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 お袋が死んだ。


 長年こじらせていた熱はようやく引いたらしい。


 遠い彼方に、かつての輝きを失い、冷たくなったお袋の亡骸が見える。


 親父にも一応連絡はした。だが、疾うに切った縁だ。反応があるはずもない。


 あいつは下の弟妹たちが死んだことを連絡したときも、何の返事も寄越さなかった。そういう奴だ。


 弟妹たちが死んでから何年経つのだろう。


 いや、食われてから何年経つのだろう。


 我が家はこれからどうなるんだろうか。


 皆、散り散りになるのだろうか。


 我が家は、暗い。

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