第44話 手紙

 みなさんお元気でしょうか?

 何か変わった事など無かったでしょうか?

 私は現在、給料の貰えない公務員として無料アパートに住んでいます。


 ここの仕事は退屈です。

 なぜならやる事がないのです。

 それなのに規則正しい生活を強制され、動けるスペースは6畳のみ。

 さらに私語も厳禁の為、喋ることもできないし、喋る相手もいないのでとても暇を持て余しています。


 強いて言うならば、誰にも気兼ねする事なく右手と、そしてたまに左手と息子がイチャイチャする事が唯一の楽しみであります。

 でも文句を言っちゃ行けねぇっす。

 給料は出ないとは言え、一日一食クソまずい飯付きで、家賃もただなんですから。


 ここに就職してから、まだ三日ではありますがそろそろ、依願退職を願い出たいと思う今日この頃であります。



「おい、18番。出ろ。」



 急に怖い人が私の家に入ってきました。

 不法侵入です!

 誰かこの人を捕まえて下さい!


 ちなみに18番とは、ここでの私の呼び名のようです。

 どうやら、遂に王様に呼ばれたみたいですね。


 俺は、いくつかの想定を頭に入れて、そのゴツい不法侵入者に付いていく事に決めました。

 どうか、無事を祈っていて下さい。 アーメン。 ~牢獄より愛を込めて サクセス~



 さて、冗談はここまでにしておいて、いっちょ変態王でも拝みに行きますか。

 せっかく人が誇りを守ってやろうとしてやったのに、この扱いとか馬鹿にしすぎだろう。

 まぁ、これを仕組んだのは王でない可能性もあるが、決定したのは王に違いない。



 後悔させてやるぞ!

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