豚肉の生姜焼き
「今日は生姜焼きですよ」
「そうか、任せる」
金なら欲しいだけ出すのにと思いつつも、タイムセールの品をゲットして意気揚々と料理する夜空を見ていると無粋だと思って口を噤む
パンのシールを集めて手に入れた皿に盛られたのは、オニオンソースが絡まった豚肉の生姜焼き。生姜の風味がよく利いて、タマネギの旨味が溶けだしている。単体では少し濃いくらいの甘辛さ。酒の肴にも合うだろう。微塵切りではなく薄切りなので、肉とは異なる野菜の食感が残っている。肉もスライスされているので歯切れも良い。
「美味い」
萎縮させないようにだんまりを決め込むのは逆効果だと最近やっと気づいた。こうして言葉に出す方が彼女を安心させ、尚且つ笑顔がみられる可能性が高くなる事を。
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