラスに配属されてから頭がいいアピールをしても意味はないし、入学試験で手を抜いたと抗議でもしようものなら、「手を抜く奴は優秀な生徒ではない」と突っぱねられるであろう。

 よって、伊織はEクラスでの生活を甘んじて受け入れることにした。


     ◇ ◇ ◇


「痛ぁ!?」


 僕が椅子に腰掛けると、バキッと嫌な音を立てて椅子が壊れた。

 結果、僕は激しく床に尻をぶつけた。

 Eクラスの椅子は、何とも頼りない木で構成されている。

 思い切り体重を掛けようものなら、簡単に惨事が起きる。


「くっ……今回は長持ちしたが、それもここまでか」


 当然だが、椅子が壊れたのは今回が初めてではない。


「伊織、またぁ?」


 呆れた声を上げたのは高坂瑞葉。

 高坂はショートカットの女子で、なにかと僕に構ってくれる。


「いつも言ってるけど、そっと座らないと壊れるよ、それ」


 言いながら、高坂が教室に常備されている瞬間接着剤を投げてきた。

 僕はそれをキャッチしようとしたが、失敗して、おでこに追撃を受ける。


「そっと座ってはいるんだよ。だから今日まで壊れていなかったんじゃないか」


 僕は地べたに座り込んだまま、胸を張ってみせる。


「言っておくけど、誇れることじゃないからね」


 高坂の鋭い指摘が飛ぶ。


「それを言ったらキリがないぜ?」

「なんかムカつくから蹴っていい?」

「蹴らんといて!」


 会話の応酬と並行して、僕は椅子の修理を行う。

 修理と言っても、瞬間接着剤で直すだけなので、すぐに作業は終わった。


「ふう……とりあえずオッケーだな」


 僕は椅子に腰掛ける。


「痛ぁ!?」


 また椅子が壊れ、床に尻をぶつける。

 瞬間接着剤をケチって、使う量を減らしたのが悪かったか?

 仕方ない。

 学校の備品だから、次は遠慮なく使おう。

 僕は再度、椅子の修理に取り掛かった。




「これでよし」


 椅子の修理が終わる。

 僕は椅子を揺らして強度の確認をした。


「大丈夫そうだな」


 それから僕は椅子に座り、壊れないことを確認すると、静かに達成感を得た。

 朝から時間を取られてしまったため、急いで今日の授業の準備に取り掛かる。

 鞄から筆箱を取り出し、机上に置く。

 次に教科書を取り出し、床上に置く。

 机の中?

 甘ったれてはいけない。

 教科書の入る机なんて高級な物、ここにあるわけがない。

 僕の目の前にあるのは、机の形をした棒と板だ。

 義務教育を終えたばかりの僕なら文句は避けられない状況だろうが、いまとなっては気にしていない。


「ねぇ伊織?」


 準備が終わると殆ど同時に、高坂に声をかけられた。


「なんだ? 高坂」

「うん。さっきさ、石原くん達と何について話していたの? 盛り上がっていたみたいだけど」


 裕二達がしていた話だ。

 それは記憶に新しい。

 だが……話すべきか?

 仮にも高坂は女子。

 おっぱいの話をした日には……。


「聞かない方がいい。高坂が後悔するだけだ」

「ふ〜ん? ……で、何について話してたの?」

「乳について少々」


 ……しまった!

