天皇誕生日SP 邪神王・爆誕!

 私は、キリス=キリギリス=フォン=キルトと言って、「知的キリギリス王国」国王のギリス=キリギリス=フォン=キルトの息子だ。


 王子と言えば分かりやすいだろうか。




「キリス様、お時間になりました。こちらへどうぞ。」


 今日は私の誕生日記念演説大会で、この王国の国民や貴族達全員で演説の腕を競う大会だ。


 遅れないように早めに使用人のアリーが迎えに来てくれた。




 最後の締めについに私の番がやって来たが、正直自信はない。


 父の演説が終わり、ステージに立つ。




 国民の人々は、私に向けて拍手をしてくれた。


 私は手を振る。




 私が演説を始めると、国民は歓声を上げた。




 演説が始まって暫く、演説の中盤になった頃、会場に異変が感じられた。


 <邪神>が会場を襲ってきたのだ。




 <邪神>は私達の方へ<光球>の魔法を放った。


 国民は為す術なく狩られ、生き残りは命からがら逃げた私だけになっていた。




 悔しさと怒りに身を任せ、鍛え続けた私はキリギリスにしては大きくなっていた。


 例えるならばそう、人間くらいに。


 私は人間になれるようになった。




 人になれるようになっても訓練を続け、いつしか私は人間の間で<神童>と呼ばれるようになっていった。




 しかし、私は体躯だけで言えば子供。大人等には勝てない。


 人間の大人にも勝てない悔しさ。


 その感情に任せて私はより一層訓練を厳しくした。




 すると、いつの間にか魔王と拮抗するような戦力を持った子供になった私は、更なる強さを得る為に魔王と一騎打ちをし、ギリギリで魔王を倒した。




 魔王を食った私は、魔神になり神界へ行き、更に功績を挙げ続けて邪神となった。


 私は更に鍛えると、<邪神>の次席に当たる邪神1柱、序列二位になった。




 いよいよ<邪神>、家族や国民を殺した<邪神>。


 その<邪神>との戦いが始まる。




 私は<虫喰>を発動し、<邪神>を喰おうと試みる。


 だが簡単に上位の邪神に勝てる筈もなくその無茶苦茶な試みは失敗し、一旦展開から地上に堕とされる。




 私は人生で三回目の悔しさに身を任せて鍛えぬく行為をし、下位の邪神とは比べ物にならない程の力を手にした。


 この<邪神>への復讐が終わればこの地獄の訓練も終わり、私はそう自分を励まして鍛え続け、遂には<邪神最強>と呼ばれるまでになっていた。




 保持する能力スキルは百を超え、必殺技の<滅亡>を操り、<七つの大罪>をも自由にする、私。


 私は見る見る間に強くなり、圧倒的な力を手にした。




 私が急速な速さで成長した理由。


 それは<聖結晶>と呼ばれる、成長を促進し、保持者を人類最強級にまで進化させる魔力の塊の効果。




 私は<邪神>と呼んでいる邪神、邪神1柱のギラダイナに戦いを再度挑んだ。


 私は<七つの大罪究極>能力スキルである、<暴食之帝グラトニー>を使い、ギラダイナの一部を喰った。




 ギラダイナはまだ残っている能力スキルである、<暴君之帝ティラノ・レックス>を使い、必死に暴れ回ったが私が<強欲之帝マモン>でギラダイナの能力スキルを奪って堕とすと、邪神序列一位、邪神王であるギラダイナを人間にした。




 私は邪神王の座を奪うと、遂に復讐を果たして邪神王になった。




 こうして私は邪神王となり、今に至る。


 私には、邪神となって働く少年、中村サトシが見えていた………………………………………………………………………………………………………………………………………。

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