液体が滴り異臭のするゴミ捨て場の布団

 家族に見つけて欲しくない✖✖✖✖グッズを持っていたので、深夜にこそこそと✖✖✖✖グッズを捨てに外へ出ていった。

 それにしても興味本位で✖✖✖✖グッズを買うんじゃなかったなと今になって思う。なんせ隠し場所が家にないんだからね。

 まあ隠し場所がないというよりも、隠してもその場所を親に掃除されるのだ。それにしても外に出ると夏場だから暑かった。

 夜なのに蝉も鳴いている。そんなことを考えながら自分は家の近くのゴミ捨て場まで行こうとしていた。

 そして、早速ゴミ捨て場に着いた。なぜか✖✖✖✖グッズを捨てるだけなのにものすごく緊張する。

 ✖✖✖✖グッズを捨てようとしていたその時だった。このゴミ捨て場に大きい布団を抱えて持ってくる人が向かって来ていた。

 自分はなぜだか、とっさに電信柱の裏に隠れてしまった。何故こんな夜中に大きな布団を抱えてゴミ捨て場に持ってくるのだろうか?

 その人が挙動不審に辺りをキョロキョロと見回したあと、ロープで何十にも縛った大きな布団を捨てていった。

 そして逃げるようにそそくさと走ってどこかへと行ってしまった。明らかに異常だ。それにその人が布団を運んできてから何だかものすごい異臭が辺りを漂っている。

 それに布団から謎の液体がポタポタと溢れていた。これが臭いの原因なのだろうか?布団のあの液体が何なのかものすごく気になった。

 自分は好奇心でちょっと近くに行ってみることにした。布団に近づけば近づくほど異臭がものすごくする。

 間違いなく布団の中に何かあると、とっさに感じた。しかもこの臭いは危険な臭いだと本能で分かるレベルの臭いだった。

 その時だった。次はゴミ収集車の車がこっちへ向かってくるのが見えた。自分は、またもやとっさに電信柱の裏に隠れた。

 もう少しで布団の中を見れたのに運が悪い。そのゴミ収集車らしき車はゴミ捨て場の前に止まった。

 するとゴミ収集車の中からガスマスクをした人たちが出てきた。車から出てくるとその人達は異臭を放つ布団を手際よく車に乗せて、その後にゴミ捨て場にスプレーをたくさん噴射して消臭みたいなことをしていた。

 そして手際よくあっという間に異臭を放つ布団を持っていかれてしまったのだった。ほんの数分の出来事だった。

 そしてあの布団はゴミ捨て場から綺麗さっぱり消えた。それにしても、なぜ深夜なのにゴミ回収しにきたのだろうか?

 それにあの布団の中身は、一体なんだったのだろうか? 今では、その布団の中身を確かめようがない。

 なぜなら見る前に真実にたどり着けなかったからだ。でもきっと知らない方がいいのかもしれない。この世には知らない方が良いことがたくさんあるからだ。

 そんなことを考えながら自分は家に帰っていった。だがここであることに気づいた。自分は手に✖✖✖✖グッズを持っていたのだ。

 わざわざ深夜に✖✖✖✖グッズを捨てに行ったのに、その✖✖✖✖グッズを捨てずに持ち帰ってしまっていたのだった。やっちまったなと思った

 そして玄関でたまたまトイレのために起きていた親と鉢合わせた。自分の手には✖✖✖✖グッズをがっつり握りしめていた。人生、終わったなと思った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る