第7話***事件の真相***


実はこの亮は樹里とのシャム双生児なのです。 人目に付きにくい夜中に抜け出して束の間の自由を謳歌しています。

だれにも文句を言われず、拘束されずに欲望の権化と化した亮は、人通りの少ない場所を狙って若い女性を物色 そして欲望のままに強姦していたのです。


実は亮の部屋の鍵と鎖を外していたのは樹里なのです。

施設は奥深い山奥に有る為、樹里は子供の頃は家を抜け出して来れなかったのですが、樹里と亮は一心同体の様なもの。

胸騒ぎを感じて樹里が定期的に亮に電話を掛けていたのです。


「淋しい!淋しい!」と訴えるので16歳の頃から会いに行き、余りにも酷い現状に部屋の鍵と鎖を外してやっていたのです。

まだ樹里も親に嘘を付き度々来る事は出来ません。 精々年に2~3回です。


亮も親に会いたくて会いたくて夜中に家の周りをうろついたりしていたのですが、樹里が施設を抜け出す手伝いをしていた事がバレると樹里が怒られると思い家に入りたくても入る事が出来なかったのです。


又世間体を人一倍気にする親の事「息子を見張って!」と施設に訴えでもしたら施設の監視が厳しくなり施設を抜け出せ無くなる事を危惧して家に入れなかったのです。


そんな17歳のある真夏の夜コ-ポムラヤマの住人及川由貴さんを見かけ余りの可愛さに一目惚れ!

意気盛んな欲望の塊の亮は何としても思いを遂げようと後を付けて騒がれてはと首を絞めて気絶させて強姦したのです。

そして一目散に逃げたのです。


翌朝の二ュ-スでコ-ポムラヤマの住人の及川由貴さんが何者かに殺害されたと知って「エエエエ————ッ!亡くなった?軽く気絶させただけだと思っていたのに?」ショックの余りその場に呆然と立ち尽くしています。


更に7月30日の松本美緒さん強姦事件も亮の仕業なのです。

ですが?亮は出生届も指紋認証も提出されて居ないので犯人特定は出来ないのです。


7月15日のあの夜コ-ポムラヤマで及川由貴さんを強姦しようとしている相手を防犯カメラで見て慌てふためいて現場に直行するある人物が?

「アッまだ息をしている!犯人と争って顔も見られているに違いない!生かして置いたら大変な事になる!」持って来た紐で首を絞めて殺してしまったのです。 殺した犯人は誰だったのか?


一方の松本美緒さんは亮に雑木林に連れ込まれて強姦された後に殺害されているのですが? あの時亮は誰かの人影に気付き強姦して慌てて逃げたので殺害はしていないのです。


益々混迷の一途を・・・


松本美緒さんの場合は亮が事に及んだその時に背後から誰かの人影が?


慌てて木の茂みに隠れていると年の頃は40代後半ぐらいの男で、この辺りで夜中に女を物色している変質者のIT企業に勤めるエリ-トの山口保と言う男が、上半身をはぎ取られ下半身も露わになった松本美緒さんを見るなり格好の餌食と思い飛びつくと「キャ―!キャ―!」と大きな声で叫ぶものですから、誰かに見つかってはと、咄嗟に口を塞ぎ首を絞めて誤って殺してしまったのです。


犯人の山口は夜中に獲物を物色する時は必ず手袋をしている為犯人特定は困難だったのです。

又用意周到に痕跡を残さないように持ち物は最低限で公園を物色する為物的証拠は一切見つかりません。


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