お約束の短編、アップし始めます。
「二人とも、約束はさっさと果たしてもらいましょうか」
「え」
「なんの」
いきなり現れた大臣の言葉に、ロスもアウロラも当惑した。当然である。
「大臣、二人の責任では無いのだから、そう詰め寄らずとも」
「そうですよ。いくら料理長と違って一票も入らなかっ……」
ぎろり、と音がしそうなほど鋭く睨みつけられ、シードゥスは口を噤んだ。いや、それよりなぜそれを口にする。
「出来上がり次第、掲示するそうだからそのつもりで」
「だから何が」
「出来上がり次第って、えらくまた勝手気儘ね」
そこで大臣が長衣から取り出したのは使い古した帳面だった。書かれた日付は過去のものだ。
「昔の話だ。私とロスが先に国境州へ行った時のことと、アウロラの方は遠い昔だったかな」
咄嗟にロスの顔が歪む。何か嫌なものを思い出した……のかもしれない。
***
はい、お約束通りスピンオフを書いています。投票を入れていただいてから随分と間が開いてしまい、失礼をいたしました。
ロス編は仕事の都合上、書き上がってアップのスタイルになっています。今夜前編アップです。多分、後編で終わりたい。
単独作品にしたいなぁと思って、単独作品としての掲載です。
『とある従者と主人の在り方』
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