てがみ

 うちは8軒いっぺんに建った新築の1軒なのだが、やはり新築を買うような家は同じような年代が多いのか、長男と同い年の子が二人もいた。

 そんな長男4歳ぐらいの時だっただろうか、旦那に見てもらいながら近所の子供たちと家の前の通りで遊んでいた時の話である。


 旦那が慌てて長男を抱えて家に入ってきた。

 その顔には何かべっちょりとしたものが。そう鼻水である。

 前日から長男は鼻かぜを引いていた。

 そして前の晩、私はお風呂場で鼻水を垂らす長男に、手で鼻をかむことを教えたのだ。

 そして長男はそれを皆と遊んでいる外でも実行したのだった。


 突然手で鼻をかみ鼻水まみれになる長男に、近所の子供たちがクモの子を散らすように離れていったのは想像に容易い(笑)


 手で鼻をかむのはあくまでお風呂中、ティッシュなど使っても溶けてしまうし、風呂場ならすぐに手も顔も水で流せる必殺技だったのに、長男はそれを外でやるとは(;^ω^)

 4歳児はそんなものなのか、うちの長男が考えなしなのか。教えてもらったことをすぐ実践できることだけは褒めておこう( ̄▽ ̄)


 ちなみに私は『手で鼻をかむ』から『てがみ』という題名にしたのだが(私はずっとそう呼んでいた)、一応調べてみたら正式名称は『手鼻(てばな)』というようだ。だが題名からオチがまるわかりなので『てがみ』のままにしといた(笑)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る