心霊スポットにやってきた人間にイタズラ
みんな僕は幽霊だよ。この心霊スポットにやってくる人間たちを驚かして回っているんだ。
僕の霊力が強いもんだから人間にいイタズラしたり、そういうことができるんだよ。
早速心霊スポットに誰かがやってきたぞ! 二人組のカップルがやってきたのだった。
「ちょっとケンジ! 何でこんな気味の悪い所に来たのよ! 本当にもう帰ろうよ」
「何言ってんだよ、心霊スポットが面白いのはこっからなんだよ! ネットでもここは幽霊出るって噂なんだぜ!」
「ちょっとそういうのやめてよ!」
カップルはそんなことを話していたのだった。よしこれはチャンスだぞ! 驚かしてやるぞ!
「うわー、呪ってやる!」
「いやー!」
ケンジは女の子のような悲鳴をあげて彼女を置いて先に逃げた。
「ちょっとケンジ!待ってよ!」
あー、本当に最高!人間のビビってる姿を見るのはやっぱりいいね! 幽霊はキャッキャと笑いながら良い気分になっていた。
「よし、次行ってみようか!」
またまた心霊スポットに誰かがやってきたようだった。次は3人組の男だった。なんと3人のうちの一人はカメラを回している。
もしやこれは YouTuber の人達かもしんないぞ!? 幽霊は驚かす準備を始める。
「いやー、ここ怖いっすね」
「何ビビってんだよ! というか本当に幽霊とか信じちゃってる訳? 子供じゃあるまいし」
「それな! お前、マジで幽霊とか信じてる系なの?」
3人組の男はそんなこと話ししながらやって来た。
「今回は霊力を使ってまずカメラを使えなくさせてやる! というかあのカメラ高いやつだから絶対壊してやる! 底辺YouTuberがふざけんなよ!」
幽霊は霊力を使って石を浮かした。そしてカメラに向かって石を投げ込んだ。カメラのレンズが思いっきり割れた。
「とりあえず撮影よろしく」
「でも、撮影ができないぞ」
「本当か? 嘘ついてたらぶっ飛ばすぞ」
「残念だったな! ざまあみろ!」
幽霊はケタケタ笑う。
「ちょっと待ってカメラが壊れてるんだけど! なんでだ!? 何も映らねえ!」
「ここ絶対やばいて! 早く帰ろうぜ!」
「そ、そうだな。」
男三人組は走って帰ろうとした。いやいや逃がすわけないでしょ。幽霊は一人の男に取り付いてピタッと動きを止めた
「おいお前なにしてんだよ! 早く帰るぞ!」
「お前ふざけてんじゃねーよそういうの面白くねえからな!」
さてとを驚かせてやりますか!
「あああああ!!!!!!!!」
幽霊は取り憑いた体でいきなり大声を出して違う方向に走ってみた。
「あいつやべぇーよ! 完全に取り憑かれてるって!」
「もう俺達だけで逃げようぜ!」
男3人のうちの二人は自分がとりついている男を助けようともせず二人だけで逃げた。
「いやー、本当に人間って薄情なんだな。呆れたよ。人間って幽霊より怖いじゃないか? さてもうこの体に用はないから取り憑くのやめようか」
幽霊は男の体からスッと離れた。男は失神して目を覚まさない。
「おっとっと、僕の霊力が過ぎちゃったからもしかして死んじゃってる? まあいっか ! さて次は?」
一人の人間がやってきたのだった。何かぶつぶつと何かを呟いているようだった。
「何をつぶやいているんだ?」
幽霊はよく耳を澄ませてみると、その男は念仏を唱えていた。
何だ、念仏か。でも僕に念仏なんて聞かないもんね! そうだ、驚かしてやろう!
「ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」
「そんな念仏なんて聞かないよ!」
幽霊は耳元でそう囁いた。しかし男は驚く様子もない。
「ぶつぶつぶつぶつ」
あれおかしいな? もう一度言ってみよう。
「僕には念仏なんて聞かないよ!」
「ぶつぶつぶつぶつ」
あれ? 耳が遠いのかな? もう一度言うぞ!
「僕に念仏なんて聞かないよ!!!」
「ぶつぶつぶつぶつ」
ちょっと待って、耳遠すぎだろ! もっと大声で言わないと!
「そんな念仏聞かないよ!!!!!!」
「ぶつぶつぶつぶつ」
あれ? 全然聞こえない…。もう1回、次はもっと大声でいくぞ!
「僕に念仏だって聞こえないよ!」
「うるせー! 分かってんだよ! 耳元で騒ぐんじゃねえ! このゴミカスが!」
「ひいい!」
急に豹変した。人間が怖くなって、幽霊は離れてしまった。
やっぱり幽霊よりも人間の方が怖いんだなぁ! こんなひどいことを言われるなんて思いもしなかったよ! もう人間と関わりあるのはやめます。
これに懲りたのか。幽霊はそれ以降人間に悪さをすることはなくなったのだった。
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