会社に取材に行く

取材に行く。社長秘書の人が案内してくれることになった。

まず偉い人の紹介をされる。肩書きはいろいろとあったが、皆「私が社長です」と名乗った。そういうお約束のようなものがあるらしい。とりあえず、愛想笑いをする。


その後、フロアをいくつか紹介され、社員食堂のあるフロアにやってきた。社員食堂では、席につかず場を持て余しているような男女がいた。

席に案内しようということになり、2人でお茶とおしぼりを用意していると、男女はすでに席についていた。お茶とおしぼりを置くと、いつの間にか料理も持ってきていたようだった。

男女は料理は取ってこれたものの、飲み物の場所がわからなかったのだという。この2人はここの社員ではないのだろうか。ここの社員食堂は社員でなくても利用できるのか疑問を持ったが、質問するタイミングを逃してしまった。


秘書の人に来客があったようで、私はしばらく待つことになった。アンティークの椅子に座ることになったが、この椅子の背もたれが異様に長かった。天井にまで届きそうなほどだ。

背もたれに深くもたれかかってみると、ギシギシと音を立てて倒れそうになる。秘書の人と客に聞かれたと思い恥ずかしくなる。背もたれにもたれかかるのはやめて、姿勢を正す。

ただ待ってるのも暇なので、スマホを取り出した。しかし、スマホを触ったせいで、この場所からログアウトしてしまった。残念ながら、これ以上の取材はできなかった。


後日、すっかり姿の変わった秘書の人から連絡があり、何か質問はあるかきかれる。社員食堂が社長以外も使えるのか、ようやく質問することができた。

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