図書室の本棚の裏側

 私は昼休みの時間に図書室に行くのが好きで、よく動物や昆虫の図鑑を見たりウォーリーを探せなどを見ている。

 ある時、何か別の面白い本は無いかなと本棚の本を探している時に、ふと本棚の裏側が気になった。


 本棚の裏はもちろん壁になっているのかもしれないのしれないが、私はどうしても本棚のどかして裏側が見たくてしょうがなかった。

 そういえば、この前見た本でも本棚の後ろに隠し部屋のようなものがあった。


 もしかしたら、この図書室にも本棚の裏に隠し部屋のようなものがあるのではないかという夢や希望のようなものを抱いていた。

 私は思い立ったらすぐやる性格だった。なので、次の日にすぐ決行することにした。


 次の日の放課後に図書室が閉館したことを見計らって、こっそり図書室に忍び込んだ。

 しかし、ここで私の前に壁が立ちはだかる。私の力じゃ、本棚を動かすのは容易なことではないのだ。


 なので私は、本棚の上に登って本棚の隙間に1個1個ライトを当てて隙間がどうなっているかを確認することにした。

 しかし、裏側はどこも壁ばかりだった。 「やっぱり隠し部屋なんてないのかな」と思っていたその時だった。


一箇所だけ謎のスペースがある場所があったのだ。だが、外が暗くなってきたので 今日は諦めて帰ることにした。

  次の日の放課後に本棚の裏を探ってみようと思う。次の日の昼休みにいつも通り、図書室に行って動物の図鑑を見ていた。


 すると図書室の司書さんが「ちょっといいかなあ?」と私を手招きをしていた。

 私は「昨日のことがバレたのでは!?」と内心ビビりながら司書さんの所へ行った


「昨日図書室から 出てくるのを見たんだけど 何をしていたのかな」

 と言われた。やっぱりバレていたようだ。


 私は昨日のことを正直に話すべきなのか嘘を付くべきか悩んだ。でも、司書さんに姿を目撃されていたので誤魔化しても無駄だと思って、私は本当のことを話すことにした。


「本棚の裏に隠し部屋があるのじゃないかと思って探していました」

 と正直に話した。


「あっはは…見ちゃったんだね」

「はい」

「そのことは放課後に詳しく教えてあげるから、みんなには内緒にしてね」

 と小声で耳打ちされた。私は学校の図書館に秘密の部屋が本当にあったことに大変嬉しく思った。


 放課後、図書室が閉館して私と司書さんと2人きりになった。

「今から起きることは絶対みんなに内緒だからね!」

 と司書さんが言った。私はそれに対してうんうんと2回頷いた。そういうと司書さんは本棚の本の位置を入れ替えたりし始めた。

 すると本棚が動いて謎の空間が現れた。


「わぁーすごい!」

 私は大興奮だった。


「それじゃ行くよ。

 本棚の裏側にあった謎のスペースを少し歩くと謎の部屋があった。


「ここは!?」

 私は司書さんに聞いた。


「ここの部屋には違う世界へと繋がる扉があるんだよ」

「違う世界があるの!?」

 私は興奮しっぱなしだった。


「そう、実は私はこっちの世界を知りたくて向こうの世界からやってきて、ここの学校の司書になったの」

「そうなの!?」

 これはびっくり。なんと司書さんは違う世界の人らしい。


「ちなみにこの扉を開けると向こうの世界の図書館に繋がってるんだよ。ちょっとだけ行ってみる?」

「え…!? うん! 行く!」

 私はすぐに行くことを決意した。


「向こうの世界には君が気に入るような面白い図鑑や本がたくさんあるからね。あと魔法もあるんだよ」

 次から次へと面白そうな話が飛び出てくる。


「早く行きたい!」

 私は向こうの世界に行きたくてうずうずしていた。


「そうだね、それじゃあ行ってみよっか。」

「うん!」

 私は図書館の本棚の裏側にある秘密の部屋から違う世界へと行ったのだった。

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