ありがとう・・・
勝利だギューちゃん
第1話
「こんなものかな」
今日は、バレンタイン。
早起きして、チョコレートを作った。
私は、いろいろな人にお世話になっている。
なので、日ごろの感謝を込めて、チョコを贈る。
私は、照れ屋なので素直に、「ありがとう」と言えない。
なので、バレンタインは普段の感謝の気持ちを示せる、またとないチャンス。
なので、お手製のチョコレートを贈る。
個々に、メッセージを添えて・・・
「では、行くか」
私は、チョコレートを鞄に入れて、出かけた。
今年は日曜日。
学校は、お休み。
探し出さなくては・・・
まるで、どこかのゲームだな。
あっ、いたいた。
「おーい、佐藤くーん」
「あっ、〇〇さん。元気?」
「元気。はい、これあげる」
チョコを手渡す。
シャイな、佐藤くんには、ホワイトチョコだ。
「くれるの?」
「うん。食べて。じゃあ、また明日」
「ありがとう」
佐藤くんの、お礼を聞く前に去る。
あっ、鈴木くんだ。
「鈴木くーん。」
「よう、〇〇。相変わらず、跳ね回ってるな」
「それが、取り柄だもん。はい、これ?」
「これ、何?」
「バレンタインチョコ」
鈴木くんには、ビターチョコだ。
鈴木くんは、固まっている」
「どうしたの?」
「いや・・・ありがとう。モルモットに食べさてから、いただくよ」
「何か言った?」
「いえ。食べさせていただきます」
こうして、次へと回る。
お友達の女の子が多数いる。
「みんな、そろっているな」
彼女たちには、友チョコを贈りあう。
前々から、決めていた。
「これ、あんたが作ったの」
「そうだよ。早起きしてね」
「えらいね。私たちは、みんな市販なのに」
「えへへ・・・みんな」
「何?」
「いつも、仲良くしてくれて、ありがとうね」
少し談笑した後、私は次へと回る。
こうして、帰宅した。
最後に、私にとって、最も大切な、
そして、大事な人に、感謝を込めて、贈る。
チョコだけではない。
腕によりをかけて、ごちそうを作った。
「お父さん、ハッピーバレンタイン。いつも、ありがとう」
「どうした?急に・・・らしくないあん」
そう・・・お父さん。
今の私にとって、もっとも大切な人。
思春期なので、反抗的にもなるが、内心ではとても、尊敬している。
普段は、照れくさくて言えない。
でも、この日なら・・・
「はい。チョコレート。食べてね」
「ありがとう。お父さん、嬉しいよ」
泣かなくてもいいのに・・・
私は、父と二人暮らし。
母は、記憶にない。
なので、父への手紙はこう書いた。
『お父さん、いつもありがとう。これからも、私の大切なお父さんでいてね。
長生きして、孫を抱いてね』
ありがとう・・・ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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