 おいコラてめぇ、誘導尋問はなしだろ(自業自得)。


「はぁ……ほんとに聞いて後悔したわ」


 ため息を吐く高坂。

 僕は悪気があったわけではないが、自然と視線を一点に注いでしまった。


「平均より少し上か……?」


 包み隠さず言うなら、視線が高坂の乳に向いていた。


「なんか失礼なこと思わなかった? というか、言わなかった?」

「思ってないし、言ってないぞ……たぶん」

「あっそ」


 キーンコーンカーンコーン。

 ちょうど、チャイムの音が聞こえた。

 ちなみにEクラス付近にスピーカーはないため、Dクラス付近のスピーカーから音のおこぼれをもらっている。


「おーい、席に着け〜」


 扉を開けて僕達の担任が姿を見せる。

 名前は宮野政宗。

 服を適当に着崩していて、髪も最低限しか整えていない。

 怠そうな目付きをしていて、事実、面倒事を嫌う。

 それが僕達の担任だ。

 昔はすごい人という信じられない噂を聞いたこともあるが、所詮は噂。

 僕は信じていない。


「ふあ〜」


 大きな欠伸を噛み殺そうともせずに、宮野先生は教卓(?)の前に立つ。

 それから雑に出席簿を投げ付けて、教室を見回した。


「えーっと、いない奴は……」


 宮野先生はふたつ空席を数えたところで、


「数えんの怠ぃな。おまえ、適当に書いといて」


 近くにいた男子生徒に出席簿を渡した。

 彼も不幸だな、と思う。


「さて、んじゃHRだけど、何を話せばいいのかわからないので、どうしても話が聞きたい奴がいるなら、BクラスとかCクラスとかに行ってください。以上でHR終了でーす。お疲れしたー」


 終了も何も、最初から始まってないよ?

 僕の内心でのツッコミなど露知らず、宮野先生が教室を出ようとする。

 そして扉を開けて、宮野先生は凍り付いた。

 それから数秒、


「あー、そうだそうだ。忘れてた」


 宮野先生は踵を返して、再び教卓の前へ。


「転校生がいるから紹介すんぞ」


 それは、あまりにも唐突な言葉だった。


「転校生?」


 このEクラスに転校生とは……。

 びっくりを通り越してびっくりだ(同じ)。


「んじゃ、入ってきてくれ」


 宮野先生が促すと、教室の扉からひとりの女子生徒が姿を見せた。

 端正な顔立ちに、腰まで流れるロングヘアー。

 大きな瞳にスラッとした鼻筋、桜色の唇。

 なかなかの別嬪さんだ。


「えー、こいつは今日からおまえ達と同じクラスになるから、そのつもりで頼む。じゃ、そんだけだから」


 今度こそ、宮野先生は教室を出て行った。


「はは……なかなか個性的な先生だな」


 開口一番、転校生が言った。

 個性的と捉えるあなたも個性的ですよ。


「さて、自己紹介をしようか」


 転校生は気持ちを切り替えたようだ。


「わたしは雪代沙織。ここはすごい学校と聞いて、遠くからやって来た」


 確かに望月学園はすごい学校ではある。


「でも見た感じ、何がすごいんだ? 環境は整っているとは言い難いし、話によればドリンクバーが付いているらしいが……」


 入学して後悔するタイプの人間だな、と僕は勝手に決め付けた。


「はぁ……」


 つい、ため息が洩れる。

 当然だ。

 僕だって、入学してから後悔したのだから。


「ん、きみ……」


 転校生──雪代沙織が僕の方を見た。

 しまった。

 いまのため息を感じ悪く捉えられたか?


「ごめん、いまのため息は変な意味じゃ──」

「これも何かの縁か」


 雪代は僕の元に歩いてきた。


「わたしは知らないことが多い。色々と教えてくれると助かるのだが」


 ため息について言及はされなかった。

 いや、そんなことよりも、だ。

 色々と教えてくれと、いま雪代はそう言ったか?

 クラスメイト(主に男子)からの視線が痛い。

 理由は想像が付くけども。

 それで僕を睨むのは違くないか?


「ダメ、だろうか?」


 雪代に罪はない、か。

 クラスメイトからの射殺すような視線には、なんとか耐えてみせよう。


「そんなことはない。僕でよければ」

「そうか! ありがとう! 助かるよ!」


 雪代が僕の手を握ってきた。

 へへっ、やめろよ〜。

 乳、揉んじゃうぞ?

