●即興舞台劇『AD-LIVE』

 エッセイで度々話題に上げている即興舞台劇「AD-LIVEアドリブ」。

 AD-LIVEは、私が即興劇を好きになるきっかけになったコンテンツです。すでに何度か推してしまっていますが、「即興シネマパーク」の連載が終わったところなので改めて記事にしてみようと思います。


 AD-LIVEは、2008年から行われている声優さんによる即興舞台劇です。

 声優の鈴村健一さんがプロデュースしていて、最初は鈴村さんのイベントがきっかけで始まった舞台でした。「AD-LIVE」という名前が付いて毎年開催されるようになったのは2014年からで、私が知ったのは2015年から。未だに現地参加の経験はなくて、ライブビューイングや配信がほとんどなのですが……(>_<)

 いつか現地にも行けたら良いなぁと思いつつ、ま皆さんに魅力を伝えられたらと思います。

 ということで、3つのポイントに分けて説明してみようと思います。お付き合いいただけたら嬉しいです♪



①アドリブワード

 AD-LIVEは約90分の舞台劇。

 その中で大きな役割を果たすのが「アドリブワード」になります。

 アドリブワードとは、単語やセリフなどが書かれた紙のことです。毎回HPで一般募集されていて、演者が肩にかけているバッグの中にランダムで入れられています。そのアドリブワードを引きながら演技をしていくのですが、引いたワードを必ずセリフを取り入れなければならないというルールがあります。

 奇跡的に場面に合ったワードを引いたり、まったく関係ないものを引いてしまったり……。ワードに書かれている漢字が読めなくて「これ何て書いてあるの?」と聞いてしまうこともあったりして、紙一つでシリアスにもコメディーにもなるのが面白いポイントです。



②ハッピーエンドとは限らない

 何が起こるかわからない即興劇と言えど、綺麗に物語を締めたいという気持ちはどの出演者も同じだと思います。

 ……が、出演する声優さんはとても癖のある方が多いのです。

 舞台経験が豊富な津田健次郎さんや浅沼晋太郎さん、AD-LIVEに多く出演している森久保祥太郎さんや下野紘さんなど……。最後の最後まで自分の頭の中にある仕かけを隠して、エンディングで爆発させるというケースがいくつかあります。

 中には悲鳴にも近いどよめきとともに幕が閉じることもあり、ハッピーエンドとはまた違った衝撃を受けることも多いです。

 特に下野さんの出演している回はその傾向が強いので、気になる方はぜひ……!



③毎年違うテーマ

 出演者だけではなく、舞台設定も毎年違うAD-LIVE。

 私がAD-LIVEを知るきっかけになった2015年~昨年の2021年までのテーマを振り返ってみようと思います。


 AD-LIVE 2015

 テーマ:「友達」

 個人的におすすめの回:岡本信彦・谷山紀章

 友達を作るための会社『トモダチファクトリー』を訪れた二人が「生涯の友」になるために奮闘する物語。

 ミニゲームや食事のシーンもあり、バラエティー的な面も強い。


 AD-LIVE 2016

 テーマ:「会いたい人」

 個人的におすすめの回:中村悠一・福山潤

 BELLSONベルソン社が開発した『マインドダイブシステム』。

 「マインドダイブ」により、心を閉ざしたり植物状態にある相手の心の中に入り込む深層心理の物語。


 AD-LIVE 2017

 テーマ:「ヒミツ」

 個人的におすすめの回:高垣彩陽・津田健次郎

 お互いに「演じるキャラに対する秘密」を抱えながら物語を進めていき、徐々に秘密を知っていく。

 サブキャスト(声優ではなく舞台役者として活躍されている方々)も多く、普段の即興劇よりは決められていることが多い。


 AD-LIVE 2018

 テーマ:「究極のアドリブ」

 個人的におすすめの回:関智一・福圓美里

 今までは大まかなストーリーはあったものの、今回決められているのは「世界観」と「最後の行動」のみ。

 もう一つのテーマに「地球最後の日」があり、2部構成になっている(1部と2部で10年経っている)。


 AD-LIVE ZERO(2019年)

 テーマ「AD-LIVE ZERO」

 個人的におすすめの回:寺島拓篤・豊永利行

 キャラクター設定や物語の結末、はたまた舞台上のギミックさえも「くじ」で決めてしまう、今までのAD-LIVEとは違った一風変わった構成になっている。

 普段は90分のところ、今回だけは60分。その代わりにアフタートークが長く、くじの結果と照らし合わせて振り返っている。


 AD-LIVE 2020

 テーマ:「脱出」

 個人的におすすめの回:浅沼晋太郎・日笠陽子

 リアル脱出ゲームの制作・運営を手掛けるSCRAPとコラボした公演で、豪華客船を舞台に謎解きをしながら即興劇をすることになる。

 また、今回は初の無観客の公演で、謎解きだけではなくカメラワークなどにも拘りがある。


 AD-LIVE 2021

 テーマ:「建前と本音」

 個人的におすすめの回:榎木淳弥・森久保祥太郎

 2幕構成で行われて、1幕目では「建前」、2幕目では「本音」を出して物語を進めていく。

 「あの時の選択が違ったらどうなっていたんだろう」という「if」の世界がテーマになっている。


 ……というように、一言に即興劇といってもテーマによってガラリと雰囲気が変わります。また、同じテーマでも出演者が違うたけでもまた雰囲気が変わるのでどの公演もおすすめです。

 初めてAD-LIVEに触れる人には、バラエティー色が強い2015や、10周年で原点回帰している2018辺りが特におすすめかも知れません。



 AD-LIVEは、毎年9月~10月に開催されています。

 現地以外にはライブビューイングがあり、2020年以降は配信もされています。私は元々ライブビューイングで観ることが多かったのですが、配信がとても観やすいので最近は配信で観ることが多いです。

 あと、今はCSのファミリー劇場で「AD-LIVE 2020」が放送中です。

 ちょうど、20日にはおすすめの公演の浅沼さんと日笠さんの回が放送されるので、観られる環境の方はぜひ!



 ということで、ここまで長々と説明してきた訳ですが……。

 上手く伝わりましたでしょうか?

 少しでも魅力が伝わっていたら嬉しいです(>_<)


 しかし、やっぱりAD-LIVEは演劇なので、映像で観ていただいた方がわかりやすいところもあると思います。

 過去の公演は様々な配信サイトで有料配信されているのですが、ニコニコ動画では30分のお試し動画が上がっています。(ニコニコ動画で「AD-LIVE お試し版」と検索すると見つけやすいと思います)

 私のTwitterの更新ツイートの方にもリンクを貼っておこうと思うので、よろしければ……!


 とまぁ、こんな感じでしょうか……!

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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