報告書とその反応
~クラスメイトの連絡欄~
『なんと、クラス替えでこのクラスラインのメンバーがばらばらになってしまいましたー!!が、もちろん継続します』
『知ってたー』
『見守り隊は不滅』
『やったぜ』
『草』
『あの二人がくっつくまでは、いや、くっついても終われない!!』
『私は早いところくっついてほしい。前に手繋いで歩いているの見たんだけど甘すぎてこっちが死にそうだった』
『↑幸せだったってことでよろし?』
『間違いなく幸せだったわ。あの時は死にそうだったけど思い返してみたら幸せ過ぎて砂糖吐いたもの』
『みんなやっほー、担任だよ』
『担任の登場気軽すぎて笑える』
『クラス替えになったとたんにこのグループの通知が活発になるの笑える』
『まだ二人がくっついてなくて笑える』
『二人はもう結婚してると思た』
『あの二人がクラス同じになってなかったので腹いせで砂糖吐きだします。どうしてくれるんだ担任。俺の部屋の中が砂糖まみれになりますよ』
『私のせいにしないでほしいな?頑張ってくっつけようとしたけどほかのクラスの先生が独り占めするのはずるいってとられちゃったんだよ。颯君も叶ちゃんもできる子だから』
『担任の返信早くて草』
『………誰か砂糖爆弾落として』
『地獄絵図を所望らしいのでここ最近の叶ちゃんからの恋愛相談載せてけ。颯でも可』
『叶さんは「胸の奥が苦しい」っていう症状に悩まされているそう』
『遊びに行ったときに距離近すぎて困るって有間君が』
『あいつらまだキスもしてないらしいぜ!?』
『二人まだ同棲してないらしいよ』
『颯くんの話をしているときの叶さんの顔が恋する乙女そのものだった』
『まだ誰も爆弾落としてないみたいだから叶の音声ひとつ載せとく』
『まさか、あの報告書の再来……っ!?』
~報告書(音声、16分29秒)~
まさかもっかいこれやることになるとは思わなかったんだけど……。ちょっと恥ずかしいから遠慮したかったんだよね。
皆さんこんにちは。紅葉叶です。
えっと、今日お話しするのは、夏休みの間のことでいいのかな?何を話せってあんまり言われてなかったんだけど、とりあえず普段の話をしてくれればいいって言われたからな……。
前回長かったから短く話すね。
うーん、夏休みでキャンプ行ってからはこれと言って特別なことがすぐにあったわけじゃないんだよね。楽しかったのは凄く覚えてるんだけど、あんまり詳細は覚えてないかもしれない……。
あ、そういえば距離を詰めようって色々頑張ったんだよ?褒めてほしいな。
例えば、手を繋ぐようにしたり、あえてゆーまによっかかるようにしたり。………ゆーまはあんまり意識してくれなかったりするから困ってるんだけど。
ゆーまと一緒に居るのは楽しいんだけど、心臓が持たないんだよね……。ちょっと心臓に悪いっていうかなんて言うか。
あと、ライバルが、……できました。
後輩の山中美香ちゃんっていうんだけど、……あ、悪い子じゃなくて!全然、いい子なんだけどさ。いい子過ぎて逆に不安になっちゃうっていうか、ゆーまも靡いちゃうんじゃないかって思って……。
(長すぎるため中略)
あ、やば!?もう前回の報告書よりも長くなってる!?
もうそろそろ終わりにしないと………。
とりあえず、もっとゆーまとの距離を詰めるから。がんばる。
じゃーね。
~クラスメイトの反応~
『尊すぎて何も言えませんでしたが何か?』
『砂糖吐いた』
『みなさんの代わりに壁を叩いて置いておきましたゆえ』
『叫び声上げそうになってとっさに枕を用意した。音声にまだ続きがあって思わずその枕投げたから叫び声が家の中に響き渡った。今家族全員で聞いてる』
『尊い。まじで』
『完全に、沼に引き込むヲタクで草』
『やばいやばいやばいやばい。心臓が死んだ』
『胸の奥が、きゅって。きゅって。……ああああ』
『みんな、今日もコーヒーを用意したんだ!前回の反省を生かして量もたっぷりだぞ!!』
『なんだよこのコーヒーめっちゃ砂糖入ってるじゃねえか!?』
『甘すぎて飲めたもんじゃねえ』
『吐き出した砂糖を自分で摂取してるやん草』
『山中さん?も頑張ってほしいけどちょっと難しそう』
『尊い尊い尊い尊い尊い尊い尊い尊い尊い尊い』
『山中知り合いなんだけど颯に会ってからめちゃくちゃいい子になったんよな。個人的には頑張ってほしいけど………相手がなぁ』
『颯君も叶ラブだからねー。ちょっと厳しいよね』
『あれ、目の前が白いな……なんだろうこれ』
『マスターお代わり』
『山中さんも叶も頑張れー』
『……有間も罪な男だな』
『尊いっすね。ほんとに、尊いっすね………』
これもまだほんの一部です。
かなはやカップル見守り隊は元気に活動しています。
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