 いや、でも手を握られているから乳は揉めないか。

 なかなか考えておる、この女。


「いや、いい。えーっと……雪代、さん?」

「さん、は付けなくていいよ」

「じゃあ雪代。折角だ。さっき言ってたドリンクバーについて教えようか」

「おお、助かる。ちょうど知りたかったんだ」


 僕と雪代の会話の応酬を、クラスメイトは黙って聞いている。

 状況が状況だから、声は掛け難いか。


「この望月学園だけど、僕達の学年は五つのクラスに分けられていて、順位付けがされている。そして、ここはEクラス。つまり最下位クラスなんだ」

「ふむふむ」

「で、環境とか設備は上位のクラスほど整っている。Aクラスが最上位」

「なるほどな」

「そして、ドリンクバーともなると、最上位のAクラスにしかないんだ」

「つまり?」

「ドリンクバーを求めるなら、Aクラスに上がるしかない、ってこと」


 似たようなことを二回も言ったのは気のせいだろう。


「そういうことか。じゃあ、上がればよくないか?」

「それができるなら、僕がとっくに上げている」


 なんだこいつ? そんな視線を痛いくらいに浴びる。

 人気者は辛いぜ。


「クラスを昇格させる方法はわかる?」

「あー、なんか、どこかに書いてあったのを見た」

「まあ、決闘だよ。詳細は省くけど、決闘をして下位クラスが勝利すれば、クラスが昇格する」

「なるほどな」

「でも、決闘で下位クラスが勝利するのは、すごく難しいんだ。上のクラスの方が総合的に勝っている都合上、当たり前なんだけどさ」

「つまり?」

「僕達が上のクラスに上がるのは困難ってこと」


 また似たようなことを二回も言ったのは気のせいだろうか。


「ん、いや……待てよ」

「雪代?」

「なぁ、えーっと……鈴木くん?」


 こいつ、日本トップクラスの名字を言えば、当たると思ったな?

 しかも佐藤ではなく鈴木にしているところに、本気度が滲み出ている。

 だが残念。間違いだ。


「小林伊織」


 手早く紹介を済ませる。


「そ、そうか。悪いな、こ、こ……小山くん?」

「おい忘却の世界記録を塗り替えんな」


 そんなに僕は存在感が薄いのだろうか。


「小林だ」

「小林、小林……よし、小林くん」

「なんだ?」

「思ったんだが、この学校の目的を知っているか?」

「目的? 優秀な人材を輩出する、だろ?」

「……ああ、たぶんな」


 たぶんって何だよ?

 保険かけんな。

 聞いてきたのは雪代だぞ?


「何もわたし達が上を目指す必要はないんじゃないか?」

「というと?」

「この学校、Aクラスが最優秀なんだろう?」

「ああ」

「では、Aクラスを優秀ではないと学校側が判断したら?」


 瞬間、僕に雷が落ちた。


「そ、そうか! その考え方はなかった!」


 自分達が上がるのではなく、周囲を落とす。

 極端な話が僕達よりもひどい評価を受けるくらいに。

 そうすれば、Eクラスが繰り上がって、最後にはAクラスになる。

 学校側の評価については、どうとでもできる。

 評価は得ることが難しいのであって、落とすことは至極簡単だ。

 遅刻、無断欠席、授業放棄、エトセトラ。


「行ける! 確かにそれなら!」


 自然と僕は口端を釣り上げていた。


「どうやら、きみも同じ考えに辿り着いたみたいだな」


 そうと決まれば話は早い。


「ああ! 僕も協力するから一緒に上を目指そう!」

「ふっ……きみとは話が合うな。じゃあ、やってみようか」


 雪代も口の両端を釣り上げた。


「一緒に望月学園の校長になろう」

「……は?」


 間の抜けた声が洩れる。


「こ、校長?」

「そうだ。そうすれば、わたし達が自由に生徒達の評価を変えられるからな。そうすれば、わたし達は晴れてAクラスだ」


 雪代は、学校生活を送りながら、校長の座を奪って、自分のクラスを上げようと、つまり、そう言いたいのか?

 なるほど。いま理解した。

 雪代がEクラスに来た理由。

 さっきから雪代が聞き返してくるので、僕が同じことを二回も言った理由。

 雪代がいまの考えに至った理由。

 それらをすべて解決できる理由を、僕はひとつ思い付いた。

 思いたくはないが、現実とはなんと残酷なのか。


「ははははは……」


 こいつ、超が吐くほどのバカだ。

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