祟り

右左上左右右

(SSG)

昔、酷い事件があった。

当時の庄屋の家で妾が妻子を、庄屋が妾を、庄屋の両親が息子を殺め、後を追った。家中、血塗れだったと言う。妾が恨んで出ると噂になった。

だが百年も経つと土地は村の物となり売られた。

買ったのは若夫婦で流行りの家を建てた。だが、ある日お互いを刺した姿で発見された。祟りだと言う噂だ。

村長がその家を買い取り、破格の値段で貸しに出した。すると借り手はついた。家には寝に帰るだけだと言う男ばかりの4人組だった。数ヵ月後、二人の男が刃物で殺され、二人が首を吊っていた。祟りだ呪いだと噂は更に強固になる。

家は取り壊された。だが立地の良い土地であったので企業が買い取った。そこには小さなマンションが建った。部屋はすぐに埋まった。10世帯程の住民達は皆が皆異変に陥った。事故、OD、障害事件、自傷、首吊り……異常だった。


マンションは土地ごと再び村の物となり、今は立ち入り禁止となっている。

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