第11話 コタンのちびっこ

「カエデこっちこっち」ちびっこ兄

「カエデこっちこっち」ちびっこ妹


『こっちこっち~♪』



『あっ、渓流だ~』



「カエデ、オショロコマ!」

「カエデ、オショロコマ!」


『カエデ、オショロコマ♪

あっ、イワナだっ!」


「カエデ、オショロコマとって!」

「カエデ、オショロコマとって!」


『カエデ、オショロコマとって♪」


(ってなんでやねん、ムリムリ)


『オショロコマとれたらいいね~

それにしてもすごい数、手でとれんじゃない?


塩焼きにしたらおいしそ~』


「おいしそう」

「おいしそう」


きゃはははは~


(かわいい~(^^))



「こっちにどうくつがあるよ、いく?」


『洞窟?、いくいく(≧∇≦)』


『へぇ~、結構奥までつづいてるね~』


「まだまだおくだよ」


(うわっ、真っ暗大丈夫なの?)


きゃはははは~


(大丈夫みたい(^_^;))


「ついたよ!」

「ついたよ!」


『出口だね』


「「あれっ!」」


二人が指さす上方をみると

断崖絶壁に祠があって

神様が祀られているんだけど

あのどくどくな形は


(アラハバキ!、豊穣の神様だ

東北地方でさかんに信仰されてたとか

なんでエミシ(蝦夷)の神様が

アイヌのコタンにあるの?

)


『カムイが祀られているね~?

どんなカムイか知ってる?』


「しらない」

「しらない」


「カエデはしってる?」


『カエデが知ってたらいいんだけどね~


ユカラをやってる婆んばは詳しく

知ってるんじゃない?』


「「しってる!」」


『そしたらあとでみんなで、

イワンパヌ婆に聞きにいこうね』


「「うん!」」

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