男に優しいこの世界で俺は・・・
藍のコト派
この世界の女性は色々すごい…
第1話 目覚め
ん・・・
んん~
いつも通りの爽やかな朝だと思ってた・・・
「んがっ・・・あっが・・・うぅ~」
突然 酷い頭痛に侵された。
「ぁっがぁぁぁぁ~~~~」
何だ!?
何だこれ…
記憶に無い、人物像・・・ 家族風景・・・
様々な記憶?が、頭の中に入り込んでくる・・・
「ふぅ~ふぅ~ふぅ~」
「お兄ちゃん朝ごはん出来たよ!」
と、部屋の扉が開けられた。
そんな中、俺は頭を押さえながら大量の汗をかきながら蹲っていた。
「えっ?ええっ??
大丈夫なの?? ちょっとしっかりして!!
おかーさん! おかーさん! お兄ちゃんが大変!!」
そして意識を失った・・・
「・・・・・・・ん~」
目が覚めたらしい…
まだ覚醒しない頭やら体やら頗るだるいが辺りを見渡す。
「お兄ちゃん!」
「冬夜君!」
瞳いっぱいに涙を溜めた素敵な美人さんとめっちゃ可愛い女性二人とエンカウントしたらしい・・・
朝チュン?
体がだるいから二日酔いか?
ん?二日酔いってなんだ・・・??
「だ…いっっつ…」
誰?と、発しようとした瞬間また頭痛が
「ちょっ 大丈夫なの!?」
そうだ!思い出した・・・
「ああ、大丈夫だよ。母さん、咲夜。」
いまだフワフワする感覚を覚えながら体を起こそうとするが、なかなか上手くいかない。
見かねた妹の咲夜が背中を押さえ手伝ってくれた。
「ありがとう。
で、ここは?」
辺りを見渡せば高級ホテルのようなとても豪華な部屋だった…
「ここは病院よ!
今朝、冬夜が倒れてる所を咲夜が見つけてくれてね。
じゃーお母さん先生呼んでくるから。」
と、言い部屋を出ていく母さん。
すると
「わぁぁぁ~
心配したんだからぁ~~」
とうとう瞳のダムが決壊したらしい咲夜が抱き着いてきた。
俺は咲夜の背中を軽くポンポンと叩き
「ごめんね。心配かけたね。」
優しく頭を撫でてあげた。
涙が落ち着くまで頭を撫でていたんだが
「ふへへ~♪」
と、だらしない声を出し始めた昨夜であった…
「ってかお兄ちゃん変わった?」
うん。そう、思い出したといっても自分の中に二人居るような感覚で、よく解らん・・・
何故か俺の中におっさんが居るような感覚があるんだよ・・・
とりあえずまぁ
「そんなこと無いと思うよ。」
と、言っておこう。うん。
そんな時
ガラガラっと白衣を着たこれまた美人さんが母さんを連れ添って入って来た。
そんな美人さんが
「目覚めたようですね。ご気分はどうですか?」
と、ペンライトで瞳孔の様子を伺う
「ええ。だいぶ落ち着きました」
なんだこの人めっちゃ良い匂いする。消毒液臭くないぞ!
ほんとこの人医者か!? どっかのモデルのコスプレじゃね?
ほんとに此処は病院なのか??
脈を測られながら俺の心はドキドキが止まらなかった・・・
「お名前は言えますか?」
「えっと たかやなぎ とうやです。」
「年齢は?」
「えっと…15歳です?」
「お母さまのお名前は?」
「たかやなぎ かえで…です。」
「じゃあお母さまの年齢は?」
「えっと 20歳?」
「・・・」
「ちょっと 冬夜君♪
嬉しいけどお母さんそんなに若くないわよ♡」
頬を染めながら嬉しそうに否定する母さん・・・。
ヤベェ…可愛い・・・
「見たまんま言っただけなんだけどな。」
ほんとそれ!
この見た目で35なんだぜ!信じらんねーだろ!
って俺誰に言ってんだ?
「では念の為精密検査も兼ねてしばらく入院しましょうか。」
えっ?
「えっ? 入院ってどのくらいですか?」
「そうですね~ 一週間位でしょうか。」
顎に人差し指を置き、首を傾げとても可愛らしい仕草で俺を真っ直ぐ見てそう答えるが、瞳の奥に何か強い意志を感じるのは気のせいか・・・?
「そうね。検査は必要よね。」
「そうだよお兄ちゃん!」
何故にそんな大袈裟に!?
いや、確かに体はだるいんだが寝てれば治るんじゃね?
はっ!まさか…
「俺が家に居たら邪魔なの?」
もしそうなら泣くよ!いや グレるかもしんない・・・
「もうお兄ちゃんったら そんな訳ないでしょ!」
腰に手を当て頬を膨らませてそう答える咲夜。
とても可愛いです。そんな可愛い妹を持ててお兄ちゃん幸せですよ。
「そうよ冬夜君!
それにもし冬夜君の身に何か有ったら国の損失なのよ!!」
・・・・・・・・・国って言った!?
「そうですよ高柳様。
検査といっても念の為ですから、体の無事を確かめるだけと思って頂けたら良いかと。」
「じゃーお母さん入院の準備があるから一旦家まで戻るから、また後でね。 ほら咲夜も帰るわよ。」
「は~い。 お兄ちゃんまた来るからね♪」
まぁ倒れたのは確かだから検査位しゃーなしか。
そして入院生活が始まった・・・
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