氷上のエナメル #深夜の二時間作詩「マスク」

あの、むこうへ

いつかしら。


アスファルトの淫猥、悉く軌跡を巡る、つきまとうベーゼ

ネオクラシカルの騙し絵 幽世に片思い、潜り抜けた翳に添えて


天上のかの方へ

遺伝因子で 秘し隠す逢魔時のバース、寄り添うは蝶々

魔昼寝の毒蛾とおたわむれ 女狐に呑まされている月の宴に、


ひとつ

として


敷居を跨いだ 憧れも欺かせ、

わたし受胎告知の 曲解ばかりのあなた、ほら夜光虫、

不幸にも絶望を汲んだ 深い縁の淵にて 授かりました。


この惰弱性分泌液を涙壺に、

ひた隠しにのせている 切り花はわらっていて。

すべて不均衡流星群

己を抱きとめて仕舞えたら みにくいものも道化に成りましょう


、ね。

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