第8話#.8魔術アカデミー入門テスト

#.8魔術アカデミー入門テスト




おっぱい(エルフ)に釣られた少年は

気が付くと知らない所まで誘導されていた

それはまるで外国の古い学校の様だった

「ここが最新の魔術アカデミーか」

がやがやと周辺の人々の声が聞こえる

どうやらこの世界では最新の建物らしい


「ではみなさんチラシを見てくださーい!」


チラシを配っていたエルフの少女が大声を上げる


「チラシってこれの事か?」


少年はいつの間にか手にしていたチラシを手に取ると

チラシに目にやる

そこには”第一関門突破おめでとう”と書かれていた

しかし喜ぶ間もなく周辺で怒号が上がる


「チラシって配ってた白紙の紙か!?捨てちまったぞ!」


声の主は高そうなローブを身に纏った巨漢の大男だった

しかしエルフは驚く事も無く笑顔で告げる


「白紙と言う事は失格ですね。またの挑戦をお待ちしております」

「ちなみにこの紙は一定の魔力に反応して文字が浮き出る仕組みでして」

「白紙ということは、あなたの魔力では挑戦の資格なしと―」


「ふざけるな!こんな紙切れ一枚で何が分かるってんだ!」

「そうだそうだ!このおっさんの言う通りだ!」

最初に苦情を出した男だけでなく、周囲の多くの人々が声を上げる


「黙れ豚ども!」

(´・ω・`)!

今迄のほのぼのとしていたエルフの少女の顔が鬼の様な形相に変わる


「てめーらが弱いのを棚に上げて騒ぐんじゃねぇ!」



突然の変わりように一瞬たじろぐ苦情軍団のみなさん、しかし・・・


「北方のジュザム様自ら出向いてきてやったんだぞ!その対応はなんだ!」

ジュザムってあの・・・!?みたいなガヤが聞こえてくる

どうやら名の知れたおっさんらしい


「てめぇなんかしらねーよ豚!出直して―」

少女が再び怒号を上げようとしたその時である


「光よ!」

少年が右手を掲げ叫ぶと、一閃の光が手の平から放たれる


「あれは・・・光属性!?」

驚くエルフの少女、そして周囲の人々


「あなた、今の魔術、光属性よね?雷とかじゃなくて」

「え、あ、うん、そうだけど・・・」

「凄いじゃない!」

「え!?」


問い詰めて来たエルフの少女に両手をがっしりと掴まれる

やばい・・・女の子の手ってこんなに温かいんだ・・・

等と童貞特有のキモイ妄想は置いときまして、

彼女の話では光属性と闇属性は失われた古代魔術であり

使い手は超希少な存在らしい


「やべえよやべえよ・・・」

「あんな化物が参戦するなんて、絶対無理だよ」

「なんやかんや」


なんやかんやと騒ぐ苦情軍団、そしてチラシ試験に合格していた人も

周囲の野次馬も殆どの人がその場から離れて行った

当然である、竹槍と核兵器で戦う様な物だ

しかし


「闇よ!」

今度は漆黒の光線が天に放たれる

「今度は闇属性!?」


驚くエルフの少女、そしてその力の持ち主に問いかける


「あなたの名は?」


「わしの名は、ナーロウじゃ」

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