辰の願い

 約束の地で待っていると、懐かしき友が懸命に跳ねてくるのが見えた。相変わらずの小さな体躯。あの身体でよく1年も跳び続けてこられるものだ。

 最後の着地を決めた友が誇らしげに私を見上げてくる。息を切らし全身が震えている。今はゆっくり休め。次に相見えたときには、ご自慢の餅でも馳走してくれ。

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